総合評価
殺人率は主要都市で最低水準だが、組織的なスマートフォン窃盗や時計強盗が激増しており、観光エリアでの軽犯罪リスクは極めて高い。
身体的安全 (B+)
殺人事件は過去10年で最低水準を維持。銃器規制が厳しく発砲事件も稀だが、特定地区でのナイフを用いた強盗や若年層の暴力には注意が必要。
医療・衛生 (A)
世界最高峰の医療インフラを持つ。日本人医師常駐のクリニックもありアクセスは良好だが、NHS(公立)の救急外来は常に混雑している。
詐欺 (C)
偽警官詐欺や偽チケット販売、高額請求のリキシャなど、観光客を狙った洗練された手口が横行。特に主要駅や広場周辺で発生が集中している。
テロ (B-)
テロ警戒レベルは5段階中3番目の「相当」。公共交通機関や観光名所、大規模イベント会場では警察による厳重なパトロールが継続されている。
スリ (D)
「ながらスマホ」を狙った電動自転車によるひったくりが工業化。地下鉄内でのスリも前年比13%増と悪化しており、所持品の管理が最優先。
暴力犯罪 (B)
無差別な凶悪犯罪は少ないが、高級時計を狙った組織的な路上強盗が頻発。夜間の特定エリアや人通りの少ない裏路地では物理的被害のリスクがある。
最新インテリジェンスレポート
ロンドンの治安は「凶悪犯罪の減少」と「資産犯罪の工業化」という二極化が進んでいます。2025年の殺人件数は過去最低水準を記録し、治安当局の暴力削減戦略が成果を上げている一方、スマートフォンや高級時計を狙った窃盗・強盗は国際的な組織犯罪へと高度化しており、観光客の被害が後を絶ちません。
現在の状況
最新の統計では、ロンドン全体で1日平均320台のスマートフォンが盗まれており、特にウェストミンスター区やカムデン区での被害が突出しています。犯行グループは電動自転車やモペットを多用し、歩道上でスマホを操作する歩行者を背後から襲撃します。警察はライブ顔認証技術や「Winter of Action」などの集中取り締まりを実施していますが、盗難品の国際転売ネットワークの存在により、根本的な根絶には至っていません。地下鉄内での犯罪も13%増加しており、特にセントラル線やピカデリー線でのスリ被害が深刻な課題となっています。
背景分析
治安悪化の背景には、記録的なインフレと生活費の高騰(Cost of Living Crisis)による経済不安、および若年層の失業問題があります。特に特定のコミュニティにおけるギャング文化とナイフ犯罪の結びつきが強く、警察は暴力削減ユニット(VRU)を通じて介入を試みています。また、窃盗品の追跡を困難にするための高度な技術的隠蔽や、東アジア・欧州東部への組織的な輸出ルートが確立されていることも、資産窃盗の収益性を高め、犯罪の継続を助長しています。
政治・社会情勢
中東情勢や政府の経済政策に関連した大規模デモが週末を中心にトラファルガー広場やダウニング街周辺で頻発しています。多くは平和的ですが、警察との小競り合いや交通網の遮断が発生します。2026年2月からのETA(電子渡航認証)完全義務化を控え、入国手続きを模倣したフィッシング詐欺や不当な手数料を請求する代行サイトへの警戒も呼びかけられています。
重要ポイント
- ! 屋外でのスマートフォン操作は最小限に留め、特に車道付近では使用しない。
- ! 高級時計は上着の袖で隠すか、外出時の着用を避けるのが賢明。
- ! 地下鉄エスカレーターや混雑したホームではバッグを前方に抱える。
- ! 偽警官に財布の提示を求められても、絶対にその場で現金を渡さない。
- ! リキシャ(自転車タクシー)は乗車前に価格交渉を行い、高額請求に注意。
- ! 週末の中心部移動は、大規模デモによる交通規制を事前に確認する。
- ! ノッティングヒル・カーニバル等の混雑イベントは強盗の発生率が高まる。
- ! カフェやレストランで貴重品をテーブルの上に置いたままにしない。
- ! 「ETA」申請は必ず英国政府の公式サイト(.gov.uk)から行う。
- ! 万が一被害に遭った際は、保険請求に不可欠なCrime Reference Numberを即座に取得する。
エリア別安全情報(タクティカルマップ)
ロンドンの治安は「通り一つ」で劇的に変化します。ウェストミンスター等の中心部は観光客狙いの窃盗が多く、東部や南部の特定地区(クロイドン、ニューハム等)は地元住民間やギャングの暴力犯罪が多い傾向にあります。全体として「ながらスマホ」をせず、常に周囲(特に背後からの自転車やバイク)に気を配ることが、被害を避ける最大のポイントです。
Westminster (Oxford Street / Soho)
注意ロンドン最大の観光地であり、犯罪発生件数は市内最多。特にスマートフォンひったくりとスリが異常に多く、常に周囲への警戒が必要です。
Newham (Stratford Station)
危険再開発エリアだが、ナイフ犯罪の発生率が市内で最も高い。駅周辺やショッピングセンター外での路上強盗に厳重な警戒が必要です。
Brixton
危険ナイトライフが盛んだが、伝統的にギャング関連の暴力事件が多い。大通りから外れた場所や深夜の滞在はリスクを伴います。
Richmond upon Thames
安全ロンドンで最も安全な地区として知られる。犯罪率は極めて低く、家族連れや夜間の歩行も比較的安全なエリアです。
Camden Town
注意マーケット周辺は昼夜問わず混雑し、スリが多発。また、夜間は酔客による暴力トラブルや薬物関連の勧誘が増加します。
Mayfair / Chelsea
注意治安は良好に見えるが、富裕層を狙った「高級時計強盗」のターゲットになりやすい。店から出た後の追跡に注意が必要です。
City of London (Financial District)
安全独自の警察組織により監視が厳重。近年スマホひったくり対策で成果を上げているが、依然としてオフィス街での置き引きには注意。
Kingston upon Thames
安全居住区として非常に安全。犯罪統計上も低リスクが継続しており、旅行者が安心して滞在できる数少ないエリアの一つです。
脅威プロファイリング
ロンドンの犯罪情勢は、殺人や銃器犯罪といった凶悪事件が歴史的低水準にある一方、窃盗犯罪の『工業化・組織化』が顕著です。特にスマートフォンのひったくりは、電動自転車やモペットを駆使した機動性の高い若年層の窃盗団によって日常化しており、盗難品が即座に国際転売ルートに乗るシステムが構築されています。また、観光客を狙った詐欺やスリは、伝統的な手口(偽警官、注意逸らし)に加えて、高級時計を狙った暴力的な強盗など、ターゲットを絞った高度な犯行に移行しています。治安当局は顔認証技術の導入などで対抗していますが、旅行者自身による警戒が不可欠です。
電動自転車・バイクひったくり団
e-bike and Moped Phone Snatchers
グループ規模: 2人組(ライダーと受け子)
ターゲット: 歩道で歩きスマホをしている観光客や、交差点で地図を確認している旅行者。特に車道側に立っている人物が狙われやすい。
活動場所: Oxford Street, Islington, Westminster, Tottenham Court Road
活動時間: 昼夜問わず(特に人流の多い10:00-20:00)
手口:
犯行グループは電動自転車(e-bike)やモペットを使用し、多くの場合フードやマスクで顔を隠しています。オックスフォード・ストリートやシティなどの歩行者が多いエリアを低速で巡回し、スマホを操作しながら歩いている人物を物色します。ターゲットを定めると、歩道の縁ギリギリまで接近し、手からスマホを強引に奪い取ります。犯人はそのまま車道へ飛び出し、交通渋滞の間を縫って逃走するため、徒歩や警察車両での追跡は極めて困難です。2024年にはロンドン全体で1日平均320台のスマホが盗まれており、盗まれた端末は国際的な転売ネットワークを通じて即座に海外(香港や中国など)へ輸出されます。警察の『オペレーション・エコーステープ』では、4万台規模の盗難に関わった国際組織が摘発されていますが、依然として地元の若者による小規模な犯行も後を絶ちません。
対策:
ロンドン警視庁の『Look Up, Look Out』キャンペーンに従い、路上での『ながらスマホ』を徹底的に避けることが最大の防御です。スマホで地図を確認する際は、車道から離れ、建物の壁を背にして周囲を警戒しながら操作してください。スマホには首や手首にかけるストラップを装着し、強引な引き剥がしに対する抵抗力を高めることが推奨されます。また、ワイヤレスイヤホンで音声案内を聞くようにすれば、画面を見る頻度を減らせますが、周囲の音が聞こえなくなるほどの音量設定は、背後から近づく静かな電動自転車の音に気づけなくなるため危険です。万が一被害に遭った場合は、犯人が刃物を所持している可能性があるため、決して追いかけず、即座に警察(999)へ通報してください。
偽警官詐欺師
Fake Police Scammers
グループ規模: 1-2名
ターゲット: 不慣れそうな様子の外国人観光客、特に英語に自信がなさそうなアジア系や高齢者が狙われます。
活動場所: Holborn, Piccadilly Circus, Leicester Square
活動時間: 10:00-18:00(観光客が多い時間帯)
手口:
私服で警察官を装い、観光客に近づきます。偽の身分証(バッジやカード)を一瞬だけ提示し、『この周辺で薬物事件や偽札事件が発生しているため、所持品を検査する必要がある』と告げます。不意を突かれた被害者が財布を渡すと、中身を確認するふりをして、巧妙な手さばきで現金やクレジットカードの一部を抜き取ります。場合によっては、『カードが偽物でないか確認するため、暗証番号を入力しろ』と要求することもあります。彼らは非常に礼儀正しく、威圧的かつプロフェッショナルに見える態度を装うため、疑うのが難しく、犯人が立ち去った後にようやく被害に気づくケースが多発しています。ピカデリーやホルボーンなどの観光ルート上で頻繁に報告されています。
対策:
英国の警察官が路上で市民に対し、財布の中身を見せるよう要求したり、暗証番号を聞き出したりすることは絶対にありません。私服警官を名乗る人物に話しかけられた場合は、まず肩書きと所属、氏名を確認し、制服警官の同行を求めるか、最寄りの警察署(Charing Cross Police Stationなど)へ一緒に行くことを提案してください。正当な警察官であれば、この要求を拒否することはありません。相手が威圧的な態度を取る場合は、周囲に助けを求めるか、即座にその場を離れてください。絶対に現金やカードを他人に手渡さないことが重要です。
高級時計強盗団
Organized Watch Snatchers
グループ規模: 2-4名
ターゲット: ロレックスやパテック・フィリップなどの高級腕時計を着用している富裕層、ビジネスマン、観光客。
活動場所: Mayfair, Chelsea, Soho, Knightsbridge
活動時間: 20:00-04:00(ナイトライフの時間帯)
手口:
メイフェアやチェルシーなどの高級住宅街や、高級レストラン・バーが立ち並ぶエリアで活動します。彼らは獲物を特定するために、高級時計販売店の出口や、一流ホテルのラウンジ周辺で待ち伏せ(スポッティング)を行います。ターゲットが店を出て一人になった際、あるいは人通りの少ない道に入った瞬間に、バイクや徒歩で急襲します。場合によっては、背後から首を絞めて気絶させる、あるいはナイフで脅すなどの暴力的な手段を用いて、腕から時計を奪い取ります。犯行は数秒で完了し、あらかじめ用意された逃走用バイクで即座に現場を離脱します。盗まれた時計はシリアル番号を消去され、数時間以内には裏市場で取引される組織的な犯罪です。
対策:
ロンドン滞在中は、たとえ高級エリアであっても、袖で隠せないような状態での高級時計の着用は控えるべきです。特に夜間のソーホーやメイフェアを歩く際は、時計をバッグの中に隠すか、安価な時計に付け替えることが賢明です。高級店で買い物をした後は、公共交通機関を利用せず、店内にタクシー(ブラックキャブ)を呼んでもらい、安全な場所まで移動してください。もし強盗に遭遇した場合は、犯人はナイフを所持している可能性が極めて高く、抵抗は命に関わります。命を最優先し、時計を差し出した後で警察へ通報してください。
地下鉄エスカレーター・スリ集団
Tube Escalator Pickpockets
グループ規模: 2-3名
ターゲット: 大きな荷物を持ち、スマホや地図に気を取られている地下鉄利用者。
活動場所: King's Cross St Pancras, Oxford Circus, Victoria, Stratford
活動時間: ラッシュアワーおよび観光客の移動時間(08:00-20:00)
手口:
キングス・クロス駅やオックスフォード・サーカス駅などの混雑した地下鉄駅のエスカレーターで犯行に及びます。1人がターゲットのすぐ前で、エスカレーターの降り口付近でわざと立ち止まったり、荷物を落としたりして進行を妨げます。ターゲットが前の人物にぶつかり、注意が逸れた一瞬の隙に、後ろに控えていた仲間がバックパックや上着のポケットから財布やスマホを抜き取ります。犯行後、犯人たちはすぐさま別のプラットフォームへ移動するか、改札を出て逃走します。集団で役割分担(ブロック役、抜き取り役、受け取り役)をしているため、犯行に気づいても誰が犯人か特定するのが難しいのが特徴です。
対策:
地下鉄内、特にエスカレーターやホームでは、バッグは必ず体の前で抱えるように持ち、ジッパーが自分の視界に入るようにしてください。背後に立つ人物との距離を保ち、不自然に近づいてくる者がいれば警戒してください。エスカレーターの降り口では、前の人が止まることを想定し、あらかじめステップを空けておくなどの対策が有効です。スマホを上着の外ポケットやズボンの後ろポケットに入れるのは、スリに『どうぞ盗んでください』と言っているようなものです。貴重品は必ず内ポケットか、隠しポーチに収納してください。
テーブル・タップ窃盗
Table-Tap Thieves
グループ規模: 1-2名
ターゲット: カフェやレストランのテラス席で、テーブルの上にスマホを置いている客。
活動場所: Soho, Covent Garden, South Bank
活動時間: ランチタイムからディナータイム
手口:
スターバックスなどの有名チェーン店や、路上に面したレストランで発生します。犯人は地図やチラシ、寄付を求める署名用紙などを持って客に近づき、熱心に話しかけながら、テーブルの上に置いてあるスマホの上にその紙を被せます。客が困惑して断っている間に、犯人は紙の下にあるスマホを紙と一緒に掴んで持ち去ります。客が犯人が去った後にスマホがないことに気づいても、犯人はすでに店を出て人混みに紛れています。非常に古典的ですが、ロンドン中心部では今なお非常に頻繁に発生している手口です。
対策:
公共の場では、テーブルの上にスマホや財布、車の鍵などの貴重品を絶対に置かないことが鉄則です。食事中もスマホはバッグの中か、身につけているポケットに収納してください。見知らぬ人物が地図やチラシを持って近づいてきた場合は、即座に自分の持ち物を隠すか、手で押さえてガードしてください。もし話しかけられたら、視線を外さず、毅然とした態度で『No, thank you』と断り、相手の手が自分の所持品に触れないように距離を保ってください。
鳥のフン汚れ詐欺
Bird Poop Distraction Scam
グループ規模: 2名
ターゲット: 大きなスーツケースを持っている旅行者、あるいは身なりの良い観光客。
活動場所: Paddington Station, Trafalgar Square, Victoria Station
活動時間: 10:00-19:00
手口:
犯人はあらかじめ、ターゲットの衣服やバッグに鳥のフンに見せかけた液体(ケチャップやマヨネーズを薄めたものなど)をこっそり付着させます。その後、別の仲間が親切を装って近づき、『汚れていますよ、拭くのを手伝いましょう』と話しかけます。被害者がパニックになり、汚れを確認するために荷物を足元に置いたり、意識を衣服に向けたりした隙に、もう一人の仲間が足元のバッグを丸ごと持ち去るか、ポケットから貴重品を盗みます。主要駅の周辺や広場でよく見られる手口です。
対策:
見知らぬ人物から汚れを指摘されても、決してその場で荷物を手放したり、他人に拭かせたりしないでください。まずは『Thank you』とだけ告げ、荷物をしっかりと掴んだまま、安全な場所(ホテルのロビーや近くの店舗内)まで移動してから、自分で汚れを確認してください。路上で見知らぬ人物が親切に触れてこようとする場合は、ほぼ間違いなく詐欺かスリの前兆であると認識し、警戒を最大に高める必要があります。
路上博打(カップ・アンド・ボール)集団
Cup and Ball Street Gamblers
グループ規模: 5-8名(サクラを含む)
ターゲット: 足を止めて見物している好奇心旺盛な観光客。
活動場所: Westminster Bridge, South Bank, Tower Bridge
活動時間: 観光客が多い週末の午後
手口:
ウェストミンスター橋の上などで、3つのカップの中に隠された玉の場所を当てるゲームを披露します。周囲には『勝って儲かった』と喜ぶサクラが数人配置されており、通りがかった観光客に『簡単だよ、君もやってみなよ』と誘い込みます。最初は少額で勝たせ、賭け金が上がったところで手品のような手口で必ず負けるように仕組まれています。さらに、ターゲットがゲームに集中している間に、周囲のサクラを装った仲間が背後からスリを働くこともあります。警察が近づくと即座に解散し、別の場所で再開します。
対策:
路上での賭け事は100%詐欺であり、違法です。どれほど簡単に見えても、絶対に足を止めず、無視して通り過ぎてください。彼らは集団で行動しており、トラブルになると囲まれる恐れがあるため、抗議したり写真を撮ったりすることも避けるべきです。また、人だかりができている場所はスリの格好の仕事場であることを認識し、自分のバッグをしっかりガードしてください。
リキシャ高額請求詐欺
Rickshaw Overcharging Scammers
グループ規模: ソロ(運転手)
ターゲット: 夜間に移動手段を探している観光客や、派手なリキシャに乗りたがる若者。
活動場所: Soho, Leicester Square, Oxford Circus
活動時間: 20:00-03:00
手口:
ソーホーやピカデリー周辺で、大音量の音楽と派手なネオンをつけた自転車タクシー(リキシャ)を走らせています。乗車前に価格を曖昧にするか、『数ポンドだ』と嘘をつき、わずか数百メートルの距離を移動した後に、100ポンド(約2万円)以上の法外な金額を請求します。『1分あたり10ポンドだ』といった独自の料金体系を後出しし、支払いを拒否すると仲間を呼んだり、威圧的な態度で脅したりすることがあります。これらは非正規の交通手段であり、法的な規制が不十分なため、トラブルが絶えません。
対策:
ロンドンでの移動は、正規のタクシー(ブラックキャブ)またはUber、公共交通機関(地下鉄・バス)を利用してください。リキシャは移動手段ではなく、ぼったくりのリスクが高いアトラクションと割り切るべきです。どうしても乗りたい場合は、乗車前に目的地までの総額を確認し、可能であればその場で支払いを済ませるか、動画で証言を記録するなどの対策が必要ですが、基本的には利用を推奨しません。
時間帯別リスク評価
ロンドンの治安リスクは時間帯によって劇的に変化します。日中はスマホひったくりやスリなどの『非暴力的な資産犯罪』が中心ですが、夜間、特に深夜になるとナイフ強盗や酔客トラブルなどの『身体的リスク』が上昇します。2025年現在、電動自転車によるスマホ窃盗は全時間帯で最大のリスクとなっており、常に周囲への警戒が必要です。
早朝
やや安全05:00-08:00
早朝のロンドンは全体的に静かですが、主要駅周辺やナイトクラブが閉まる時間帯の周辺エリアでは、酔客やホームレスとの遭遇率がわずかに高まります。清掃車両や通勤客が動き出す時間帯であり、凶悪犯罪の発生率は低いですが、人気のない路地や地下鉄の端の車両では孤立する可能性があるため注意が必要です。特に冬場の早朝は日の出が遅く、周囲が暗いため、主要な大通りを歩くようにしてください。近年、この時間帯を狙った『スマホひったくり』は少ないものの、駅構内での置き引きなどの軽犯罪には警戒が必要です。公共交通機関の運行開始直後は乗客がまばらなため、不審な人物と同じ車両にならないよう気を付けましょう。全体としては安全ですが、周囲の状況を常に把握し、警戒を怠らないことが重要です。
脅威:
- ・ナイトクラブ周辺の酔客とのトラブル
- ・人気のない駅ホームでの孤立
- ・早朝の路上でのひったくり(稀)
- ・ホームレスによる執拗な物乞い
推奨:
- ・地下鉄では乗客の多い車両を選ぶ
- ・薄暗い路地を避け、街灯の多い大通りを通る
- ・イヤホンで音楽を聴きながらの歩行を控える
- ・早朝のランニングは公園など人目がある場所で行う
日中
やや安全08:00-18:00
日中は観光客やオフィスワーカーで街が溢れ、治安は安定していますが、ロンドンで最も警戒すべき『資産犯罪』が多発する時間帯でもあります。特にオックスフォード・ストリートやレスタースクエアなどの繁華街、バッキンガム宮殿周辺の混雑したエリアでは、スリや集団による窃盗が頻発します。また、歩道での『ながらスマホ』を狙った電動自転車によるひったくりは、白昼堂々と行われるため細心の注意が必要です。観光名所での写真撮影中や、カフェでテーブルにスマホを置いている隙を狙った窃盗も後を絶ちません。地下鉄の混雑した車内やエスカレーターもスリの主戦場です。暴力的な凶悪犯罪に巻き込まれる可能性は極めて低いですが、ターゲットにされないための基本的な防犯意識が求められます。警察官のパトロールも頻繁に見られますが、犯罪者は一瞬の隙を突いてくることを忘れないでください。
脅威:
- ・電動自転車によるスマホひったくり
- ・混雑した観光地でのスリ・置き引き
- ・路上パフォーマンスを装った集団スリ
- ・カフェでのテーブルタップ(置き引き)
推奨:
- ・路上でスマホを操作せず、周囲を常に確認する
- ・バッグは体の前で保持し、ファスナーを閉める
- ・レストランでバッグを椅子の背にかけない
- ・知らない人物からの突然の声掛けを無視する
夕方〜夜
注意18:00-23:00
夕方から夜にかけてはパブやレストランが賑わい、ソーホーなどのエリアは非常に活気づきますが、同時にアルコールが絡むトラブルや夜間の路上強盗のリスクが上昇します。特に週末の夜は酔客による偶発的な暴力事件や騒動に巻き込まれる可能性があり、観光客は早めに宿泊エリアへ戻ることが推奨されます。メイフェアやチェルシーなどの高級エリアでは、高級時計を狙った『ウォッチ・スナッチング』が頻発しており、富裕層を狙った組織的な強盗団が活動しています。また、この時間帯のデモ活動や集会が暴徒化するケースも稀に報告されているため、政治的な集まりには近づかないようにしましょう。地下鉄の利用自体は安全ですが、ノーザン線やセントラル線などの主要路線は混雑し、スリが再び活発になります。人気のない通りでの独り歩きを避け、移動には正規のタクシーや配車アプリを利用するのが賢明です。
脅威:
- ・高級時計を狙った強盗 (Watch Snatching)
- ・パブ周辺での酔客によるトラブル
- ・暗い路地での路上強盗
- ・週末の繁華街での乱闘・騒乱
推奨:
- ・夜間は必ず人通りの多い明るい道を選ぶ
- ・高級時計や宝石類を露出させない
- ・UberやBlack Cabなどの信頼できる交通手段を使う
- ・不審な集団や喧嘩の兆候がある場所から即座に離れる
深夜
警戒23:00-05:00
深夜帯のロンドンは、一部の繁華街を除いて人通りが激減し、治安上のリスクが最も高まります。特にニューハム、ブリクストン、カムデンの一部の居住区周辺では、ナイフを用いた強盗(Knife Crime)や薬物関連のトラブルが報告されており、観光客が立ち入るべきではありません。ナイト・チューブ(週末運行の地下鉄)は便利ですが、車内には酔客や素行の悪い若者が増えるため、2階建てバスの2階席後方など死角になる場所は避けるべきです。また、この時間帯に営業している違法な『白タク』の勧誘は非常に危険であり、性犯罪や高額請求、監禁などの重大事件に繋がる恐れがあります。深夜に独りで歩くことは極力避け、目的地までドア・ツー・ドアで移動できる正規のタクシーを利用してください。万が一、強盗に遭遇した場合は、命を守ることを最優先し、抵抗せずに所持品を渡すことが現地の安全ガイドラインとなっています。
脅威:
- ・ナイフを用いた路上強盗 (Knife Crime)
- ・違法な白タクによる性犯罪や強盗
- ・薬物依存者やホームレスによるトラブル
- ・深夜の公共交通機関内での暴力
推奨:
- ・深夜の一人歩きは絶対に避け、タクシーを利用する
- ・公共交通機関では運転手や係員に近い席に座る
- ・道に迷っても路上でスマホを見続けず、店内で確認する
- ・万が一の際は大声で助けを求め、警察に通報する
旅行者タイプ別アドバイス
女性一人旅
★★★★☆ロンドンは女性一人旅にとって世界で最もエキサイティングで比較的安全な都市の一つですが、特有の防犯意識が求められます。2025年の統計では、公共交通機関での嫌がらせや深夜の独り歩きに伴うリスクが報告されていますが、基本的な対策を講じれば安全に楽しめます。宿泊はサウスケンジントンやリッチモンドなどの治安の良いエリアを選び、移動には信頼できる公共交通機関や配車アプリを利用することが推奨されます。ソーホーや中心部の繁華街では夜間も活気がありますが、不適切な勧誘やしつこいナンパには断固とした態度で対応するか、無視することが重要です。全体的に安全度は高いですが、『自分の身は自分で守る』という意識を常に持ち、周囲の環境に敏感でいることが成功の鍵となります。
特有のリスク:
- ・夜間の地下鉄やバス内での不適切な接触
- ・ソーホーなどの繁華街でのしつこい勧誘
- ・深夜の路地でのひったくり被害
- ・飲み物への混入物(ドリンク・スパイク)被害
推奨事項:
- ・夜間の移動は必ず正規のタクシーかUberを利用する
- ・2階建てバスに乗る際は、1階の運転手近くに座る
- ・イヤホンで周囲の音を遮断せず、常に警戒心を持つ
- ・知らない人から提供された飲み物は絶対に口にしない
- ・防犯ブザーや緊急通報機能付きのスマホを携帯する
- ・宿泊先は駅から徒歩5分以内の明るい道にある場所を選ぶ
- ・自身の居場所を家族や友人とリアルタイム共有する
避けるべきエリア:
深夜のブリクストン (Brixton) 周辺, 人通りの少ないハックニー (Hackney) の運河沿い, 夜間のハイドパーク (公園内は閉鎖されるが周囲も注意)
おすすめ宿泊エリア: Women-only hostels or hotels with 24h manned reception in Kensington.
家族連れ
★★★★★ロンドンは家族旅行に非常に適しており、子供向けの博物館や公園、イベントが充実しています。治安面でも、リッチモンドやグリニッジといった郊外のエリアは非常に安全で、安心して子供を遊ばせることができます。注意すべき点は、公共交通機関の混雑とスマホひったくりです。ベビーカーでの地下鉄利用は、段差や階段が多いため事前にエレベーターの有無を確認することが必須です。また、観光地での写真撮影に夢中になっている間に子供から目を離したり、荷物を置いたままにしたりしないよう注意してください。2025年現在は、家族連れを狙った凶悪犯罪は極めて稀ですが、人混みでの迷子防止やスリ対策は万全にする必要があります。全体として、計画的な移動とエリア選びを行えば、非常に安全で快適な滞在が約束されます。
特有のリスク:
- ・主要駅や観光地での混雑による迷子
- ・ベビーカー移動中の荷物抜き取り
- ・子供の世話をしている最中のスマホ盗難
- ・混雑した車内での接触トラブル
推奨事項:
- ・子供に保護者の連絡先を書いたカードを携帯させる
- ・移動は可能な限りエレベーターのある駅(Step-free)を調べる
- ・ベビーカーのハンドルに貴重品バッグをぶら下げない
- ・RichmondやChiswickなど、治安が良く広い公園のあるエリアに宿泊する
- ・公共のトイレは百貨店や大きな博物館内のものを利用する
- ・通勤ラッシュ時(07:30-09:30, 16:30-18:30)の移動を避ける
- ・家族全員で『ながらスマホ』禁止のルールを徹底する
避けるべきエリア:
週末夜のカムデン・マーケット周辺 (酔客が多いため), 夜間のレスタースクエア (非常に混雑しトラブルの元), ニューハム区の一部の住宅エリア
おすすめ宿泊エリア: Family-friendly apartments in Greenwich or Chiswick.
ビジネス
★★★★☆ビジネス出張者にとってロンドンは効率的で安全な都市ですが、近年は『高級時計強盗(Watch Snatching)』の標的となるリスクが非常に高まっています。2025年の最新報告では、メイフェア、シティ、キャナリーワーフといった金融・ビジネス街で、スーツ姿の出張者が店から出た直後に襲われるケースが報告されています。また、ノートパソコンやタブレットが入ったバッグをカフェや会議室で目を離した隙に盗まれる置き引きも多発しています。移動にはブラックキャブ(正規タクシー)が最も安全で信頼性が高いですが、路上でのスマホ操作によるひったくりには一貫して警戒が必要です。最新のETA(電子渡航認証)の手続きを忘れずに行い、サイバーセキュリティ対策として公共WiFiの利用を制限するなど、情報資産の保護にも努める必要があります。全体的には安全ですが、自身の持ち物の価値を誇示しない慎み深さが求められます。
特有のリスク:
- ・高級時計やブランド品を狙った組織的な強盗
- ・カフェやホテルロビーでのノートPC置き引き
- ・公共WiFiを介したサイバー犯罪・情報漏洩
- ・偽警官による財布やカードの提示要求詐欺
推奨事項:
- ・外出時は高級時計を袖で隠すか、身に着けない
- ・ノートPCなどの入ったバッグは常に足に挟むか保持する
- ・タクシー移動中はドアをロックし、貴重品を膝上に置かない
- ・公共WiFiは使わず、VPNやモバイルデータ通信を徹底する
- ・身分を明かさない不審な人物からの接触は即座に拒絶する
- ・ホテルはセキュリティの厳しいMayfairやCityエリアを選ぶ
- ・緊急時の現地連絡先と社内報告ラインを事前に確認する
避けるべきエリア:
夜間のシティの裏路地 (週末は人通りが激減するため), ストラトフォード駅周辺 (強盗多発エリア), ソーホーのバー周辺 (ハニー・トラップ等のリスク)
おすすめ宿泊エリア: High-security luxury hotels in Mayfair or the City of London.
バックパッカー
★★★☆☆予算重視のバックパッカーにとってロンドンは刺激的ですが、安価なホステルのあるエリア(カムデン、ハックニー、ブリクストン)は同時に犯罪率も高めであることを認識する必要があります。2025年現在、バックパッカーが遭遇しやすいのは、主要駅周辺での詐欺、スマホひったくり、そしてホステル内での盗難です。また、地下鉄やバスでの移動中に居眠りをして荷物を盗まれるケースも日本人被害事例として報告されています。安価な自転車タクシー(リキシャ)での法外な料金請求や、ストリートで行われるギャンブル詐欺など、古典的な手法も依然として有効です。警戒心を怠らず、貴重品は常に肌身離さず持つことが基本です。ロンドンは物価が高いため、節約しようとして治安の悪いエリアに深夜に立ち入ることは避けるべきです。賢く情報収集を行い、安全を確保した上での節約を心がけてください。
特有のリスク:
- ・ホステル共同部屋での貴重品盗難
- ・公共交通機関内での居眠り中の抜き取り
- ・観光スポット周辺での古典的な詐欺 (カップ・アンド・ボール)
- ・スマホひったくりへの不注意な露出
推奨事項:
- ・ホステルでは必ず鍵のかかるロッカーを利用し、自前の頑丈な南京錠を持参する
- ・路上で地図を広げず、スマホアプリを使いながら周囲を警戒する
- ・パスポートのコピーを取り、原本とは別の場所に保管する
- ・リキシャには乗らず、公共バスや地下鉄を利用する
- ・フリーWiFiを使用する際はVPNを必ず通す
- ・夜間の移動は多少高くても明るい道を選び、歩きスマホをしない
- ・現地の最新治安情報をホステルのスタッフから収集する
避けるべきエリア:
夜間のペッカム (Peckham) 周辺, ストラトフォード・ショッピングセンター周辺, ホワイトチャペル駅周辺の暗い脇道
おすすめ宿泊エリア: Reputable hostels with lockable dorms in Kings Cross or South Kensington.
安全な宿泊エリア
Richmond upon Thames (リッチモンド)
★★★★★ロンドンで最も安全な地区として一貫してランクインしており、高級住宅街が広がる落ち着いたエリアです。美しい公園やテムズ川沿いの散策路があり、犯罪発生率が極めて低いため、夜間の歩行も比較的安心です。家族連れや静かな環境を好む旅行者に最適で、ロンドン中心部へもディストリクト線やナショナル・レイルで30分程度とアクセスも良好です。地域コミュニティの防犯意識も高く、主要な観光エリアの喧騒から離れてリラックスした滞在が可能です。2025年の最新データでも、スマホひったくりなどの路上犯罪の発生率が市内で最も低い水準を維持しています。
例: Richmond Hill Hotel, The Petersham Hotel
South Kensington / Chelsea (サウスケンジントン)
★★★★★博物館や大使館が立ち並ぶロンドン屈指の高級エリアで、治安は極めて安定しています。警察のパトロールも頻繁に行われており、夜遅くても人通りがあり街灯も整備されているため、女性の一人歩きでも比較的安全です。自然史博物館やV&A博物館といった主要な観光スポットが徒歩圏内にあり、利便性と安全性のバランスが非常に優れています。富裕層が多いため高級車や時計を狙った組織的な強盗には注意が必要ですが、一般的な観光客を狙った凶悪犯罪は非常に稀です。ブティックホテルや高級アパートメントが多く、洗練されたロンドン滞在を満喫できます。
例: The Ampersand Hotel, The Exhibitionist Hotel
Greenwich (グリニッジ)
★★★★☆世界遺産の歴史的な景観と広い公園があり、家族連れに非常に人気のある安全なエリアです。ロンドン中心部の喧騒から少し離れているため、全体的な犯罪発生件数が少なく、落ち着いた雰囲気が漂っています。川沿いの再開発エリアは夜間でも適度な人通りがあり、セキュリティがしっかりした近代的なホテルも多いのが特徴です。テムズ川を走る水上バス(Uber Boat)での移動も安全かつ快適で、ロンドン橋やウエストミンスターへもスムーズに移動できます。観光地であるマーケット周辺では稀にスリが報告されますが、居住区エリアは非常に静かで治安が良く、ゆったりとした滞在が可能です。
例: InterContinental London - The O2, DoubleTree by Hilton Greenwich
Hampstead (ハムステッド)
★★★★★北ロンドンの丘の上に位置する歴史的な高級住宅街で、村のようなコミュニティ感覚が残る非常に安全な地域です。ロンドン警視庁の統計でも、暴力犯罪の発生率が非常に低いエリアとして知られています。緑豊かなハムステッド・ヒースが近く、朝夕の散歩やランニングも安心して楽しめます。中心部へのアクセスはノーザン線で約15-20分と便利でありながら、夜間は非常に静かで治安上の不安を感じることはほとんどありません。地元の商店街も夜遅くまで営業している店があり、適度な人目があります。落ち着いた雰囲気の中でロンドンの知的な側面を体験したい旅行者には最高の選択肢と言えます。
例: La Gaffe, Hampstead Britannia
Chiswick (チズウィック)
★★★★☆西ロンドンの静かな住宅街で、ファミリー層が多く住む安全で平和なエリアです。犯罪率が低く、地元住民のコミュニティが非常に強いため、外部からの犯罪者に対しても抑止力が働いています。メインストリートには洗練されたレストランやカフェが立ち並び、夜間でも治安の悪さを感じることなく食事を楽しむことができます。ヒースロー空港からのアクセスが良く、中心部へもディストリクト線で一本で行けるため、観光と移動のバランスが良いのが魅力です。路上強盗やひったくりなどの被害報告もロンドン中心部に比べて大幅に少なく、初めてのロンドン滞在でも安心して過ごすことができます。
例: Clayton Hotel Chiswick, Room2 Chiswick Hometel
交通機関の安全情報
地下鉄・メトロ
ロンドン地下鉄(Tube)は非常に便利ですが、窃盗犯罪は前年比13%増加しており、特にCentral線とNorthern線、観光客が空港から利用するPiccadilly線でスリが多発しています。キングス・クロスやオックスフォード・サーカスなどの主要駅では、エスカレーターでの『注意逸らしスリ』に細心の注意を払ってください。金・土に運行されるNight Tube(深夜地下鉄)は、酔客による暴力トラブルや嫌がらせが増加するため、一人での利用や車両の端、無人の車両は避け、なるべく乗務員に近い車両を選んでください。
タクシー・配車アプリ
移動には、伝統的な『ブラックキャブ』か、UberやBoltといった定評のある配車アプリを推奨します。ブラックキャブは運転手が厳しい審査を通っており、安全性は極めて高いですが、料金は高めです。配車アプリを利用する際は、必ずアプリ上で車両のナンバープレートと運転手の顔を確認し、指定された車両以外には絶対に乗らないでください。路上で声をかけてくる『白タク』やミニキャブは、犯罪に巻き込まれるリスクが高いため、絶対に使用しないでください。
バス
ロンドンの赤い2階建てバスは安全な移動手段ですが、夜間に利用する場合は2階席の後方は避けてください。酔客やガラの悪い若者が溜まりやすく、トラブルに巻き込まれる可能性があります。夜間は運転手に近い1階席に座るのが最も安全です。また、バス停で待っている間もスマートフォンの操作に夢中にならず、周囲の状況(特に接近するバイクや自転車)を常に警戒してください。混雑した車内でのスリにも注意が必要です。
徒歩・自転車
ロンドン中心部は徒歩での観光に適していますが、歩道での『ながらスマホ』は、電動自転車によるひったくりの標的になります。スマホを確認する際は車道から離れ、建物を背にする習慣をつけてください。また、夜間はランベスやニューハムなど、ナイフ犯罪の発生率が高い特定の居住区(BrixtonやStratford駅周辺の路地裏など)の一人歩きを避けるべきです。自転車を利用する場合は、短時間の駐輪でも非常に盗難率が高いため、D字ロックを2重にかけるなどの対策が必要です。
空港からのアクセス
ヒースロー空港からの移動は、Heathrow Expressが最も速く安全ですが、料金を抑えたい場合はElizabeth Lineが推奨されます。地下鉄Piccadilly線は安価ですが、大きな荷物を持っている観光客を狙った置き引きやスリが報告されています。空港で『安く送る』と声をかけてくる非正規のドライバーは詐欺やぼったくりの温床です。必ず正規のタクシー乗り場に並ぶか、公式のアプリで配車を手配してください。空港内でもチェックイン等の隙を狙った置き引きに警戒が必要です。
緊急連絡先
ロンドンでの緊急事態には、人命に関わる場合は『999』、緊急を要しない通報や相談は『101』に電話してください。999をダイヤルするとオペレーターが『Police, Ambulance, or Fire?』と尋ねるので、必要な機関を答えます。英語に自信がない場合は『Japanese please』と言えば、通訳を介せる場合があります。事件被害に遭った後は、保険請求のために必ず『Crime Reference Number (CRN)』を取得してください。中心部では24時間対応の警察署窓口が激減しており、チャリング・クロス警察署が主要な拠点となります。医療に関しては、緊急時は公立病院(NHS)の救急外来(A&E)へ向かいますが、非常に混雑するため、命に別状がない場合は日本語対応の私立クリニック(JGMCなど)への事前連絡を推奨します。
日本国大使館・領事館
名称: Embassy of Japan in the UK (在英国日本国大使館)
住所: 101-104 Piccadilly, London W1J 7JT
電話: +44 (0)20 7465 6500
メール: [email protected]
ロンドンの治安に関するよくある質問
ロンドンの治安は良い?悪い? ▼
ロンドンの治安は、統計上「殺人などの凶悪犯罪は主要都市で最低水準」ですが、観光客を狙った「軽犯罪」に関しては非常に悪い状況にあります。特にスマートフォンや高級時計を狙った組織的な窃盗・強盗が多発しており、2025年現在、1日平均300台以上のスマホが盗まれています。凶悪事件に巻き込まれる可能性は低いものの、資産を守るための高い警戒心が必要です。
ロンドンで危険なエリアはどこ? ▼
特に注意すべきは、ナイフ犯罪発生率が高いニューハム(ストラトフォード駅周辺)や、ギャング関連のトラブルがあるブリクストンです。また、観光の中心地であるウェストミンスター(オックスフォード・ストリート周辺)やカムデン・タウンは、人混みに紛れたスリやスマートフォンひったくりが市内で最も多く発生する「危険エリア」として警察が警戒を強めています。
ロンドン旅行はやばい?本当に行って大丈夫? ▼
適切な対策を講じれば旅行は十分に可能です。ただし「スマホを操作しながら歩く」「レストランのテーブルに物を置く」といった日本での習慣をそのまま持ち込むのは「やばい」と言わざるを得ません。組織的な犯行グループは隙のある観光客を常に物色しています。常に周囲を警戒し、貴重品を露出させない等の基本的な防犯意識を持てば、安全に観光を楽しむことができます。
ロンドンは女性一人でも怖くない? ▼
日中の観光エリアや地下鉄内は人通りが多く、女性一人でも過度に怖がる必要はありません。ただし、夜間の人通りの少ない路地や、特定の治安の悪い地域への立ち入りは避けるべきです。また、親切を装って近づいてくる人物や、強引な客引きには毅然とした態度で対応しましょう。移動には公式のブラックキャブやUberを利用し、深夜の徒歩移動を控えることが安全の鍵です。
ロンドンでスリに遭わないための対策は? ▼
地下鉄のエスカレーターや混雑した駅のホームでは、リュックは前に抱え、ファスナーは必ず閉めてください。特にセントラル線やピカデリー線は被害が多く報告されています。また、犯行グループは複数人で連携し、注意を逸らす役と盗む役に分かれていることが多いです。不自然に話しかけてきたり、前を塞ぐ人物がいたら、その場からすぐに離れるようにしましょう。
ロンドンで多い詐欺の手口は? ▼
「偽警官詐欺」が代表的です。私服で警察官を装い、麻薬捜査などを理由に財布や所持品の提示を求めてきます。確認するふりをして中身を抜き取る巧妙な手口です。また、カフェ等で地図や署名用紙をテーブルのスマホに被せて盗む「テーブル・タップ窃盗」も横行しています。警察官が路上で財布を出すよう命じることはありません。不審な場合は身分証の提示を求めましょう。
ロンドンで日本人が巻き込まれやすい犯罪は? ▼
最も多いのは歩行中のスマートフォンひったくりです。日本人は路上でスマホを確認する習慣があるため、格好のターゲットになります。また、高級ブランド店から出てきたところを狙われる高級時計強盗や、公共交通機関でのスリも頻発しています。日本人は「多額の現金を持っている」「警戒心が薄い」というイメージを持たれていることを自覚し、防犯対策を徹底してください。
ロンドン旅行で注意すべきことは? ▼
最大の注意点は「路上でのスマホ操作」です。電動自転車やモペットに乗った犯人が、歩道でスマホを見ている人の手から一瞬で奪い去ります。スマホが必要な際は、壁を背にするか、店の中に入ってから確認するようにしましょう。また、レストランやパブでの置き引きも多いため、バッグは常に体から離さず、椅子の背もたれにかけるなどの行為は厳禁です。
ロンドンで起こりやすいトラブルは? ▼
地下鉄駅での混雑に乗じたスリや、路上での不審な署名活動をきっかけとした金銭トラブルが頻発しています。また、メイフェア等の高級エリアでは、食事を終えて店を出た直後に高級時計を強奪される被害も報告されています。さらに、ナイトクラブ周辺での酔客による暴力沙汰や薬物関連の勧誘もトラブルの元となるため、夜間の外出には十分な注意が必要です。
ロンドンで被害に遭ったらどうする? ▼
緊急時は「999」、緊急でない犯罪の通報は「101」へ電話してください。オンラインの「Report my loss」サービスで紛失・盗難届を出し、保険請求に必要なポリスレポートを入手しましょう。パスポートを紛失した場合は、速やかに在英国日本国大使館へ連絡し、再発行や帰国のための渡航書の手続きを行ってください。クレジットカードの停止連絡も迅速に行う必要があります。
ロンドンの治安詳細
ロンドンの治安概要
ロンドンの治安は二極化しており、暴力的な凶悪犯罪が減少する一方で、窃盗や強盗といった資産犯罪が組織化・高度化しています。2025年の統計では殺人件数が過去最低水準を記録しており、治安当局の対策が実を結んでいますが、観光客を狙ったスマートフォンや高級時計の窃盗は急増中です。特にウェストミンスター区やカムデン区での被害が顕著で、1日平均300台以上のスマホが盗まれています。地下鉄内でも犯罪が13%増加しており、特に主要な観光路線であるセントラル線やピカデリー線でのスリ被害が深刻な課題となっています。
ロンドンは危険?やばい?
ロンドンは「命の危険」という意味では比較的安全ですが、財産を狙われるリスクという点では極めて「危険」で「やばい」状況と言えます。電動自転車やモペットを使用したひったくり集団は、観光客だけでなく地元住民もターゲットにしており、一瞬の隙を突いて高価なスマートフォンを奪い去ります。また、メイフェアやチェルシー等の富裕層が集まるエリアでは、数百万円単位の高級時計を狙った組織的な強盗事件が頻発しています。犯罪の「工業化」が進んでおり、盗まれた品物は即座に国際的な転売ネットワークへと流れるため、一度被害に遭うと手元に戻る可能性は極めて低いです。
ロンドンは怖い?一人旅でも大丈夫?
ロンドン旅行を「怖い」と感じるかもしれませんが、適切な防犯対策を知っていれば一人旅や女性の旅行でも安全に楽しめます。一番の恐怖の対象である「ひったくり」を防ぐには、路上でスマホを露出させないことが鉄則です。夜間の移動に関しては、大通りを選び、不審な人物がいないか常に背後を意識することが大切です。また、ニューハムやブリクストンの特定の路地など、地元でもリスクが高いとされる場所を事前に把握し避けるようにしましょう。現地の警察は最新の顔認証技術を導入するなど対策を強化しており、観光客として最低限の注意を払えば、過度に恐れる必要はありません。
スリ・詐欺・犯罪の実態
ロンドンで最も警戒すべき犯罪は、電動自転車(e-bike)やモペットを用いた「ひったくり」です。犯人はフードやマスクで顔を隠し、歩道でスマホを操作している人の背後から急接近して奪い去ります。また「偽警官詐欺」も横行しており、私服でバッジを提示し、薬物検査と称して財布の中身を盗む巧妙な手口が使われます。地下鉄では「エスカレーター・スリ集団」が、前方の人物がわざと立ち止まり、背後から別の仲間がバッグを漁るという連携プレーを見せます。さらにレストラン等では、地図やチラシをテーブルのスマホの上に被せて、紙ごとスマホを持ち去る「テーブル・タップ窃盗」も頻発しており、常に所持品に意識を向ける必要があります。
ロンドン旅行で注意すべきポイント
ロンドン旅行者が徹底すべき注意点は、まず「路上でスマートフォンを取り出さない」ことです。現在、ロンドン市内で最も多い被害がスマホのひったくりであり、地図を確認する場合は立ち止まって建物の中に背を向けるなどの工夫が必要です。次に「高級品を身に着けない」こと。高級時計やブランドバッグは強盗団のターゲットになります。また、地下鉄やカフェでは、たとえ短時間であっても荷物を自分の視界から外さない、あるいは体の一部に触れさせておく等の対策が不可欠です。見知らぬ人物からの過度な親切心や、警察を名乗る不審な人物の呼びかけには警戒を怠らないでください。
よくあるトラブル事例
実際のトラブル事例として、オックスフォード・ストリートを歩行中に背後からモペットが接近し、手に持っていたiPhoneを強引に奪われたケースがあります。また、キングス・クロス駅のエスカレーターで前の人物が突然荷物を落とし、慌てている隙に後ろの仲間に財布を抜き取られた被害も報告されています。カフェでは、慈善団体への署名を求められ、署名用紙をテーブルのスマホの上に置かれた結果、署名が終わった時には用紙と一緒にスマホが消えていたという事例も。さらには、偽の警察官に声をかけられ「偽札がないか確認する」と言われ、財布を渡したところ数万円分の現金が抜き取られていたという深刻な詐欺被害も後を絶ちません。
被害に遭った場合の対応
万が一被害に遭った場合は、直ちにロンドン警視庁(Metropolitan Police)へ報告してください。緊急時は「999」、それ以外は「101」へ。オンラインでも紛失・盗難の届け出が可能です。保険適用のために「ポリスレポート」の番号を必ず取得しましょう。スマートフォンの場合は、速やかに「Find My iPhone」等で遠隔ロックをかけ、通信会社へ連絡してSIMを停止してください。クレジットカードも即座に利用停止。パスポート紛失時は、セント・ジェームズ・パーク近くの在英国日本国大使館へ。被害に遭うと動転しがちですが、これら一連の手順を事前にメモしておくことが迅速な被害回復に繋がります。
その他の情報
ベストシーズン
安全面と快適さを重視する場合、ベストシーズンは5月から6月、または9月です。この時期は日照時間が非常に長く、夜21時過ぎまで明るいため、夜間の防犯リスクを自然に軽減できます。また、気候が安定しており、徒歩での移動が苦にならないため、犯罪の発生しやすい地下鉄の混雑を避けて街歩きを楽しめます。8月はノッティングヒル・カーニバルなどの大規模イベントで治安が不安定になる傾向があり、12月はスリが急増するため、これらの時期を外すことでより安全な旅行が可能です。
言語のヒント
ロンドンでは標準的な英語が通じますが、緊急時に備えて以下のフレーズを覚えておくと役立ちます。『Help! (助けて!)』『I've been robbed (泥棒に遭いました)』『Call the police (警察を呼んでください)』『I lost my passport (パスポートを失くしました)』『Where is the nearest police station? (最寄りの警察署はどこですか?)』。また、警察官への通報時は『Crime Reference Number please』と伝えることで、保険請求に必要な手続きをスムーズに開始できます。日本語通訳が必要な場合は『Japanese interpreter, please』と伝えましょう。
文化・マナー
ロンドンでは『列に並ぶ(Queuing)』ことが非常に重要な文化的マナーであり、横入りは厳禁です。また、公共の場では『Sorry』や『Excuse me』を多用することが円滑なコミュニケーションの秘訣です。治安に関連して重要なのは、路上で『ながらスマホ』をしないという現地警察のキャンペーン『Look Up, Look Out』の遵守です。これは単なるマナーではなく、ひったくり被害を避けるための必須の防犯習慣として定着しています。また、パブでの飲酒は一般的ですが、公共交通機関内での飲酒は禁止されており、違反すると罰金の対象となります。自身の身を守るために、常に周囲を観察する『Situational Awareness』を持つことが、ロンドン市民の暗黙のルールとなっています。