総合評価
アフガニスタンは世界で最も危険な国の一つであり、全土に最高レベルの退避勧告が出ています。タリバン統治下での法治の不透明性、ISIL-Kによる頻繁なテロ、誘拐、恣意的拘束、そして医療・経済インフラの崩壊により、渡航は生命に関わる極めて高いリスクを伴います。
身体的安全 (E-)
内戦終了後もテロ攻撃が常態化しており、武装勢力による銃撃や爆破が絶えません。また、タリバン当局による外国人への恣意的な拘束や、パキスタン国境付近での軍事衝突も激化しており、物理的安全性は皆無といえる絶望的な状況にあります。
医療・衛生 (E-)
医療体制は完全に崩壊しており、都市部でも最低限の治療すら困難です。ポリオの野生株が蔓延している数少ない国であり、コレラやクリミア・コンゴ出血熱のリスクも極めて高いです。深刻な食料不足と不衛生な水環境により、生存に関わる健康リスクが極大化しています。
詐欺・スリ (E)
公式な行政が機能不全に陥っているため、偽のビザ発給サービスや身代金目的の誘拐、当局を装った金銭の要求が横行しています。また、経済制裁により国際的な金融システムが遮断されており、現金の奪取を目的とした組織的な詐欺や強盗の標的になりやすい環境です。
テロリスク (E-)
ISIL-K(ISホラサーン州)が、外交施設、ホテル、モスク、市場を標的にした爆破テロを全土で継続しています。外国人観光客が射殺される事件も発生しており、テロリストにとって外国人は宣伝効果の高い絶好の標的となっています。いかなる場所も安全ではありません。
最新インテリジェンスレポート
アフガニスタンは現在、タリバン暫定政権の統治下にありますが、国際的な承認は得られておらず、法治システムが極めて不透明です。ISIL-Kによるテロ攻撃や、反タリバン勢力との武力衝突が全土で頻発しており、治安状況は最悪の水準にあります。2025年に入り隣国パキスタンとの軍事衝突も激化し、地域一帯の緊張が高まっています。テロ、誘拐、恣意的拘束の標的となるリスクが非常に高く、日本を含む各国政府は最高レベルの退避勧告を発出しています。人道支援関係者であっても安全は保証されず、緊急時の領事支援も事実上不可能です。どのような理由であれ渡航は厳禁です。
背景分析
2021年のタリバン復権以降、アフガニスタンは「アフガニスタン・イスラム首長国」としての統治を強化していますが、深刻な経済制裁と資産凍結により経済は崩壊状態にあります。人口の半数以上が深刻な食料不足に直面しており、人道危機が常態化しています。政治的には、カンダハルの保守派とカブールの実務派の間で内部的な対立が報じられる一方、市民の自由、特に女性の権利は「勧善懲悪法」により徹底的に剥奪されています。治安面では、かつての内戦は終結したものの、タリバン政権に挑戦するISIL-K(ISホラサーン州)が、モスク、学校、外交施設を標的にした爆破テロを継続しています。また、パンジシール州等では反タリバン武装勢力「国民抵抗戦線(NRF)」が活動を再開しており、武力衝突が散発しています。外交面ではパキスタンとの国境紛争が軍事衝突に発展しており、空爆や地上戦が民間人の犠牲を伴う形で発生しています。このように、政治、経済、治安の全ての側面でリスクが極大化しており、将来の予測も極めて困難な状況が続いています。国際社会からの疎外と内部対立、テロの脅威が重なり、治安回復の見込みは立っていません。
重要ポイント
- 日本政府を含む主要国は全土に「退避勧告」を発出しており、領事支援は物理的に不可能。
- ISIL-Kによる外国人・ソフトターゲットを狙ったテロ攻撃が激化している。
- 「勧善懲悪法」の施行により、女性の単独行動や露出した服装は逮捕の対象となる。
- タリバン当局による「スパイ容疑」での恣意的な拘束リスクが極めて高い。
- パキスタン国境付近(スピンボルダック等)は軍事戦闘地帯となっており、民間人の犠牲が急増中。
- 医療インフラが崩壊しており、重症・重病時の対応は近隣国への退避以外にないが、国境封鎖も頻発。
- 国際的なクレジットカードは一切使用できず、全額キャッシュでの移動が必要だが、強盗リスクを伴う。
- ポリオ野生株や感染症が蔓延しており、公衆衛生は世界最悪レベルである。
- 反タリバン勢力(NRF)とタリバン部隊の衝突が北部で再燃しており、不測の事態が常に起こりうる。
- 軍事施設やタリバン兵、女性の撮影はスパイ容疑や暴力に直結する厳禁行為である。
- SNSの投稿内容は常に監視されており、政権批判は即座に物理的な拘束の理由となる。
- インフラ整備が滞り、地震や洪水などの自然災害発生時の救助・支援体制は皆無である。
各国政府の渡航情報
| 情報源 | 警戒レベル |
|---|---|
| 日本外務省 | レベル4:退避してください。渡航は止めてください(退避勧告) |
| 米国務省 | Level 4: Do Not Travel |
| 英国外務省 | Against all travel |
| カナダ政府 | Avoid all travel |
| ドイツ外務省 | Reisewarnung / Ausreiseaufforderung |
| フランス外務省 | Formellement déconseillé |
地域別リスク評価
カブール首都圏
極めて危険(テロ・拘束)リスクタリバン政権の中枢でありながら、ISIL-Kによる自爆テロの最優先標的となっています。政府機関、外国公館、ホテル周辺は常に厳戒態勢ですが、検問所付近や混雑した市場での爆発が頻発しており、外国人や特定少数民族を狙った攻撃リスクが極めて高いエリアです。
カンダハル州
極めて危険(タリバン拠点・テロ)リスクタリバンの精神的拠点ですが、パキスタン国境に近く軍事的な緊張が非常に高いです。反タリバン勢力やISIL-Kによる攻撃も散発しており、外国人の監視が最も厳しい地域の一つです。パキスタン軍による空爆や国境付近での地上戦に巻き込まれる恐れがあります。
パンジシール州
極めて危険(武力衝突)リスク反タリバン武装勢力(NRF)の拠点が山岳地帯に存在し、タリバン部隊との間で激しい戦闘が断続的に発生しています。爆発物やロケット弾による攻撃、軍事検問による封鎖が日常的であり、民間人の立ち入りは死に直結するリスクを伴います。
バーミヤン州
極めて危険(テロ・監視)リスクかつては比較的安全とされましたが、2024年に外国人観光客を狙ったISIL-Kによる銃撃事件が発生し、治安が劇的に悪化しました。タリバンによる住民への監視も厳しく、シーア派住民を標的としたテロ攻撃のリスクが常に存在しています。
ナンガルハル州(ジャララバード)
極めて危険(ISIL-K拠点)リスクISIL-Kの活動が最も活発な地域であり、自爆テロや要人暗殺、武装集団による襲撃が多発しています。パキスタンへ続く主要幹線道路は、偽検問所による強盗や誘拐の発生率が国内で最も高いルートの一つです。
ホースト・パクティカ州
極めて危険(国境紛争)リスクパキスタン軍との境界線付近で激しい小競り合いが続いています。国境を越えた空爆や重火器による砲撃が発生しており、武力紛争に直接巻き込まれる危険が極めて高い地帯です。タリバン以外の武装グループの活動も顕著です。
バルク州(マザリシャリフ)
極めて危険(テロ・暗殺)リスク北部の商業拠点ですが、州知事が爆破テロで殺害されるなど、治安の脆弱性が露呈しています。公共の場やモスクを狙った大規模テロが継続的に発生しており、安定は表面的なものに過ぎません。
ヘラート州
極めて危険(自然災害・テロ)リスクイラン国境に近い商業都市ですが、大規模な地震災害の被害からの復興が遅れており、社会不安が強いです。ISIL-Kによるテロも浸透しており、イラン関係者や外国人が標的となるリスクが常に警戒されています。
ヘルマンド州
極めて危険(不発弾・犯罪)リスク長年の激戦地であり、地雷や不発弾が未だに大量に残存しています。麻薬栽培の拠点でもあり、武装犯罪集団が活動しています。法の支配が及ばない地域が多く、あらゆる暴力犯罪に遭遇するリスクがあります。
クンドゥーズ州
極めて危険(武力紛争)リスク北部の中継地として軍事上の要衝であり、タリバン部隊と反タリバン勢力の小競り合いが絶えません。市街地での爆発事件が頻発しており、交通路も常に武装集団の脅威にさらされています。
国内安全マップ
アフガニスタン全土において「安全な場所」は存在しません。かつて比較的安定していた北部や中央高地でも、ISIL-Kによる外国人銃撃事件や反政府勢力の活動が確認されています。タリバンによる「内戦終了」の主張とは裏腹に、恣意的な拘束やテロ攻撃、パキスタンとの国境紛争は2025年以降も激化しており、全域が最高度の警戒を要するレッドゾーンです。人道支援、報道、いかなる目的であれ日本政府の保護は及ばず、命の危険が極めて高いことを強く認識してください。
政府機関が集まるがISIL-Kによる爆破テロが最も多いエリア。外国人が狙われるリスクが国内最大。
リスク: 自爆テロ, 恣意的拘束, 誘拐
タリバンの実質的な権力拠点。外国人への監視が極めて厳しく、パキスタン軍による空爆のリスクも存在。
リスク: 軍事空爆, 徹底した監視, ISIL-Kの攻撃
観光地だが2024年に外国人銃撃事件が発生。ハザラ人迫害とISIL-Kの標的となっている危険地帯。
リスク: 外国人狙撃, 宗派間暴力, 地雷残存
反タリバン勢力NRFとタリバンの最前線。激しい武力衝突が継続中であり、立ち入りは極めて困難。
リスク: 武力紛争, 不発弾, 通行止め
ISIL-Kの活動中心地。自爆テロや暗殺、パキスタン国境を巡る軍事紛争のリスクが極めて高い。
リスク: テロ攻撃, 偽検問所, 国境紛争
イラン国境近くの要衝。地震被害によりインフラが脆弱。宗教的テロと社会不安のリスクが継続。
リスク: 地震・自然災害, テロ, 国境閉鎖
北部の拠点。大規模モスク等を狙ったテロが頻発。反タリバン勢力の浸透による衝突リスクが高い。
リスク: 大規模テロ, 要人暗殺, 治安不安定
パキスタンとの主要国境。両軍による激しい地上戦と砲撃が2025年に入り頻発している紛争地。
リスク: 直接的砲撃, 難民混乱, 不当拘束
北と南を結ぶ唯一の動脈。冬期の豪雪と雪崩、さらに武装勢力によるトンネル攻撃のリスクがある。
リスク: 雪崩・交通事故, 武装強盗, 渋滞・孤立
地理的に隔絶された辺境。暴力は少ないが、当局の許可が必要。救助・支援は一切不可能な孤絶地帯。
リスク: 孤立・遭難, 食料・燃料不足, 不当拘束
旧紛争地。大量の地雷が残存しており、犯罪グループの活動が活発。公的秩序が非常に脆い。
リスク: 地雷被害, 麻薬犯罪, 武力襲撃
北部交通の要衝だがISIL-Kの活動が根強い。政府施設を狙った爆弾テロが頻発する危険エリア。
リスク: 即席爆発装置, 軍事衝突, 誘拐
犯罪・治安情報
犯罪統計
凶悪犯罪
リスク: 5/5多発エリア: カブール市内の主要交差点, 地方都市の幹線道路, モスク周辺, 公共政府庁舎付近
手口:
- 即席爆発装置(IED)による爆破
- バイクからの銃撃(暗殺)
- 自爆テロ
対策:
- 公共の場や混雑する場所には絶対に近づかない
- 防弾車両を使用し、移動ルートを毎回変更する(推奨されないが必須)
- 現地の最新治安情報を常にモニターする
2025年だけで約9,800件の治安事件が記録されており、暴力による死者数は増加傾向にある。
kidnapping
リスク: 5/5多発エリア: 都市間の幹線道路, 外国人が宿泊するゲストハウス, 市場の周辺, 検問所間の空白地帯
手口:
- 偽検問所による車両停止
- 夜間の住居・施設への強行侵入
- 尾行による誘拐
対策:
- 単独での行動は絶対に行わない
- SNSで自分の居場所や予定をリアルタイムで公開しない
- 信頼できる現地の警備チームを雇用する
身代金目的だけでなく、政治的な交渉材料としての外国人の誘拐が深刻な脅威。
スリ・窃盗
リスク: 4/5多発エリア: カブール・ブシュ・バザール, 長距離バスの発着所, 公共交通機関内, 混雑した食料品市場
手口:
- バイクによるひったくり
- 集団で囲んで注意を逸らすスリ
- 武器を見せての脅迫による強奪
対策:
- 貴重品を露出させない
- バッグは車道と反対側に持つ
- 多額の現金を持ち歩かない
経済状況の悪化に伴い、生活困窮者による街頭犯罪が急増している。
強盗
リスク: 5/5多発エリア: 夜間の路地裏, 都市間の未舗装路, 不十分な照明の公共エリア
手口:
- 銃器(AK-47)による脅迫
- 車両の走行妨害による強奪
- 武装集団による住居侵入
対策:
- 抵抗は絶対にしない(死に直結する)
- 金品はすぐに差し出す
- 防犯カメラや強固な鍵がある施設に滞在する
武器の流通が極めて容易なため、ほとんどの強盗が銃器を使用する。
詐欺
リスク: 4/5多発エリア: インターネット・SNS, 非正規の両替所, 国境検問所周辺
手口:
- 偽ビザ発給詐欺(前払い金の要求)
- タリバン支援を名目にした寄付金詐欺
- 偽札を混ぜる両替詐欺
対策:
- SNS上の甘い誘いには乗らない
- 正規のルート以外でビザを申請しない
- 両替は認可された銀行で行う
公的な行政サービスの欠如を突いた詐欺が2025年に巧妙化している。
性犯罪
リスク: 5/5多発エリア: 公共の場全域, 拘束施設, 孤立した場所
手口:
- 権力による強要
- 不適切な接触(ハラスメント)
- 暴力による脅迫
対策:
- 女性は必ず信頼できる男性親族(マフレム)と行動する
- 法的な服装規定を厳守する
- 公共交通機関の利用を避ける
タリバン法の下、被害者が逆に「不道徳」として罰せられるリスクがあり、統計は氷山の一角。
健康・医療情報
ワクチン情報
アフガニスタンはポリオの野生株が依然として流行している世界でも数少ない国の一つであり、長期滞在後の出国時にはポリオの国際予防接種証明書の提示が義務付けられています。また、衛生環境が極めて悪いため、経口感染症(A型肝炎、腸チフス)の予防接種も必須級の推奨事項です。狂犬病についても、暴露後のワクチンや血清の入手が非常に困難なため、事前接種が強く望まれます。渡航を計画する際は(現在は退避勧告中ですが)、少なくとも出発の数ヶ月前から専門のクリニックで相談し、最新の流行状況に合わせた接種計画を立てる必要があります。
| ワクチン | 必須/推奨 | 備考 |
|---|---|---|
| ポリオ | 必須 | アフガニスタンは野生株ポリオの流行国です。4週間以上の滞在者は出国時に過去1年以内の接種証明書(イエローカード)を求められます。 |
| 黄熱 | 推奨 | 黄熱リスク国から入国、またはそれらの国の空港で12時間以上乗り継ぎをした場合に接種証明書が必須となります。 |
| A型肝炎 | 推奨 | 不衛生な飲食物による感染リスクが高いため、渡航前の接種が強く推奨されます。 |
| B型肝炎 | 推奨 | 医療機関での処置や血液曝露を介した感染リスクに備え、中長期滞在者には接種が推奨されます。 |
| 破傷風 | 推奨 | 怪我をした際の感染を防ぐため、追加接種を済ませておくことが望ましいです。 |
| 狂犬病 | 推奨 | 野犬や野生動物の間で蔓延しており、医療体制が脆弱なため、渡航前の事前接種が極めて重要です。 |
健康リスク
最大のリスクはポリオと狂犬病です。野生株ポリオは全土で警戒が必要で、狂犬病は野犬に噛まれた場合、適切な処置を受けられず死に至るリスクが極めて高いです。夏季にはマラリアやデング熱といった蚊媒介性感染症が、標高2000m以下の地域で発生します。また、ダニを介したクリミア・コンゴ出血熱(CCHF)も地方部で散発的に報告されています。水や食料の衛生状態は劣悪で、コレラや急性下痢症の集団発生が頻発しています。医療インフラが崩壊しているため、感染した場合の重症化リスクは他国と比較しても際立って高い状況にあります。
医療施設
医療体制は事実上の崩壊状態にあります。カブール市内にわずかに外国人対応が可能な病院が存在しますが、医療機器の不足や薬品の枯渇が深刻です。地方部では基本的な医療サービスすら受けられません。日本語が通じる施設は皆無であり、英語での対応も極めて限定的です。重病や重傷を負った場合は、近隣諸国(ドバイやインド等)への緊急移送が必要となりますが、現在の治安情勢では移送手段の確保自体が困難です。レベル4の地域であるため、通常の海外旅行保険ではカバーされず、特殊な紛争地対応保険でも搬送が保証されない場合が多いです。
入国・ビザ情報
ビザ要件: 日本国パスポート保持者は入国にビザが必須です。現在、在日アフガニスタン大使館の業務は極めて不安定であり、日本国内でのビザ取得は困難な状況です。多くの場合、ドバイ、イスラマバード、イスタンブール等の第三国の公館で申請する必要があります。タリバン暫定政権による個別審査が行われ、発行状況は流動的です。観光ビザが発給されることもありますが、ジャーナリストや支援関係者、またはスパイ容疑をかけられやすい背景を持つ者に対しては、非常に厳格な調査が行われます。入国後、当局への登録が求められる場合があります。
パスポート有効期限
アフガニスタン入国時に、パスポートの残存有効期間が6ヶ月以上あることが求められます。また、査証(ビザ)や入国スタンプを捺印するための空白ページが連続して少なくとも1〜2ページ必要です。紛失時の再発行は極めて困難なため、厳重な管理が必要です。
持ち込み禁止・制限品
イスラム教の厳格な教義に基づき、アルコール類、豚肉製品、ポルノグラフィの持ち込みは固く禁じられています。また、イスラム教以外の宗教資料、偶像(仏像等)の持ち込みも厳しく制限され、没収や拘束の対象となります。アンティーク(骨董品)や古い石、金属片の持ち出しも「文化財保護」の名目で厳格に禁止されており、違反した場合は重罪に問われる可能性があります。
緊急連絡先
時間帯別安全情報
早朝
危険早朝はタリバンによる検問が厳しくなり、またISIL-Kによる出勤時間を狙った自爆テロや磁気爆弾(粘着爆弾)を使用した車両攻撃が多発する極めて危険な時間帯です。道路は比較的空いていますが、それが逆にスピードを出した車両による重大事故や、偽検問所の設置を容易にしています。外国人の移動は最もリスクが高い時間の一つです。
安全な活動:
- ・活動は一切推奨されない
避けるべきエリア:
- ・全土の主要道路
- ・政府機関周辺
- ・検問所
交通: 装甲車両以外での移動は不可。
日中
危険日中は市場や公共施設が混雑し、これらを標的にした大規模な自爆テロのリスクが最大化します。タリバン兵による街頭監視は活発ですが、スリやひったくりなどの街頭犯罪も多発します。また、当局による恣意的な職務質問や持ち物検査が行われ、カメラやスマートフォンを所持しているだけでスパイ容疑をかけられるリスクがあります。
安全な活動:
- ・厳重な警備下での屋内活動のみ
避けるべきエリア:
- ・混雑した市場(バザール)
- ・モスク
- ・デモ・集会現場
交通: 信頼できる現地ドライバー付きの車両。
夕方〜夜
危険夕刻から視界が悪くなると、強盗や誘拐のリスクが急激に高まります。街灯がほとんど機能していないエリアが多く、暗がりに潜む武装集団による待ち伏せ攻撃が頻発します。公共交通機関は運行を停止し始め、移動手段が限られる中で、孤立した個人が犯罪の標的になりやすい時間帯です。タリバン兵の検問も攻撃を警戒し、より威圧的になります。
安全な活動:
- ・日没前の帰宅・屋内退避
避けるべきエリア:
- ・街灯のない全ての路地
- ・公園
- ・バス停周辺
交通: 日没後の移動は厳禁。
深夜
危険深夜は実質的に武装勢力とタリバン部隊の活動時間となり、一般市民や外国人が外にいること自体が異常事態とみなされます。銃撃戦や爆発音が聞こえることも珍しくなく、外出は即座に拘束や射殺のリスクを伴います。法執行機関による保護は期待できず、あらゆる犯罪が「不処罰」の状態で行われる無法地帯と化します。生存のリスクが最も高い時間帯です。
安全な活動:
- ・完全な屋内退避
避けるべきエリア:
- ・屋外全域
交通: 移動は絶対に不可能。
季節別ガイド
春 (March - May)
気温: 10°C - 25°C
降水: 年間で最も雨が多く、洪水が発生しやすい時期です。
服装: 重ね着ができる服、防水ジャケット、泥道に対応できる靴。
おすすめ活動:
バーミヤン高地の風景鑑賞, ナウルーズ(正月)の文化的観察, 都市部での庭園散策
リスク:
- ・突発的な鉄砲水
- ・道路のぬかるみによる交通遮断
- ・激しい気温変化
夏 (June - August)
気温: 25°C - 45°C
降水: 極めて乾燥しており、ほとんど雨は降りません。
服装: 通気性の良い綿素材の服、強い日差しを避ける帽子やスカーフ。
おすすめ活動:
高地への避暑, ドライフルーツの収穫観察, 夜間の涼しい時間帯の交流
リスク:
- ・重度の熱中症・脱水症状
- ・砂嵐による呼吸器への影響
- ・乾燥による火災リスク
秋 (September - November)
気温: 10°C - 20°C
降水: 乾燥していますが、11月頃から雨や雪が始まります。
服装: 厚手のセーター、ジャケット、防寒用のショール。
おすすめ活動:
秋の収穫市場の訪問, 乾燥した風景の撮影(許可範囲内), 穏やかな気温下での移動
リスク:
- ・夜間の急激な冷え込み
- ・蚊媒介性疾患(シーズン終盤まで)
- ・冬季に向けた物流の停滞
冬 (December - February)
気温: -15°C - 5°C
降水: 多くの地域で降雪があり、積雪が数メートルに達することも。
服装: 極寒用ダウン、保温性の高い下着、防水ブーツ、手袋、耳当て。
おすすめ活動:
雪景色の中での伝統生活観察, 屋内での伝統的なお茶文化体験, 冬限定の郷土料理
リスク:
- ・低体温症と凍傷
- ・積雪による主要道路(サラン峠等)の閉鎖
- ・深刻な燃料不足と停電
ベストシーズン: 気候面だけで言えば、4月後半から5月、および9月から10月が最も過ごしやすい時期です。この時期は気温が穏やかで、アフガニスタンの厳しい大陸性気候の合間にあたります。しかし、治安情勢は「ベストシーズン」に関係なく極めて悪化しており、特定の季節が安全になることはありません。むしろ、気候が良い時期は武装勢力の活動も活発化する「戦闘シーズン」と重なる傾向があるため、気候の良さが安全を意味しないことを強く認識すべきです。
環境リスク
野生動物のリスク
野犬(狂犬病キャリア)
リスク: 5/5生息地: カブール市内, 地方都市の市場周辺, 農村部全域
絶対に動物に近づかないことが第一です。アフガニスタンの野犬は攻撃的な群れを作っていることが多く、夕暮れ時や夜間の歩行は極めて危険です。もし近づいてきた場合は、石を投げるふりをする(現地の犬はこれで逃げることに慣れている)か、背中を見せずにゆっくりと後退してください。噛まれた場合は石鹸と流水で15分以上洗浄し、数時間以内にワクチン接種が必要ですが、現地での血清入手は絶望的です。
治療: 暴露後ワクチン(PEP)と狂犬病免疫グロブリンが必要です。カブールの一部病院を除き在庫はありません。
毒蛇・サソリ
リスク: 4/5生息地: 南部・西部の乾燥地帯, 山岳部の岩場, 未舗装の路地
乾燥した岩場や草むらを歩く際は、厚手の靴と長ズボンを着用してください。夜間はライトで足元を照らし、地面に直接座ったり、放置された靴を履く前に中を確認したりする注意が必要です。万が一刺されたり噛まれたりした場合は、患部を心臓より低く保ち、動かずに安静を維持しながら、可能な限り迅速に医療機関を目指す必要がありますが、抗毒素の有無は施設によります。
治療: 抗蛇毒血清の投与が必要ですが、地域によって適切な血清が備蓄されていない可能性が高いです。
水の安全性
水道水: 飲用不可
水道水は絶対に飲用しないでください。飲用には、完全に封印された市販のボトル入りミネラルウォーターのみを使用してください。歯磨きや洗顔にもボトル水の使用を推奨します。浄水器や煮沸だけでは、現在の高度な汚染状況に対応しきれない可能性があるため、信頼できるブランドのボトル水を確保することが最優先です。氷についても、未浄化の水道水で作られている可能性が高いため、レストラン等では「氷なし」を徹底してください。
交通安全
事故死亡率: 世界ワースト水準(10万人あたり約15-20人と推計されるが、未報告多数)
歩行者リスク: 歩行者優先の概念は皆無です。横断歩道であっても車両は止まりません。カブール市内では車両の間を縫うように歩く必要があり、常に注意が必要です。
公共交通: 国内航空便が比較的安全な選択肢ですが、遅延が常態化しています。長距離バスや乗り合いタクシーは、整備不良、過速、そして検問所でのテロ・拘束リスクが極めて高く、外国人の利用は推奨されません。
地域別ガイド
カブール州(Kabul)
レベル 5首都カブールを含む政治・経済の中心地です。タリバンによる警備が最も厳重ですが、同時にISIL-Kによる自爆テロやIED(即席爆発装置)の最大の標的となっています。官公庁付近や外国人が集まるホテル、モスクなどは常に攻撃のリスクにさらされています。
主要都市: カブール, パグマーン
特有リスク:
- ・政府施設を狙った自爆テロ
- ・身代金目的の誘拐
- ・当局による恣意的な拘束
中央高地(バーミヤン州等)
レベル 4かつての世界遺産・バーミヤン大仏跡で知られる地域です。比較的治安が安定しているとされてきましたが、2024年には外国人観光客が射殺される事件が発生しており、現在はISIL-Kの活動範囲に含まれています。ハザラ人が多く居住しており、宗派対立に巻き込まれる恐れがあります。
主要都市: バーミヤン, ヤカウラン
特有リスク:
- ・外国人観光客を狙った直接銃撃
- ・地雷および不発弾
- ・少数民族居住区を狙ったテロ
南部地域(カンダハル州等)
レベル 5タリバンの精神的拠点であり、最高指導者が滞在するカンダハルを含む重要地域です。保守的な色が最も強く、外国人の行動は厳格に監視されます。パキスタン国境に近く、国境付近では軍事衝突が頻発しています。反政府勢力の影響も根強く残る極めて危険なエリアです。
主要都市: カンダハル, スピンボルダック
特有リスク:
- ・パキスタン軍による空爆と地上戦
- ・厳格なシャリア法による拘束
- ・ISIL-Kによるテロ
西部地域(ヘラート州等)
レベル 4イランとの国境に接し、商業が盛んな地域です。地震の多発地帯でもあり、2023年には壊滅的な被害を受けました。タリバンの統治は安定しているように見えますが、イラン国境を越えた密輸組織や武装集団の活動が治安を脅かしています。
主要都市: ヘラート, イスラム・カラ
特有リスク:
- ・大規模な地震災害
- ・国境付近の武力衝突
- ・武装強盗団による襲撃
北部地域(バルフ州等)
レベル 4マザーリシャリーフを中心に、中央アジア諸国との貿易拠点となっている地域です。かつての北同盟の地盤であり、現在も反タリバン勢力の影響が一部で見られます。ISIL-Kがモスクや学校を狙った大規模な爆破事件を繰り返しています。
主要都市: マザーリシャリーフ, ハイラタン
特有リスク:
- ・公共施設を狙った大規模爆破
- ・反タリバン勢力と当局の戦闘
- ・雪崩や洪水による孤立
経済・物価情報
経済概要
アフガニスタンの経済は極めて脆弱で、2021年のタリバン復権以降、外国からの直接援助が激減したことにより崩壊状態にあります。一人当たりのGDPは世界最低水準であり、人口の半数以上が人道支援なしでは生存できない極度の貧困下にあります。国内経済は主に農業と一部の地下資源、そして非公式な貿易に依存していますが、外資の流入は停滞しており、経済制裁の影響で国際送金システムからも切り離されています。2025年現在も食料不安と失業率の増大が続いており、人道危機が常態化しています。
生活費・物価
一般的な現地住民の生活水準に合わせて行動する場合、食事や宿泊の価格は非常に安価に抑えられます。安食堂での食事は100-300円程度ですが、外国人が安全を求めて宿泊できる「防衛設備を備えたゲストハウス」や「中級ホテル」を利用する場合、1泊1万円以上の費用がかかることも珍しくありません。また、安全な移動のための専用車両チャーター(ドライバー兼警備付き)は、1日あたり数万円単位の出費となります。物価そのものより、安全を確保するための「セキュリティコスト」が旅行費用の大部分を占める特異な状況です。
通貨情報
通貨はアフガニ(AFN)です。2026年現在のレートは1米ドル=約65-70AFN程度で推移していますが、非常に不安定です。クレジットカードや国際的なデビットカード、ATMは一切使用できません。入国時に全ての予算を現金(米ドル)で持参する必要があります。特に100ドル札は新札(2013年以降のデザイン)でなければ両替を拒否されるか、悪いレートを提示されます。アフガニへの両替はカブールの「サラ・シュザダ」などの公認両替所で行うのが一般的ですが、常に強盗のリスクが伴います。
チップガイド
アフガニスタンには欧米のような厳格なチップの習慣はありませんが、「バクシーシ」と呼ばれる喜捨や心付けの文化が深く根付いています。ガイドや専属ドライバーに対して、1日の終わりに数百円程度のチップを渡すことは、安全確保や関係構築に非常に有効です。また、公共サービスが機能していないため、何らかの特別な配慮を受けた際には少額のチップを渡すことが期待される場面があります。ただし、法執行機関や当局者への金銭提供は、収賄とみなされるか、逆にゆすりの口実になるため厳禁です。
予算ガイド
バックパッカースタイルでの旅行は、治安面から事実上不可能です。公共交通機関や格安宿の使用は、誘拐やテロの標的になるリスクを飛躍的に高めます。中級程度の安全を確保した旅行(専用車、警備付き宿泊施設)を想定した場合、1日あたり200ドル以上の予算を見込む必要があります。ラグジュアリーな選択肢はほぼ存在しませんが、外交官や国際NGO職員が利用する防衛レベルの高い施設に宿泊し、武装護衛を付ける場合は、1日あたり500ドルから1000ドル以上の莫大な費用がかかります。費用を削ることは安全を削ることに直結する地域です。
文化・マナー情報
歴史的背景
アフガニスタンは「文明の十字路」として古くから栄え、アレクサンダー大王やモンゴル帝国の侵攻など、激動の歴史を歩んできました。19世紀から20世紀にかけてはイギリスやソ連、そして21世紀には米国といった大国が介入し、常に紛争の舞台となってきました。2021年8月には米国を中心とした駐留軍が撤退し、タリバンが再び全権を掌握しました。この「タリバン復権」は、20年に及ぶ共和国体制の終焉を意味し、現在はシャリア(イスラム法)に基づく極めて保守的な統治が行われています。破壊されたバーミヤン大仏に象徴されるように、豊かな文化遺産を持ちながらも、繰り返される戦争によってその多くが失われてきた悲劇の歴史を持っています。
社会規範・マナー
タリバン統治下のアフガニスタンでは、極めて厳格なイスラム的規範が社会を支配しています。最も顕著なのは男女隔離で、公共の場での男女の接触は厳しく制限されています。2024年に施行された「勧善懲悪法」により、女性は外出時に顔を含む全身を覆うことが義務付けられ、男性の親族(マフレム)の同伴なしでの長距離移動も禁止されています。男性に対しても、地味な服装や髭を伸ばすことが推奨されます。音楽やダンスなどの娯楽は「非イスラム的」として公の場では禁止されており、これに違反すると厳しい身体刑を受ける可能性があります。伝統的な「パシュトゥーンワーリ(パシュトゥーン人の掟)」に基づく「歓待」の文化も残っていますが、現在は外国人への警戒心が非常に強まっています。
宗教・慣習
国民のほぼ100%がイスラム教徒(大部分がスンニ派、ハザラ人などはシーア派)であり、宗教は生活のすべてを規定しています。1日5回の礼拝時間は街中の活動が停止し、金曜日は安息日となります。ラマダン(断食月)期間中は、日中の公共の場での飲食や喫煙は厳禁であり、外国人であっても違反すれば逮捕の対象となります。偶像崇拝は厳しく禁じられているため、人物や動物を描いた芸術品や写真には敏感です。また、イスラム教以外の宗教活動は一切認められず、聖書や他宗教の物品を持ち込むことは「布教活動」とみなされ、死刑を含む重罰を受ける極めて高いリスクがあります。シーア派の祝祭(アシューラ等)はISIL-Kによるテロの標的になりやすいため、近づかないようにしてください。
宿泊・食事ガイド
宿泊ガイド
アフガニスタンでの宿泊施設選びは、快適さではなく「防御力」で選ぶ必要があります。かつてあった高級ホテル(セレナホテルなど)はタリバン関係者が利用しており、同時にテロの主要標的となっています。現在は、高い防壁、武装警備員、二重のセキュリティゲートを備えた「コンパウンド」と呼ばれる安全確保されたゲストハウスに滞在するのが一般的です。これらの施設は一般の予約サイトには掲載されていないことが多く、NGOや信頼できるエージェントを通じて手配する必要があります。安宿や一般のホテルは、防犯体制が皆無であり、宿泊客の情報が外部に漏れやすく、誘拐や襲撃の格好の標的となります。
食事ガイド
アフガン料理はスパイスが効いた肉料理やパラオ(炊き込みご飯)が中心で、日本人の口に合いやすいものが多いです。特に「カブリ・パラオ(羊肉と人参・レーズンの炊き込みご飯)」は絶品です。しかし、衛生状態は極めて悪く、水道水は飲めないだけでなく食器の洗浄にも不安があります。加熱不十分な肉や生野菜からコレラ、チフス、A型肝炎に感染するリスクが高いです。食事は清潔なゲストハウス内か、外交官等が利用する厳重なセキュリティ下のレストランに限定してください。街中の屋台での飲食は、衛生面および治安面(毒物混入や襲撃)から絶対に行わないでください。アルコールは全面禁止であり、隠れて飲むことも厳罰の対象です。
実用情報
通信・SIM
主要キャリアはRoshan, Afghan Wireless, Etisalatなどです。SIM購入にはパスポートと指紋登録が必要です。ネットは低速で不安定、かつ当局によりSNSがブロックされたり、地域ごとに通信が遮断されたりすることがあります。当局による通話・ネット監視は極めて厳しいため、政治的・宗教的なデリケートな発言は厳禁です。VPNも検出されると処罰の対象になる恐れがあります。
銀行・ATM
国際的な経済制裁により、クレジットカードや国際送金(SWIFT)は機能していません。ATMで海外発行カードを使うことは不可能です。全予算を現金(米ドル)で持参し、必要に応じて現地の両替商でアフガニに変える必要があります。両替時は周囲に細心の注意を払い、多額の現金を見せないようにしてください。銀行窓口も現金不足で引き出しが制限されていることが多いです。
郵便・配送
公的な郵便サービスはほぼ崩壊しています。DHLやFedExが一部の主要都市で業務を行っていますが、配送料は極めて高額で、内容物の検閲も厳格です。荷物の紛失やタリバンによる没収のリスクが非常に高いため、重要な物品の発送や受け取りは推奨されません。ドキュメントの送受信であっても、数週間の遅延を覚悟する必要があります。
電源・アダプター
電圧は220V、周波数は50Hz。プラグはCタイプまたはFタイプが主です。慢性的な電力不足により、カブールなどの大都市でも1日の大半が停電しています。滞在先には自家発電機があることが必須条件となります。モバイルバッテリーは大型のものを持参し、電気が通じている間に必ず充電しておく必要があります。
洗濯サービス
近代的なランドリーサービスは存在しません。高級ホテルやゲストハウス内で洗濯サービスを利用できますが、手洗いが基本となる場合が多く、デリケートな衣類は傷む可能性が高いです。また、乾燥に時間がかかるため、十分な着替えを持参することが現実的です。街中のクリーニング屋は紛失や汚損のリスクが高く、お勧めできません。
公衆トイレ
公共トイレはほぼ皆無で、あっても極めて不衛生です。多くの場合は伝統的な「穴があいただけ」のスタイルで、紙はなく水で洗う方式です。外出前に済ませるか、信頼できる施設(ゲストハウスや安全なレストラン)のトイレを利用するのが鉄則です。常にトイレットペーパーとアルコール消毒液を携行してください。
主要都市ガイド
カブール
Kabul
アフガニスタンの首都であり、400万人以上が住む過密都市です。タリバンの行政機関が集中しており、至る所に検問所が設置されています。インフラは非常に劣悪で、慢性的な電力不足と交通渋滞に悩まされています。外国人が宿泊できる場所は極めて限定的で、常にテロの脅威にさらされています。
主な観光地:
バブール庭園, アフガニスタン国立博物館, ダルラマン宮殿, チヒル・ストゥーン公園
避けるべきエリア:
- ・シャリ・ナウ地区の繁華街(夜間)
- ・ダシュテ・バルチ地区(テロ多発)
- ・空港周辺の混雑地
ベストシーズン: 4月〜5月(気候が穏やか)
詳細ページへ →カンダハル
Kandahar
南部最大の都市で、タリバンにとっての「聖地」です。極めて保守的であり、現地のルールを少しでも外れると逮捕されるリスクがあります。砂漠に囲まれており、夏季は酷暑となります。一般の観光客が立ち入ることは想定されておらず、すべての行動に当局の許可が必要です。
主な観光地:
聖遺物(外套)のモスク(非ムスリム立入禁止), アフマド・シャー・ドゥッラーニーの墓, カンダハル・バザール
避けるべきエリア:
- ・政府ビル周辺
- ・パキスタン国境へ続く幹線道路
- ・軍用飛行場付近
ベストシーズン: 11月〜2月(比較的涼しい)
詳細ページへ →ヘラート
Herat
ペルシャ文化の影響を強く受けた古都です。美しいタイル装飾のモスクやミナレットが残っていますが、地震により大きなダメージを受けています。イランとの貿易で潤っていますが、失業者の増加により街頭犯罪や強盗が発生しやすくなっています。
主な観光地:
ヘラートの金曜モスク, ヘラート城塞, ムサッラ・コンプレックス
避けるべきエリア:
- ・郊外の未舗装路
- ・国境検問所周辺
- ・崩壊の危険がある古い建物
ベストシーズン: 9月〜10月
詳細ページへ →マザーリシャリーフ
Mazar-i-Sharif
青いタイルの聖廟(ブルーモスク)で有名な北部最大の都市です。中央アジアとの貿易の要衝で、経済的には比較的活気があります。しかし、ISIL-Kによる爆破攻撃が頻発しており、特に祝祭日や礼拝日の宗教施設周辺は極めて危険です。
主な観光地:
ハズラト・アリー聖廟(ブルーモスク), バルハ遺跡(近郊), セントラル・マーケット
避けるべきエリア:
- ・金曜礼拝時のモスク周辺
- ・バルフ州郊外の山岳部
- ・公共交通機関のターミナル
ベストシーズン: 3月〜4月(ナウルーズ祭の時期だがテロ警戒必須)
詳細ページへ →バーミヤン
Bamyan
標高約2,500mに位置する美しい盆地です。破壊された大仏跡や、紺碧の湖バンデアミール国立公園などの景勝地がありますが、現在は外国人観光客が標的となったテロ事件以降、治安が著しく悪化しています。当局による検問も厳格化されています。
主な観光地:
バーミヤン渓谷(大仏跡), バンデアミール国立公園, シャーレ・ゴルゴラ(静寂の都)
避けるべきエリア:
- ・夜間の山間道路
- ・孤立したトレッキングルート
- ・政府の許可がない立入禁止区域
ベストシーズン: 6月〜8月(避暑地として最適だが安全優先)
詳細ページへ →交通詳細ガイド
国内線フライト
国内移動で唯一、相対的に「安全」とされるのが空路です。国営のアリアナ・アフガン航空と、民間最大手のカム・エアー(Kam Air)がカブールを中心に、ヘラート、マザーリシャリーフ、カンダハルなど主要都市を結んでいます。機体は老朽化が進んでおり、メンテナンスの質には懸念が残ります。また、タリバン幹部や軍関係者が優先されるため、民間便の遅延や急なキャンセルは日常茶飯事です。空港内での検問は極めて厳格で、手荷物検査が複数回行われます。チケットはオンライン予約が可能ですが、現地の旅行会社を通じて購入するのが確実です。ただし、空港自体がテロの標的になりやすいため、待ち時間は最小限にすべきです。
鉄道・バス
アフガニスタンには旅客鉄道は存在しません(ウズベキスタン等からの貨物線のみ)。長距離移動の手段として都市間バスが存在しますが、外国人には絶対にお勧めできません。幹線道路にはタリバンの検問所だけでなく、偽検問所を設置した強盗団やISIL-Kなどの武装勢力が潜んでいる可能性が非常に高いからです。バスは過密状態で、メンテナンスも不十分なため事故が多発しています。また、地雷やIEDが道路脇に設置されていることもあります。カブール・カンダハル間やカブール・ジャララバード間などの主要ルートであっても、陸路移動は死に直結するリスクを伴うため、どのような事情があっても避けるべきです。
レンタカー・配車サービス
アフガニスタンでのレンタカー(自ら運転する形式)は不可能です。外国人による運転は、検問での拘束や事故時のリンチのリスクが極大化します。移動が必要な場合は、信頼できる現地エージェントを通じて「ドライバー付きの車両」をチャーターするのが唯一の選択肢です。この際、車両は目立たないものであることが重要ですが、重要人物を運ぶ場合は防弾車両(B6レベル以上)が求められます。Uberのようなライドシェアアプリは存在せず、都市部ではタクシーが一般的ですが、流しのタクシーを利用するのは誘拐のリスクがあるため厳禁です。宿泊施設や通訳を通じて、身元が保証されたドライバーを確保してください。
交通リスク評価
アフガニスタンの交通における最大のリスクは、事故ではなく「人為的な攻撃」です。陸路移動はIED(即席爆発装置)、アンブッシュ(待ち伏せ)、偽検問所による誘拐の可能性が非常に高い「死のロード」です。空路は機体の安全基準に問題がありますが、陸路に比べればリスクは格段に低いです。いずれの手段でも、タリバン当局による恣意的な検査や所持品の没収、拘束のリスクは常に存在します。移動の際は必ず、現地の最新治安情報を熟知したコーディネーターの同行が不可欠です。
都市別交通ガイド
Kabul
地下鉄: 存在しません。
バス: 公共バスやミニバスが運行していますが、非常に混雑し、スリや監視のリスクがあるため外国人の利用は不適切です。
タクシー: 黄色のタクシーが多数走っていますが、利用は信頼できる業者経由に限定すべきです。料金は交渉制です。
徒歩・自転車: 歩行は誘拐や自爆テロに巻き込まれるリスクが高く、外国人単独での外出は絶対に控えてください。
費用目安: 市内移動1回につき200-500AFN程度ですが、安全確保された車両チャーターは1日100ドル以上。
Herat
地下鉄: 存在しません。
バス: 限られた路線のみ。利用は推奨されません。
タクシー: タクシーよりも三輪タクシー(リキシャ)が一般的ですが、外国人が乗るには目立ちすぎます。
徒歩・自転車: 日中の中心部であれば短距離の徒歩は可能ですが、常に周囲を警戒する必要があります。
費用目安: リキシャでの短距離移動は50-100AFN。
大使館・長期滞在情報
在外公館ネットワーク
在カタール日本国大使館・アフガニスタン暫定事務所
Embassy - Doha, Qatar
住所: West Bay, Al Shabab Street, Al Dafna Area, P.O. Box 2208, Doha, Qatar
電話: +974-4484-0888
管轄: アフガニスタン全域
緊急対応: 24時間対応(電話受付後、ドーハにて対応判断)
在パキスタン日本国大使館(連絡窓口)
Embassy - Islamabad, Pakistan
住所: Plot No. 53-70, Ramna 5/4, Diplomatic Enclave, Islamabad, Pakistan
電話: +92-51-9044000
管轄: パキスタン全域(アフガン情勢の補完的な監視)
緊急対応: 開館時間内
領事サービス
アフガニスタン国内に実効的な領事機能を持つ日本の拠点は存在しません。パスポートの更新、証明書の発行、戸籍届出などの領事サービスは、すべてカタールのドーハにあるアフガニスタン暫定事務所での郵送または対面(ドーハへの渡航が必要)での対応となります。緊急時の援護についても、アフガニスタン国内の情勢から物理的な移動が不可能であるため、タリバン側への照会や情報提供のみに限定されます。日本人が拘束された場合、タリバン政府との正式な外交関係がないため、交渉は極めて難航し、長期間の拘留を余儀なくされるリスクがあります。
長期滞在ビザ
タリバン暫定政権下での長期滞在査証(就労・居住)の取得は極めて複雑で不透明です。通常、タリバン当局(経済省や外務省)による厳格なバックグラウンドチェックが行われ、NGO職員や国際機関職員などの人道支援目的であっても、数ヶ月の時間を要します。ビザの要件は頻繁に変更され、現地での登録手続き(Foreigners Registration Card)を怠ると即座に不法滞在として拘束されます。長期滞在者は当局の監視下に置かれ、居住場所の変更や州を跨ぐ移動には都度許可が必要となります。
リモートワーク・デジタルノマド
アフガニスタンは、ノマドワークやリモートワークの目的地としては世界で最も不適切な国の一つです。通信の不安定さ、頻繁な停電、経済制裁によるオンライン金融サービスの遮断、そして何より生命の危険があります。外国人によるインターネット利用はスパイ行為と誤解されるリスクがあり、不適切なコンテンツ(政府批判、宗教的批判)の閲覧や発信は即座に逮捕、身体刑の対象となります。物理的な安全が保証されない環境下でのリモートワークは、自己の命だけでなく関係各所への甚大な迷惑となる可能性が高いです。
ビジネスビザ
ビジネス目的の渡航には、現地企業(タリバンに認可されたもの)からの招待状と、タリバン暫定政府外務省の事前承認が必要です。現在は主に中国、ロシア、パキスタン、一部の近隣諸国のビジネスマンが地下資源開発やインフラ整備のために訪れていますが、日本企業によるビジネス渡航は外務省の退避勧告により強く制止されています。ビジネスビザを取得しても、現地での活動範囲は極めて限定され、商談の場にも当局の監視員がつくことが想定されます。賄賂の要求や、一方的な契約破棄などの法的トラブルに対する救済措置は存在しません。
推奨防犯装備
衛星電話(イリジウム等)
必須通信機器
アフガニスタンでは通信インフラが脆弱で、当局により携帯電話回線が遮断されることが頻繁にあります。緊急時の生命線となるため、空が開けていれば通信可能な衛星電話は必須装備です。
トラウマ・ファーストエイドキット
必須衛生用品
銃創や爆発による外傷に対応できる止血帯(CAT)、止血ガーゼ、胸部シール等を含む医療キットです。現地医療機関は機能不全のため、自身で初期救急処置を行う能力と装備が求められます。
パーソナルGPSトラッカー
必須通信機器
誘拐や行方不明に備え、リアルタイムで現在地を外部へ通知する装置です。Garmin inReachなどの衛星通信を利用したタイプが推奨され、常に隠して携行する必要があります。
現地民族衣装(ペラン・トンバン)
必須防犯グッズ
外国人であることを目立たせないためのカモフラージュとして機能します。男性は現地の服を着用し、女性はヒジャブまたはブルカで全身を完全に覆うことが安全確保の最低条件です。
高額の米ドル現金(新札)
必須防犯グッズ
クレジットカードやATMは一切使えません。脱出用の航空券手配や賄賂、緊急時の車両チャーターのために、100ドル札の新札を複数箇所に分散して多めに隠し持つ必要があります。
ポータブル浄水器
推奨衛生用品
ボトル水が手に入らない地域や、物流遮断時に備えて強力な濾過機能を持つ浄水器が必要です。コレラやチフスなどの水系感染症を防ぐために、信頼性の高い製品を選定してください。
防弾・防刃ベスト(インナー型)
オプション防犯グッズ
テロや暴動の標的になりやすいため、目立たないタイプを着用することが推奨されます。ただし、タリバン当局の検問で「戦闘員」と誤認されるリスクもあるため、使用には慎重な判断が必要です。
緊急用ホイッスルと信号鏡
推奨防犯グッズ
電子機器が故障した際のアナログな合図用具です。山岳地帯や広野で孤立した際、捜索チームに自分の居場所を知らせるために有効です。軽量でかさばらないため常に身につけてください。
旅行者タイプ別ガイド
女性旅行者向けガイド
アフガニスタンは現在、世界で最も女性にとって過酷な環境です。2024年に施行された「勧善懲悪法」を含む一連の布告により、女性の権利は完全に剥奪されています。外国人女性であっても、外出時は目以外をすべて覆うヒジャブやブルカの着用が法的義務であり、男性の親族(マフレム)の同伴なしでの旅行や長距離移動、公共施設(公園、ジム、理容室など)への立ち入りは禁止されています。女性が一人で街を歩くこと自体が逮捕や嫌がらせの対象となり、現地語を解さない場合は身の潔白を証明することも困難です。また、ジェンダーに基づく暴力に対する法的救済は一切存在せず、医療施設でも女性医師の不足により適切な治療が受けられない恐れがあります。どのような目的であれ、女性の渡航は絶対に止めてください。
LGBTQ+旅行者向けガイド
アフガニスタンにおいて、LGBTQ+であることは死に直結します。タリバンによる厳格なイスラム法の解釈の下では、同性愛は死罪または深刻な身体刑(壁の下敷きにする、鞭打ち、投獄など)の対象となります。当局だけでなく、社会全体が極めて排他的であり、疑いを持たれるだけでリンチや殺害の対象となります。SNSでの投稿、服装、行動、発言、あらゆるものが監視されており、自身のセクシュアリティを公にすることはもちろん、示唆することすら不可能です。安全を確保する手段は皆無であり、渡航すること自体が生存の権利を放棄するに等しい、極めて危険な行為です。
家族・シニア旅行者向けガイド
家族旅行、特に子供連れや高齢者の旅行先としてアフガニスタンを選ぶことは、虐待に近い無謀な行為です。子供向けの娯楽施設や安全な公園は一切存在せず、教育環境も崩壊しています。高齢者にとって、標高が高く空気が薄い都市環境や、頻発する停電、極寒と酷暑、そして不衛生な水と食品は、極めて高い健康リスクとなります。救急医療体制は崩壊しており、心臓発作や脳卒中などの急病、あるいは怪我をした場合、適切な治療を受けたり、国外へ緊急搬送したりすることは物理的に不可能です。また、家族全員がテロや誘拐、あるいは紛争に巻き込まれた場合、救済の手段は存在しません。家族の安全と生命を守るために、いかなる理由があっても渡航を計画しないでください。
安全に関するよくある質問
タリバンは旅行者を保護してくれますか? ▼
タリバンは外貨獲得のため「観光」を推奨すると公言していますが、その保護能力は極めて限定的です。当局による保護は、裏を返せば「監視」であり、スパイ容疑でいつでも拘束の対象となり得ます。また、彼らの警備自体がISIL-Kの攻撃標的となるため、当局と一緒にいること自体がリスクを伴います。
街中で写真を撮っても大丈夫ですか? ▼
非常に危険です。軍事施設、検問所、タリバン兵士、政府機関、橋、女性、子供などは撮影厳禁です。スパイとみなされ、カメラの没収だけでなく物理的な拘束や尋問を受けるリスクが非常に高いです。風景写真であっても、背後に検問所が写っていないか細心の注意が必要です。
ISIL-K(イスラム国ホラサーン州)の脅威はどの程度ですか? ▼
最大の治安脅威です。カブール市内のモスク、ホテル、教育施設を標的とした自爆テロを頻繁に実行しており、タリバン政府との戦闘を継続しています。特に外国人が集まる場所や、シーア派住民の密集地は、ISIL-Kによる無差別攻撃の最優先標的となっています。
誘拐されたらどうすればいいですか? ▼
抵抗は死を招くため、犯人の指示に従わざるを得ませんが、絶望的な状況です。アフガニスタンでの誘拐は政治的な取引や多額の身代金目的であり、解決には数年を要することが多く、その間の生存は保証されません。そもそも誘拐のリスクがあるため、退避勧告が出されていることを忘れないでください。
実用的なよくある質問
クレジットカードはどこで使えますか? ▼
アフガニスタン国内のいかなる場所でも使用できません。国際決済網から遮断されているため、すべて現金決済となります。予備を含め、十分な量の米ドル(新札)を持参してください。
インターネットは自由に使えますか? ▼
検閲と通信遮断があります。当局は通信内容を監視しており、特にSNSでの政治的発言や宗教的批判は厳禁です。物理的な通信回線の遮断も頻繁に起こり、情報の遮断による孤立リスクがあります。
現地での移動には何を使えばいいですか? ▼
信頼できるエージェントが手配した、防弾性能のある、または安全性が確認された専用車(ドライバー付き)以外に選択肢はありません。公共バス、タクシー、徒歩はすべて致命的なリスクを伴います。
アフガニスタンの治安に関するよくある質問
アフガニスタンの治安は良い?悪い? ▼
アフガニスタンの治安は「世界最悪」の水準にあります。2021年のタリバン復権以降、武力衝突やテロが絶えず、ISIL-K(ISホラサーン州)によるモスクや学校、外交施設を狙った大規模な爆破テロが頻発しています。経済の崩壊に伴う困窮から、一般犯罪も凶悪化しており、外国人はテロ、誘拐、恣意的拘束の最優先ターゲットとなります。日本政府を含む各国は「退避勧告」を継続しており、渡航はどのような理由であれ生命に関わる無謀な行為です。
アフガニスタンで危険な地域はどこ? ▼
アフガニスタンで安全と言える地域は一つも存在しません。首都カブールはISIL-Kによるテロの最優先標的となっており、カンダハルやナンガルハルもタリバンと反タリバン勢力の戦闘やISIL-Kの活動が激しい地域です。かつて観光地だったバーミヤン州でも2024年に外国人観光客を狙った殺傷事件が発生しました。全土に「レベル4:退避勧告」が出ており、どこにいても生命の危険が付きまといます。
アフガニスタン旅行はやばい?本当に行って大丈夫? ▼
アフガニスタン旅行は、文字通り生命の保証が一切ない「やばい」行為です。ISIL-Kによるテロやタリバン暫定政権による恣意的な拘束のリスクに加え、経済崩壊に伴う治安悪化、医療体制の不備、地雷の埋設など、渡航すれば生存が危ぶまれる要素が全土に広がっています。日本政府を含む国際社会が渡航中止を強く求めており、どのような事情があっても、渡航を計画すること自体が非常に無謀であり、絶対に避けるべきです。
アフガニスタンは女性一人でも怖くない? ▼
女性一人での渡航は、あまりに「怖い」状況であり、物理的にも人権的にも不可能です。タリバン政権は女性の権利を極限まで制限しており、服装や行動が「勧善懲悪法」により厳格に監視・処罰されます。女性一人での外出は攻撃や拘束の対象になりやすく、外国人であっても例外ではありません。身を守るための法制度や公的機関が一切機能していない中、テロや暴力、不当な拘束に直面するリスクが極めて高く、生存そのものが危ぶまれる恐怖があります。
アフガニスタンでスリに遭わないための対策は? ▼
スリやひったくりといった一般犯罪も経済難から多発していますが、それ以上に「誘拐やテロの標的」になるリスクが圧倒的です。貴重品を盗まれる被害にとどまらず、身代金目的で組織的に連れ去られるケースが多いため、日本で想定されるようなスリ対策は通用しません。市場などの混雑した場所はISIL-Kのテロの標的になりやすく、外出自体が生命のリスクを伴います。防犯対策以前に、渡航自体を中止することが唯一の確実な安全策です。
アフガニスタンで多い詐欺の手口は? ▼
偽の検問所を設置して外国人から金品を奪う強盗や、タリバン関係者を装って不当な罰金や通行料を要求する「詐欺」が頻繁に報告されています。また、闇両替などで偽札を掴まされるトラブルも絶えません。現地の法執行機関であるタリバン自体が恣意的な統治を行っているため、こうした不当な要求に対して法的手段で抗議することは不可能であり、一度標的になれば身包み剥がされるか、拘束されるまで追い詰められるリスクがあります。
アフガニスタンで日本人が巻き込まれやすい犯罪は? ▼
アフガニスタンでは爆破テロ、銃撃、誘拐、恣意的拘束といった極めて凶悪な犯罪が日常化しています。特に日本人は誘拐の標的として高い価値を付けられるリスクがあり、テロ組織や武装強盗集団に常に狙われていると考えるべきです。現地の司法制度はタリバン暫定政権の独自の解釈に基づいており、法的手続きを無視した拘束が行われることも多々あります。一度犯罪に巻き込まれれば、生存して解放される保証はなく、犯罪の温床といえる環境です。
アフガニスタン旅行で注意すべきことは? ▼
アフガニスタン旅行で注意すべきことは「渡航を絶対に中止すること」そのものです。仮に現地に入ったとしても、タリバンの「勧善懲悪法」に抵触すれば外国人であっても処罰の対象になります。また、通信インフラや電力供給が不安定であり、トラブル時に外部と連絡を取る手段が断たれるリスクも非常に高いです。さらに、医療機関が機能していないため、病気や怪我などの日常的なトラブルですら致命的な被害に直結することを強く認識する必要があります。
アフガニスタンで起こりやすいトラブルは? ▼
最も深刻なトラブルは、タリバン当局による「恣意的な拘束」や、テロ組織ISIL-Kによる「爆破テロへの巻き込まれ」です。さらに、パキスタン国境付近では軍事衝突による空爆の被害や、未撤去の地雷による爆発事故も絶えません。これらのトラブルは個人の注意や努力で防げる範囲を完全に超えており、一度巻き込まれれば日本政府の支援も届かないため、事態の解決や帰国はほぼ不可能になるという絶望的な状況が待ち受けています。
アフガニスタンで被害に遭ったらどうする? ▼
アフガニスタンで犯罪被害や事故に遭った場合、日本政府による迅速な救助や領事支援は期待できません。カブールの日本大使館はドーハに一時移転しており、現地での対面支援は不可能です。医療体制も崩壊しており、重傷を負っても適切な治療を受けることは困難です。法的保護もなく、現地の警察機能も不透明であるため、被害者が逆に拘束されるといった不条理な事態も想定されます。こうした「救済手段の欠如」が、渡航厳禁の最大の理由です。
アフガニスタンの治安詳細
アフガニスタンの治安概要
アフガニスタンの治安は、世界で最も危険な水準にあります。2021年のタリバン復権以降、法治システムは不透明になり、国際社会からも孤立しています。ISIL-K(ISホラサーン州)による爆破テロや要人暗殺が全土で頻発しており、公共施設や宗教施設も標的となっています。また、経済の崩壊と深刻な食料不足により、生存に関わる人道危機が常態化しています。日本政府を含む各国は最高レベルの「退避勧告」を継続しており、治安回復の兆しは見えません。
アフガニスタンは危険?やばい?
アフガニスタンは「極めて危険」であり、文字通り「やばい」状況です。ISIL-Kによるテロの脅威に加え、タリバン暫定政権による恣意的な拘束や、反タリバン勢力との武力衝突が絶えません。2024年にはバーミヤンで外国人観光客が銃撃される事件も発生しており、かつての観光地であっても安全は全く保障されません。地雷の埋設や隣国との国境紛争も激化しており、一歩間違えれば即座に命を落とすリスクが全土に広がっています。
アフガニスタンは怖い?一人旅でも大丈夫?
女性や一人旅にとって、アフガニスタンは極めて「怖い」場所です。タリバン政権は女性の権利を極端に制限しており、外出時の服装や行動が「勧善懲悪法」により厳格に監視されています。単独行動をする外国人は、スパイ容疑での拘束やテロ組織による誘拐の格好の標的となります。万が一の事態が発生しても、法的な保護や緊急支援は一切期待できません。人権が著しく損なわれている現状、渡航を検討すること自体が非常に無謀と言わざるを得ません。
スリ・詐欺・犯罪の実態
アフガニスタンでは、武装組織による爆破テロや誘拐が最大のリスクですが、一般犯罪も深刻です。経済困窮から、スリやひったくり、武装強盗が多発しています。特に、偽の検問所を設置して外国人や民間人を停止させ、金品を強奪したり連れ去ったりする手口が確認されています。また、タリバン当局による恣意的な拘束も犯罪に近い形で行われることがあり、理由なく収監されるトラブルが絶えません。詐欺に関しては、不当な通行料の要求や闇両替によるトラブルが報告されています。ISIL-Kは外国人や少数民族が立ち寄る場所を執拗に狙っており、無差別な攻撃が日常的に発生しています。これらは防ぐことが極めて困難な犯罪行為です。
地域別の危険度
アフガニスタン全土がレベル4(退避勧告)に指定されており、どの地域も極めて危険です。首都カブールはISIL-Kによるテロの最優先標的となっています。カンダハル州はタリバンの拠点ですが、国境紛争の影響で軍事的緊張が最大です。ナンガルハル州はISIL-Kの活動が最も活発で、誘拐や襲撃が多発しています。かつて比較的安全とされたバーミヤン州でも観光客銃撃事件が発生し、パンジシール州では反タリバン勢力との激しい戦闘が続いています。全土に地雷が埋設されているほか、検問所や市場などの人が集まる場所は常に爆破テロの脅威にさらされており、安全な場所は一箇所も存在しません。いかなる目的であっても立ち入りは死に直結します。
アフガニスタン旅行で注意すべきポイント
唯一かつ最大の注意点は「どのような理由であっても渡航を中止すること」です。アフガニスタンには有効な法治国家としての機能が備わっておらず、日本大使館による十分な領事保護も提供できません。現地での移動、宿泊、食料の確保すべてに命の危険が伴います。また、タリバンの「勧善懲悪法」に抵触すると見なされれば、外国人であっても厳罰に処される恐れがあります。デジタル機器のチェックや行動監視も厳しく、プライバシーは一切守られません。
よくあるトラブル事例
実際のトラブル事例として、バーミヤン州で外国人観光客が武装集団に銃撃され、死傷者が出る事件が発生しました。また、カブール市内では、外国人や要人が利用するホテルや政府機関の検問所付近で、ISIL-Kによる自爆テロが何度も起きています。さらに、ジャーナリストや支援団体職員がスパイ容疑で長期間拘束され、外部との連絡が絶たれるケースも後を絶ちません。国境付近では、パキスタン軍との軍事衝突に巻き込まれ、空爆や砲撃を受ける被害も出ています。
被害に遭った場合の対応
アフガニスタン国内で被害に遭った場合、日本政府による直接的な救助活動は極めて困難です。カブールの日本大使館は現在カタールのドーハに拠点を移しており、現地での対面支援は期待できません。現地警察やタリバン当局に助けを求めても、逆に拘束されるリスクや、不適切な対応をされる恐れがあります。医療体制も崩壊しており、高度な治療は受けられません。このように、被害発生時に頼れる公的な機関やインフラが存在しないことが、渡航厳禁の大きな理由です。