総合評価
殺人率は過去10年で最低水準となりましたが、強盗やスマホを狙った窃盗は極めて深刻なレベルで推移しています。先進国並みの安全基準は存在せず、都市部では常に生命に関わるリスクを想定した高度な警戒態勢が必要です。特に観光客を狙った銃器強盗や電撃誘拐、デジタル決済を悪用した犯罪が急増しており、徹底した自己防衛が不可欠です。
身体的安全 (D-)
主要都市や北東部での殺人率は高く、銃器を使用した路上強盗が白昼堂々と発生します。抵抗した被害者が射殺・刺殺されるケースも頻発しており、物理的安全確保は極めて困難です。
医療・衛生 (C-)
デング熱に加え、2024年よりオロプーシェ熱が急拡大しています。大都市の私立病院は高水準ですが、公立病院は劣悪で、医療費は高額です。防蚊対策と高額な保険加入が必須となります。
詐欺・スリ (D)
マッチングアプリを悪用した電撃誘拐や、デジタル送金システム「PIX」を強制的に操作させる強盗が急増中。観光地でのぼったくりや、睡眠薬を用いた強奪も依然として深刻な脅威です。
テロリスク (B)
国際的なテロ組織による攻撃リスクは相対的に低いものの、政治的な極右・極左勢力による公共施設への攻撃や、大規模な暴動リスクが選挙期間前後を中心に潜在しています。
最新インテリジェンスレポート
2025年現在のブラジル治安情勢は、凶悪犯罪の「質的変化」が顕著です。殺人などの生命に直結する犯罪は統計上減少傾向にあるものの、スマートフォンを標的とした路上強盗、デジタル決済(PIX)を悪用した短時間誘拐、そしてマッチングアプリを利用した誘拐詐欺が主要都市で爆発的に増加しています。サンパウロやリオデジャネイロでは、観光客が不慣れなGPS操作により誤ってファベーラ(スラム街)へ進入し、銃撃される事件が絶えません。2025年から2026年にかけては「日ブラジル友好交流年」やCOP30(ベレン開催)などの国際イベントが控えていますが、インフレによる貧困層の不満や政治的二極化を背景に、治安当局の制止を越えた犯罪組織(PCCやCV)の活動が活発化しており、旅行者には従来の常識を超えた「防弾レベル」の警戒が推奨されます。
背景分析
ブラジルの治安悪化の根底には、世界最悪レベルの経済格差と、それを土壌に成長した巨大犯罪組織の存在があります。失業率は歴史的低水準(約6%)にあるものの、人口の約2割が1日8.30ドル未満で生活する極貧層であり、物価高騰が生活を圧迫しています。これにより、サンパウロを拠点とするPCC(首都第一コマンド)やリオのCV(コマンド・ヴェルメーリョ)といった組織は、若年層を容易にリクルートし、麻薬密売だけでなく、高度にデジタル化された詐欺や誘拐ビジネスへと進出しています。政治的にはルーラ政権が治安強化を掲げていますが、連邦政府と各州軍警察の連携不足、警察内部の腐敗が改善を阻んでいます。さらに、2026年10月の次期総選挙を控え、ボルソナーロ前大統領派と現政権支持者の対立が深刻化しており、社会不安が犯罪を誘発しやすい環境を生み出しています。アマゾン地域では環境犯罪を巡る暴力も激化しており、国家の法的支配が及ばない「無法地帯」が都市部と地方の両方で拡大しているのが現状です。
重要ポイント
- 路上でのスマートフォン使用は強盗を招く最大の要因。使用は屋内限定とする。
- 強盗に遭遇した際は絶対に抵抗せず、犯人の目を見ずに要求された金品を直ちに渡す。
- 「捨て財布」と「予備のスマホ」を常に携行し、本物は体の奥深くに隠す。
- GPSの案内に盲従せず、移動は認可された配車アプリ(Uber等)のみを利用する。
- 夜間の旧市街(セントロ)や無人の海岸、地下鉄駅周辺の歩行は短距離でも厳禁。
- マッチングアプリでの出会いは、電撃誘拐のリスクが極めて高いため利用を控える。
- ファベーラ(スラム街)ツアーは安全が保証されておらず、立ち入りは絶対に避ける。
- PIX(即時決済)アプリが入ったスマホは、隠しフォルダや別端末での管理を推奨。
- 銀行ATMの利用は、ショッピングモール内の明るく警備員がいる場所に限定する。
- 日系人コミュニティは友好的だが、日本人は「現金保有者」として狙われやすい。
- 感染症(特にオロプーシェ熱)対策として、強力な忌避剤を常に使用する。
各国政府の渡航情報
| 情報源 | 警戒レベル |
|---|---|
| 日本外務省 | レベル1:十分注意してください |
| 米国国務省 | Level 2: Exercise Increased Caution |
| 英国外務省 | Advice against all but essential travel to specific areas |
| カナダ政府 | Exercise a high degree of caution |
| ドイツ外務省 | Sicherheitshinweise (Teilreisewarnung) |
| フランス外務省 | Vigilance renforcée |
地域別リスク評価
リオデジャネイロ 観光地区(コパカバーナ等)
非常に高い警戒が必要リスク観光客を狙った「アハスタォン(集団強盗)」やスマホひったくりが日常化。海岸での銃撃事件も報告されています。
サンパウロ旧市街(セー広場・セントロ)
渡航中止推奨(夜間・週末)リスク薬物中毒者が集結する「クラコランジア」に近く、強盗が頻発。昼間でも単独歩行は極めて危険です。
北東部諸州(ナタール、フォルタレザ)
極めて高い殺人リスクリスク殺人率が人口10万人あたり70人を超える「世界最悪水準」の都市が含まれます。ギャング抗争が激しいエリアです。
マナウス(アマゾン地域)
犯罪組織の活動活発化リスク麻薬輸送ルートの要衝であり、組織間の抗争による暴力犯罪が増加。観光客も巻き込まれるリスクがあります。
ブラジリア衛星都市
住宅街での強盗多発リスク中心部は比較的安全ですが、セイランジア等の郊外(衛星都市)は夜間の凶悪犯罪率が極端に高いです。
パラナ州・サンタカタリーナ州(南部)
相対的に安全リスクブラジル国内では最も治安が安定している地域ですが、スリや置き引きなどの一般犯罪への注意は必要です。
全てのファベーラ(スラム街)
立ち入り禁止リスク警察の支配が及ばず、重武装したギャングが実効支配。誤進入した観光客が銃撃される事件が相次いでいます。
コロンビア・ペルー国境地帯
軍事・テロリスクリスク麻薬密造、不法採掘、武装グループの活動が活発。法執行機関の介入も困難な極めて危険なゾーンです。
国内安全マップ
ブラジル全土に共通して言えるのは、治安の良し悪しが「通り一本、時間帯一つ」で劇的に変わるという点です。富裕層が住む安全な高級マンションのすぐ隣に、警察も入れない危険なファベーラが隣接しているのがこの国の日常です。そのため、場所の安全性を判断するには現地の最新情報を常に収集することが不可欠です。また、2025-2026年は政治的・社会的な転換期にあたり、デモやストライキが突発的に発生する可能性が高いです。犯罪の形態も、肉体的な暴力からデジタル資産(PIX, 仮想通貨)を狙った拉致・拘束へと進化しており、物理的な壁(防弾車や警備員)だけでなく、デジタル面での防御(スマホのセキュリティ、資産管理)も旅行者には強く求められます。
経済の中心地で警備は厚いですが、スマホひったくりやバイク強盗が昼夜を問わず多発しています。スマホ操作は必ず店内で行ってください。
リスク: スマホひったくり, バイク強盗, 電撃誘拐
旧市街。麻薬中毒者が集まるクラコランジアが近く、白昼でも強盗の巣窟となっています。徒歩移動は避けるべきです。
リスク: 凶悪強盗, 薬物犯罪, 暴行
主要観光地。集団強盗(アハスタォン)や、夜間のビーチでの強盗が頻発。観光客を狙った犯罪が集中しています。
リスク: 集団強盗, 睡眠薬強盗, スマホ窃盗
ブラジルで最も殺人率が高い都市の一つ。ギャング間の抗争が激しく、一般市民や旅行者が巻き込まれるリスクが高いです。
リスク: 殺人・銃撃, 武装強盗, ギャング抗争
ブラジル国内では極めて治安が良く、ビーチリゾートとして比較的安心して滞在できます。基本的な警戒だけで十分です。
リスク: 一般窃盗, 車上荒らし
アマゾン観光の拠点。近年、犯罪組織の勢力争いにより治安が悪化。特に夜間の港周辺や路地裏は極めて危険です。
リスク: 薬物組織抗争, 路上強盗, 窃盗
歴史地区。観光客への強引な物売りや、人気のない路地でのナイフ強盗が多発。人通りの多い場所以外には行かないでください。
リスク: 刃物による強盗, 押し売り・詐欺, スリ
2025年11月にCOP30が開催されますが、普段の治安は悪く殺人率も高いです。イベント期間前後は警戒が強化されますが注意。
リスク: 強盗, 感染症リスク, 社会的混乱
首都の中心部。普段は安全ですが、政治的デモの拠点となるため、集会時は暴徒化のリスクがあります。建物付近に注意。
リスク: 政治的暴動, デモ衝突, テロ警戒
犯罪組織間の武力衝突が発生し、公共交通機関が停止する事態も。旅行者の立ち入りは強く推奨されません。
リスク: 武装集団衝突, 放火・テロ行為, 誘拐
国立公園内は警備が厳重で非常に安全です。ただし、滝周辺の街中での夜間行動や車上荒らしには注意が必要です。
リスク: 置き引き, 車上荒らし
北東部の主要都市。観光客を狙った白昼の強盗が頻発し、抵抗による死傷者も報告されています。最大限の警戒を。
リスク: 銃器強盗, 強姦, ひったくり
犯罪・治安情報
犯罪統計
強盗
リスク: 5/5多発エリア: 信号待ちの車内, パウリスタ通り等の繁華街, 夜間の旧市街(セントロ), コパカバーナ海岸周辺
手口:
- 銃器またはナイフによる威嚇
- バイク二人乗り(モトボーイ)による襲撃
- ドライバーを使用して窓ガラスを割る手口
対策:
- 金品を要求されたら一切抵抗せず直ちに渡す
- 路上でスマホを出さない。車内でも窓側で操作しない
- 高価な時計や宝石類は絶対に身につけない
強盗の発生率は日本の数百倍。特に銃器を使用したケースが半数以上を占めます。
スリ・窃盗
リスク: 5/5多発エリア: 地下鉄・路線バス車内, カーニバル等のイベント会場, 空港のチェックインカウンター, リオのビーチ
手口:
- 集団で取り囲んでの抜き取り
- 走行中の自転車によるひったくり
- 汚れを服につけるマスタード詐欺
対策:
- リュックは必ず体の前で持つ
- スマホはストラップで固定し、ポケットに入れない
- パスポートは原本を携帯せずコピーを持ち歩く
観光地でのスマホひったくりは「秒単位」で発生しており、2024年も増加傾向です。
kidnapping
リスク: 4/5多発エリア: 高級住宅街の駐車場付近, マッチングアプリの待ち合わせ場所, 路上のATM付近
手口:
- 数時間の拘束中にATMで限度額まで引き出させる(電撃誘拐)
- マッチングアプリで誘い出し拉致する
- PIX送金を行わせるまで監禁する
対策:
- マッチングアプリでの面会は絶対に公共の場かつ昼間に行う
- タクシーは路上で拾わず配車アプリを利用する
- 銀行口座には多額の残高を入れない(送金制限をかける)
短時間誘拐(Express Kidnapping)は、近年最も警戒すべき犯罪形態となっています。
詐欺
リスク: 4/5多発エリア: ビーチの屋台, 観光地のバー・クラブ, 街中のATM
手口:
- 飲み物に睡眠薬を混入させる(グッドナイト・シンデレラ)
- カードのスキミング・すり替え
- 法外な値段を請求するぼったくり
対策:
- 自分の飲み物から目を離さない。見知らぬ人からの酒は断る
- カード決済時は常に端末を自分の目で確認する
- ビーチでは注文前に必ず価格を提示させる
薬物混入強盗は重体や死亡に至るケースもあり、生命への危険が伴います。
健康・医療情報
ワクチン情報
ブラジル入国にあたって義務化されている予防接種はありませんが、国内全域で黄熱の発生が確認されているため、接種が事実上強く推奨されています。特に都市部以外や自然豊かな観光地を訪れる場合は、黄熱、A型・B型肝炎、破傷風のセットは基本となります。また、狂犬病のリスクも存在するため、野生動物との接触が予想される場合は事前接種を検討してください。最新の流行状況に応じて医師のアドバイスを受けることが重要です。
| ワクチン | 必須/推奨 | 備考 |
|---|---|---|
| 黄熱 (Yellow Fever) | 推奨 | 入国時の証明書提示は義務ではありませんが、サンパウロ州やアマゾン地域を含む全土で発生リスクがあり、接種が強く推奨されます。 |
| A型肝炎 (Hepatitis A) | 推奨 | 汚染された水や食事からの感染リスクがあるため、すべての旅行者に推奨されます。 |
| B型肝炎 (Hepatitis B) | 推奨 | 医療処置や体液接触による感染を防ぐため、長期滞在者や頻繁な渡航者に推奨されます。 |
| 破傷風 (Tetanus) | 推奨 | 怪我による感染リスクを考慮し、追加接種から時間が経過している場合は更新が推奨されます。 |
| 狂犬病 (Rabies) | 推奨 | 野生動物や野犬との接触が想定される活動を行う場合に検討してください。 |
| デング熱ワクチン | 推奨 | ブラジル国内では承認・使用されています。滞在期間や活動場所により医師と相談してください。 |
健康リスク
デング熱、ジカ熱、チクングニア熱といった蚊を媒介とする感染症が通年で発生しており、特に12月から4月の雨季にリスクが高まります。2024年から2025年にかけてはオロプーシェ熱の感染が急増し、流産や胎児の先天異常との関連も報告されているため、妊婦や渡航者はヌカカや蚊への対策が不可欠です。アマゾン地域ではマラリアのリスクもあります。衛生環境の悪い地域では、寄生虫やA型肝炎などの経口感染症も懸念されます。都市部を含め、黄色サソリによる刺傷事故は国内で年間数万件発生しており、世界で最も危険なサソリの一つとして警戒が必要です。
医療施設
サンパウロやリオデジャネイロなどの大都市には、アルバート・アインシュタイン病院やシリオ・リバネス病院など、JCI認証を受けた世界水準の私立病院が存在します。これらの病院では最新の設備と英語対応可能な医師が揃っていますが、治療費は極めて高額です。一方で公立病院(SUS)は無料で利用可能ですが、常に混雑しており、設備も老朽化している場合が多いです。日本語対応可能な医師は日系コミュニティがあるサンパウロを除き非常に稀であるため、十分な保障のある海外旅行保険への加入が必須です。
入国・ビザ情報
ビザ要件: 2023年9月30日より、日本とブラジルの間での相互査証免除合意に基づき、日本国パスポート保持者は観光、商用、親族訪問等の目的で90日以内の滞在であればビザなしでの入国が可能です。12ヶ月の期間内で合計180日まで滞在を延長することができますが、その場合は現地の連邦警察(Polícia Federal)での手続きが必要です。業務目的の場合でも、報酬を得る活動でない限りビザ不要ですが、特定の技術指導等には別途ビザが必要な場合があるため注意してください。
パスポート有効期限
ブラジル入国時には、滞在予定期間を満たす有効期限があるパスポートが必要です。ただし、多くの航空会社や周辺国への移動を考慮し、入国時に6ヶ月以上の残存有効期間を保持していることが推奨されます。見開きで2ページ以上の空白ページがあることも確認してください。
持ち込み禁止・制限品
10,000米ドル相当額(または同等の外貨・現地通貨)を超える現金を持ち込む、または持ち出す場合は、電子申告(e-DBV)が必要です。以前の10,000レアル制限から大幅に緩和されましたが、未申告の場合は没収や処罰の対象となります。免税範囲は空路の場合1,000米ドルまで、酒類は12リットル、タバコは400本までです。肉製品や乳製品、果物などの持ち込みは厳しく制限されており、罰金の対象となるため避けてください。
緊急連絡先
時間帯別安全情報
早朝
危険日の出前後は、ジョギング中の強盗被害が多発する時間帯です。特に海岸沿いや人通りの少ない公園は狙われやすく、犯人はバイクで高速移動しながら獲物を物色しています。警察のパトロールも交代時間で薄くなる傾向があり、非常に危険です。
安全な活動:
- ・ホテル内ジムでのトレーニング
- ・空港への車移動(信頼できるタクシー)
避けるべきエリア:
- ・コパカバーナ等の全ての海岸線
- ・サンパウロのイビラプエラ公園外周
- ・無人の旧市街
交通: ホテルの手配したタクシー、またはUber
日中
注意日中は比較的安全とされますが、繁華街や観光地ではひったくりが頻発します。パウリスタ通りやパネマビーチなどの人混みでは、集団での「アハスタォン」に注意が必要です。警察官の姿は多いですが、犯行の瞬間を止めることは難しいため、常に周囲を警戒する必要があります。
安全な活動:
- ・主要美術館の訪問
- ・ショッピングモールでの買い物
- ・人通りの多い大通りの散策
避けるべきエリア:
- ・ファベーラ(スラム街)の境界線付近
- ・人気のない路地
- ・歩道橋の上(逃げ場がないため)
交通: メトロ(比較的安全)、配車アプリ
夕方〜夜
危険日没直後から犯罪率が急上昇します。帰宅ラッシュに紛れてバイク強盗が活発化し、信号待ちの車やバス停で待つ人々を襲撃します。レストランへ行く際も、わずかな距離であっても徒歩移動は避け、ドア・ツー・ドアでの車移動が必須となります。
安全な活動:
- ・ホテル併設のレストランでの夕食
- ・警備が厳重な大型商業施設内での散策
避けるべきエリア:
- ・セントロ全域
- ・全てのビーチ(日没後は無法地帯)
- ・地下鉄の末端駅
交通: 認可された配車アプリ(Uber/99)
深夜
危険深夜は生命の危険が最大化する時間帯です。特にバーやクラブの周辺では「グッドナイト・シンデレラ」やタクシー強盗、電撃誘拐のリスクが非常に高くなります。赤信号でも強盗対策で車が徐行通過するほど治安が悪化しており、旅行者の外出は推奨されません。
安全な活動:
- ・ホテル内での休息
- ・信頼できる知人の車での移動(最小限)
避けるべきエリア:
- ・ナイトクラブ街の路上
- ・全土のあらゆる無人の道路
- ・銀行のATMコーナー
交通: Uber(評価の高いドライバーのみ)または防弾車
季節別ガイド
Summer (夏) (December - March)
気温: 25°C - 40°C
降水: 非常に多い(激しい雷雨が頻発)
服装: 通気性の良い夏服、サンダル、日焼け止め、帽子。室内は冷房が強いため薄手の羽織もの。
おすすめ活動:
リオのカーニバル鑑賞, ビーチでの遊泳, イグアスの滝(水量最大)
リスク:
- ・集中豪雨による洪水
- ・熱中症
- ・デング熱リスクのピーク
Fall (秋) (April - May)
気温: 20°C - 30°C
降水: 減少傾向(過ごしやすい)
服装: 半袖に加え、夕方の冷え込みに備えた長袖シャツやライトジャケット。
おすすめ活動:
都市部観光(サンパウロなど), ハイキング, 北東部ビーチ
リスク:
- ・気温の変化による風邪
- ・南部での突然の豪雨
Winter (冬) (June - August)
気温: 10°C - 25°C (南部は氷点下もあり)
降水: 少ない(乾季)
服装: 重ね着ができる服装。南部やサンパウロはコートやセーターが必要。北部は夏服でOK。
おすすめ活動:
パンタナールでの野生動物観察, アマゾン川クルーズ, レンソイス国立公園(水が溜まった砂丘)
リスク:
- ・空気の乾燥
- ・山火事による煙害
- ・南部での寒波
Spring (春) (September - November)
気温: 20°C - 32°C
降水: 徐々に増加
服装: 夏服を中心に、雨天用の防水ジャケットや折り畳み傘を持参。
おすすめ活動:
ジャカランダの花鑑賞, 国立公園の散策, フェルナンド・デ・ノローニャ諸島
リスク:
- ・激しい熱波の到来
- ・不安定な天候によるフライト遅延
ベストシーズン: ブラジル観光のベストシーズンは5月から9月の「冬」にあたる時期です。この期間は乾季で降水量が少なく、湿度が低いため非常に過ごしやすくなります。特にアマゾンやパンタナールでの野生動物観察には、水位が下がり動物が集まるこの時期が最適です。また、リオデジャネイロなどのビーチも、猛暑を避けて快適に楽しめます。レンソイス国立公園の砂丘のラグーンに水が満たされる6月から7月も特におすすめです。
環境リスク
野生動物のリスク
黄色サソリ (Tityus serrulatus)
リスク: 5/5生息地: サンパウロ, ミナスジェライス, ブラジル全土の都市部・住宅地
黄色サソリはブラジルで最も死亡事故が多い毒生物です。都市部の住宅街や瓦礫の下、暗く湿った場所に潜んでいます。靴を履く前には必ず中を確認し、壁やベッドの隙間に注意してください。夜間の移動は素足を避け、ゴミの放置を控えて餌となるゴキブリを寄せ付けないことが重要です。万が一刺された場合は、患部を冷やしながら速やかに抗毒血清のある公立病院(SUS)へ向かってください。
治療: 最寄りの公立病院(SUS)またはブタンタン研究所等の専門機関で、抗毒血清の投与を直ちに受ける必要があります。
ジャララカ (毒蛇)
リスク: 4/5生息地: 大西洋岸森林地帯, 農村部, アマゾン地域
ジャララカはブラジルの蛇咬傷の大部分を占めます。草むらや森を歩く際は必ず長靴や厚手のズボンを着用し、足元に注意してください。倒木や岩を動かす際も手袋を着用し、不用意に手を入れないようにします。遭遇した場合は刺激せず、静かに距離を置いてください。多くの種が保護色をしているため、一見して判別が難しいことを念頭に置く必要があります。
治療: 咬傷部位を動かさないように固定し、心臓より低い位置に保ちながら、急いで血清治療が可能な病院へ搬送してください。
サメ (Bull Shark)
リスク: 4/5生息地: レシフェ周辺の海岸 (ボア・ビアージェン等)
ペルナンブコ州レシフェ周辺の海岸は、世界でも有数のサメ襲撃多発地帯です。海岸には危険を知らせる標識が設置されていますので、絶対に無視しないでください。膝より上の深さまで海に入ること、出血している状態での遊泳、雨上がりや濁った海での入水は極めて危険です。サーフィンも特定のエリアを除き禁止されています。遊泳はサンゴ礁に囲まれた浅瀬など、指定された安全な場所のみで行ってください。
治療: 止血を最優先し、救急車(192)を要請して外傷外科のある大病院へ搬送してください。
水の安全性
水道水: 飲用不可
ブラジルの水道水は、高度な浄化システムを備えた一部のホテルを除き、直接飲用には適しません。飲料用には必ず市販のミネラルウォーター(Água Mineral)を購入してください。現地では「ガス入り(Com gás)」と「ガスなし(Sem gás)」が販売されています。また、歯磨きや洗顔程度であれば水道水でも問題ありませんが、胃腸が弱い方は口に含ませないよう注意が必要です。浄水器を設置している家庭も多いですが、フィルターの管理状況が不明な場合は避けるのが賢明です。
交通安全
事故死亡率: 約23.1人
歩行者リスク: 歩行者優先の意識は低く、横断歩道でも車が止まらないことが一般的です。信号が青でも加速してくる車両やバイクに注意が必要です。特に右左折車は歩行者を無視してくることが多いため、車両が完全に停止したことを確認してから渡ってください。また、夜間の旧市街などは治安上の理由から信号を無視する車両もいるため注意が必要です。
公共交通: 地下鉄は比較的安全で整備も進んでいますが、混雑時のスリが多発します。市バスは運転が非常に荒く、急発進・急停車による転倒事故が絶えません。また、バス車内やバス停での路上強盗リスクが高いため、特に夜間の利用は避けるべきです。観光客には、安全性が高くルートの記録が残るUberなどの配車アプリの利用が最も推奨されます。
地域別ガイド
南東部(サンパウロ・リオ周辺)
レベル 4ブラジルの経済と文化の中心地。サンパウロの近代的なビル群と、リオの美しい海岸線が対照的です。最も観光客が多い地域ですが、同時に犯罪発生率も高く、特にファベーラ周辺や夜間の旧市街は厳重な警戒が必要です。
主要都市: サンパウロ, リオデジャネイロ, ベロオリゾンテ
特有リスク:
- ・スマートフォン強奪
- ・電撃誘拐(Pix強盗)
- ・路上での集団ひったくり
南地域(クリチバ・フロリアノーポリス周辺)
レベル 2ヨーロッパ移民の影響が強く、ブラジルで最も治安が安定し、インフラが整っている地域。四季があり、冬には降雪も見られます。美しいビーチやワイナリー、計画都市クリチバなど、落ち着いた観光が可能です。
主要都市: クリチバ, フロリアノーポリス, ポルトアレグレ
特有リスク:
- ・車上荒らし
- ・冬季の交通事故(路面凍結)
北東部(サルバドール・レシフェ周辺)
レベル 4アフリカ文化の色彩が濃く、美しいビーチと歴史的な街並みが魅力。サルバドールの旧市街は世界遺産です。非常に魅力的な一方、犯罪統計上は殺人率が全国平均を大きく上回る都市が含まれており、観光ルートを外れない注意が必要です。
主要都市: サルバドール, フォルタレザ, レシフェ
特有リスク:
- ・ビーチでの集団強盗
- ・サメによる人的被害(レシフェ周辺)
- ・ひったくり
北地域(マナウス・アマゾン周辺)
レベル 3広大なアマゾン熱帯雨林を擁する地域。マナウスを拠点としたジャングルツアーが人気。都市部は治安の問題がありますが、ジャングル内は比較的安全。ただし、蚊が媒介する感染症や野生動物への対策が必須となります。
主要都市: マナウス, ベレン, ポルト・ベーリョ
特有リスク:
- ・デング熱・マラリア等の感染症
- ・河川での船舶事故
- ・ベレンでの強盗(COP30関連で警戒強化)
中西部(ブラジリア・パンタナル周辺)
レベル 2近代建築の首都ブラジリアと、世界最大の湿原パンタナルがある地域。ブラジリアは計画都市で治安は比較的良いですが、夜間の人通りの少ない場所は危険。パンタナルは野生動物観察の聖地で、ガイド同伴が基本となります。
主要都市: ブラジリア, クイアバ, カンポ・グランデ
特有リスク:
- ・パンタナールでの山火事(乾季)
- ・ブラジリア衛星都市での犯罪
経済・物価情報
経済概要
ブラジルは南米最大の経済規模を誇り、名目GDPでは世界トップ10前後を維持しています。農業、鉱業、製造業がバランスよく発展しており、鉄鉱石や大豆の輸出では世界をリード。2024年の経済成長率は3.4%と堅調でしたが、2025年から2026年にかけては世界的な需要変動やインフレ抑制策の影響で2.2〜2.4%程度に減速すると予測されています。歴史的な失業率の低下が見られる一方で、深刻な所得格差が続いており、これが都市部の治安不安定の根本原因となっています。
生活費・物価
旅行者にとっての物価は、周辺の南米諸国より高く、日本と同等かやや安い程度です。サンパウロやリオの高級地区での食事は1人5,000円を超えますが、庶民的な「キロ飯(量り売り)」なら1,000円以下で満腹になります。宿泊費は中級ホテルで1泊1万円前後、Uberの利用料は10分程度の移動で500〜800円と非常にリーズナブルです。輸入品は高い税金のため極めて高額で、iPhoneなどは日本の2倍近い価格で販売されているため、電子機器の紛失には注意が必要です。
通貨情報
通貨はレアル(BRL)。2025年現在、1レアルは約28〜32円で推移しています。キャッシュレス決済が極端に進んでおり、露店やタクシーでもクレジットカードが利用可能です。特に「Pix」という即時決済システムが全国民に普及しており、現在は外国人旅行者も対応アプリを通じて利用できるようになっています。一方で、ATMでのスキミング被害も多いため、路上のATMは避け、必ず銀行内やショッピングモール内の警備のいる場所にあるものを使用してください。
チップガイド
レストランでは、会計時に「Servico」として10%〜13%のサービス料が自動的に加算されるのが一般的であるため、別途チップを置く必要はありません。ホテルで荷物を運んでもらった際や、特別な依頼をした場合には5〜10レアル程度を渡すとスマートです。タクシーでは端数を切り上げる程度で十分。セルフサービスの店やファストフードでは不要です。
予算ガイド
バックパッカー予算であれば、ドミトリー泊とキロ飯、公共交通機関を駆使して1日6,000円〜8,000円。中級旅行者は、3つ星ホテルとUber、1日のうち1回はレストランでの食事を楽しんで1.5万円〜2.5万円。ラグジュアリー層は、5つ星ホテルや防弾車チャーター、高級ダイニングを利用し、1日5万円以上が目安となります。治安対策に予算を割くことが、ブラジル旅行を成功させる鍵となります。
文化・マナー情報
歴史的背景
1500年のポルトガル人到達以来、植民地時代を経て1822年に独立。広大な領土には先住民、ヨーロッパ移民、アフリカから連れてこられた人々、そして20世紀初頭からの日本を含むアジア移民が混ざり合い、「人種のるつぼ」と呼ばれる独特の多文化社会を形成しました。帝政から共和制への移行、軍事政権時代を経て、現在は強固な民主主義を標榜していますが、政治的な二極化が現代社会の大きな課題となっています。この複雑な歴史が、サンバやボサノヴァ、カポエイラといった豊かな芸術文化を生み出しました。
社会規範・マナー
ブラジル人は非常に社交的で、挨拶の際の抱擁や頬へのキス(ベージョ)が一般的です。物理的な距離が近く、会話も情熱的。時間に関しては「ブラジリアン・タイム」と呼ばれるように、私的な集まりでは30分〜1時間程度の遅刻は許容範囲とされる寛容さがあります。一方で、「ジェイチーニョ(Jeitinho)」という、規則を柔軟に解釈して問題を解決する処世術が深く根付いており、これが独創性を生む一方で、社会の不透明さにつながることも。人前での激しい怒りや批判は避け、対話による解決を好む傾向があります。
宗教・慣習
人口の約半分がカトリックですが、近年は福音派(エヴァンジェリカル)が急増しており、政治や社会に強い影響を与えています。また、アフリカ由来の宗教であるカンドンブレやウンバンダも根強く、特に北東部では生活の一部となっています。宗教行事は盛大で、クリスマスや聖週間、各地の守護聖人の祭りは祝日となり、商業活動が停止します。信仰心は個人の自由として尊重されますが、教会内での不適切な服装や大声での会話は厳禁。また、宗教的な議論は避けるのが無難なマナーです。
宿泊・食事ガイド
宿泊ガイド
ブラジルの宿泊施設は、安価なホステルから世界最高峰のラグジュアリーホテルまで多様です。観光客には「Pousada(ポウザータ)」と呼ばれるゲストハウスが人気で、家庭的な雰囲気とブラジル流の豪華な朝食が楽しめます。サンパウロやリオでは、治安の観点から「高級住宅街」にあるホテルを選ぶことが最重要です。安すぎるホテルは治安の悪いエリアやファベーラの近くにあることが多く、移動のリスクが高まります。予約サイトの口コミでは「治安」と「周囲の状況」を必ず確認し、夜間も警備員が常駐している大型ホテルが安心です。また、Airbnbなどの民泊も普及していますが、ホストの信頼性と周囲の安全性を慎重に見極めてください。
食事ガイド
ブラジル料理は多種多様で、肉好きにはたまらない「シュラスコ(炭火焼肉)」が有名です。また、黒豆と豚肉を煮込んだ国民食「フェイジョアーダ」は、土曜日のランチに食べる習慣があります。都市部で便利なのが「Quilo(キロ)」と呼ばれる量り売りレストランで、好きなものを少しずつ取って重量で支払うスタイル。日本食も世界トップレベルで、サンパウロでは本格的な寿司やラーメンが楽しめます。注意点として、生水や氷は避け、屋台の食べ物は衛生状態をよく見て判断してください。アマゾン地方ではパウ・デ・ケージョ(チーズパン)やアサイーなどのスーパーフードも本場の味が楽しめます。
実用情報
通信・SIM
Wi-Fiはホテルやカフェで普及していますが、セキュリティに不安があります。eSIM(Airalo等)が最も手軽で安全です。現地SIM(Claro, Vivo)を購入する場合、CPF(納税番号)を求められることがありますが、主要空港のショップでは旅行者向けパスポート登録が可能です。通信エリアは都市部は良好ですが、アマゾンや内陸部では圏外になることが多いため、オフラインマップの準備が必須です。
銀行・ATM
クレジットカードはほぼ全ての場所で使えます。現金は最小限で済みますが、一部のタクシーや露店で必要です。ATMはスキミングの宝庫。必ず銀行の支店内にある、防犯カメラと警備員がいるATMを使い、夜間の利用は避けてください。一日の引き出し限度額が低く設定されていることもあります。手数料は1回あたり20〜30レアル程度かかるのが一般的です。
郵便・配送
国営郵便局「Correios」を利用します。葉書や軽量の荷物は比較的届きますが、国際郵便は時間がかかることが多く、荷物の紛失リスクも否定できません。重要な書類や高額な物品を日本へ送る際は、DHLやFedExなどの国際宅配便を利用することを強く推奨します。窓口ではポルトガル語のみの対応が多いので、翻訳アプリを準備しましょう。
電源・アダプター
電圧は127Vと220Vが都市によって混在しており(サンパウロ127V、ブラジリア220V)、宿泊先での確認が必須です。プラグ形状は「N型(丸ピン3本)」が標準。日本のA型プラグは使えないため、変換アダプタが必要です。高価な電子機器を使用する場合は、変圧器が必要な場合もありますが、最近のスマホ充電器などは世界対応(100V-240V)が多いため確認してください。
洗濯サービス
「Lavanderia」と呼ばれるクリーニング店が街中にあります。セルフサービスのコインランドリーは稀で、多くはkg単位で預けて翌日以降に受け取るスタイルです。高級ホテルでは非常に高いですが、街中の店舗ならリーズナブル。下着などは紛失を避けるため自分で洗うか、信頼できる店を選びましょう。
公衆トイレ
「Banheiro」と言います。駅や公園の公共トイレは清潔とは言えず、治安の問題もあるため非推奨。ショッピングモール(Shopping)やレストラン、ガソリンスタンド(Posto)のトイレを利用するのが最も安全で清潔です。トイレットペーパーは流さず、備え付けのゴミ箱に捨てることが一般的なルールです。
主要都市ガイド
クリチバ
Curitiba
南部のパラナ州の州都。世界的に有名な都市計画により、機能的なBRT(バス高速輸送システム)や豊かな緑地を誇ります。ブラジルの中で最も清潔で安全な都市の一つとされ、日系コミュニティも非常に活発です。
主な観光地:
植物園, オスカー・ニーマイヤー美術館, オペラ・デ・アラメ(ワイヤーオペラハウス)
避けるべきエリア:
- ・夜間のラルゴ・ダ・オルデン周辺
- ・郊外の貧困地区
ベストシーズン: 3月〜5月、9月〜11月
詳細ページへ →マナウス
Manaus
アマゾン川流域最大の都市。ゴム景気時代の豪華なオペラハウスが象徴的です。ジャングル観光の拠点。湿度は常に高いですが、川と森に囲まれた独特の活気があります。
主な観光地:
アマゾナス劇場, 2河川の合流点(ネグロ川とソリモンエス川), アドルフ・ドゥッケ植物園
避けるべきエリア:
- ・港周辺の混雑エリア
- ・夜間の旧市街
ベストシーズン: 6月〜9月(乾季)
詳細ページへ →サルバドール
Salvador
バイーア州の州都で、アフリカ文化の聖地。ペロウリーニョ地区の色鮮やかなコロニアル建築が有名。音楽とダンスが街中に溢れていますが、観光地でも強盗事件が発生するため注意が必要です。
主な観光地:
ペロウリーニョ歴史地区, ラセルダ・エレベーター, ボンフィン教会
避けるべきエリア:
- ・夜間の人通りが少ない路地
- ・バイシャ・ド・サパテイロ地区
ベストシーズン: 12月〜3月(カーニバル時期は大混雑)
詳細ページへ →ブラジリア
Brasilia
飛行機の形を模して設計された、世界唯一の20世紀建造のユネスコ世界遺産都市。オスカー・ニーマイヤーの斬新な建築が並びます。秩序立っていますが、徒歩移動には向かない広大な設計です。
主な観光地:
三権広場, ブラジリア大聖堂, テレビ塔からのパノラマ
避けるべきエリア:
- ・衛星都市のセイランジア
- ・夜間のバス乗り場(ロドヴィアリア)周辺
ベストシーズン: 5月〜8月(乾季で空が非常に美しい)
詳細ページへ →フォルタレザ
Fortaleza
北東部の主要都市で、美しいビーチとコメディ、ナイトライフで有名。ロブスター料理が安くて美味。しかし犯罪率が高く、観光客もターゲットになりやすいため、夜間の外出にはUberが必須です。
主な観光地:
プライア・ド・フトゥーロ, 中央市場, ドラガォン・ド・マール文化センター
避けるべきエリア:
- ・夜間の海岸沿いの一部
- ・旧市街(セントロ)の裏通り
ベストシーズン: 7月〜12月
詳細ページへ →交通詳細ガイド
国内線フライト
ブラジルは世界で5番目に広い国土を持つため、都市間の移動は国内線航空機が事実上の唯一の現実的手段です。大手航空会社はLATAM、GOL、Azulの3社で、ネットワークが非常に充実しています。特にAzulは地方都市への接続に強く、機内サービスも好評です。航空券は需要に応じて変動が激しいため、2〜3ヶ月前の予約が推奨されます。主要都市の空港(サンパウロのグアルーリョスやコンゴーニャス、リオのサントス・ドゥモン)は利便性が高いですが、地上移動を含めた時間に余裕を持つことが大切です。また、手荷物の盗難対策として、預け入れ荷物には必ず施錠し、貴重品は手元に置くことを徹底してください。
鉄道・バス
ブラジルには旅客鉄道がほとんど存在せず、中長距離移動の主役は長距離バス(Onibus intermunicipal/interestadual)です。バスのクオリティは驚くほど高く、特に「Leito(レイト)」と呼ばれる寝台バスは、完全にリクライニングするシート、軽食、Wi-Fiを備え、非常に快適です。主要なバス停(Rodoviaria)は各都市にありますが、これらの施設周辺は治安が悪いため、発着時間の直前にUberで乗り付け、施設内から出ないようにしてください。チケットは「BuscaOnibus」などのサイトで予約可能です。夜間のバス移動は強盗のリスクがゼロではありませんが、主要ルートの高級バスであれば比較的安全性が高いとされています。
レンタカー・配車サービス
ブラジルでの個人運転は、交通マナーの悪さや道路状況の不備、そして治安上の理由から旅行者には強く推奨されません。代わりに、Uberやブラジル発の配車アプリ「99」が極めて普及しており、これが最も安全で便利な移動手段です。アプリを使用することで、行き先を説明する必要がなく、料金も事前に確定するため、タクシーでのぼったくりを防げます。利用の際は、必ず車内のプレートとアプリの情報を照合し、窓を閉めてドアをロックしてください。路上でタクシーを拾うのは避け、空港や大型ショッピングモールにある正規のタクシー乗り場(Radio Taxiなど)を使用するか、配車アプリを使いましょう。
交通リスク評価
ブラジルの交通リスクは、事故と犯罪の二極化しています。道路交通事故死者数は日本の数倍に上り、特に夜間の地方道路や飲酒運転、スピード出しすぎには注意が必要です。公共交通機関では、メトロは比較的安全な一方、市内バスはスリや強盗の温床となりやすく、夜間の利用は厳禁。配車アプリ(Uber等)が最も安全な妥協点とされていますが、登録された車両であることの確認を怠らないでください。また、GPSの誤案内で危険地区に迷い込むリスクも常に考慮すべきです。
都市別交通ガイド
サンパウロ
地下鉄: 清潔で機能的。黄色線や緑色線は特に快適です。ラッシュ時は非常に混雑します。
バス: 専用車線があり速いですが、路線が複雑で観光客には難易度高めです。
タクシー: Uberが大量に走っています。パウリスタ通りなどではUber専用の乗り場もあります。
徒歩・自転車: パウリスタ通り周辺には自転車道がありますが、歩きスマホは厳禁です。
費用目安: メトロ1回 5レアル程度。Uber市内移動 20〜40レアル。
リオデジャネイロ
地下鉄: 南部観光地とセントロを結ぶのに便利で安全です。
バス: 運転が非常に荒く、車内強盗のリスクもあるため、旅行者には非推奨です。
タクシー: Uberが最も安全。ビーチ沿いはYellow Taxiも多いですがメーター確認を。
徒歩・自転車: 海岸沿いの遊歩道は昼間は快適ですが、夜間は絶対に歩かないでください。
費用目安: メトロ 7レアル程度。Uber移動 15〜30レアル。
大使館・長期滞在情報
在外公館ネットワーク
在ブラジル日本国大使館
Embassy - Brasilia
住所: SES Avenida das Nacoes, quadra 811, Lote 39, 70425-900, Brasilia, D.F.
電話: +55-61-3442-4200
管轄: 連邦区, ゴイアス州, トカンティンス州
緊急対応: 24時間(閉館時は緊急電話受付)
在サンパウロ日本国総領事館
Consulate General - Sao Paulo
住所: Avenida Paulista, 854, 3-andar, Bela Vista, Sao Paulo, SP, CEP 01310-913
電話: +55-11-3254-0100
管轄: サンパウロ州, マットグロッソ州, マットグロッソ・ド・スール州
緊急対応: 24時間
在リオデジャネイロ日本国総領事館
Consulate General - Rio de Janeiro
住所: Praia de Botafogo, 242, 13-andar, Rio de Janeiro, RJ, CEP 22250-040
電話: +55-21-3461-9595
管轄: リオデジャネイロ州, エスピリトサント州, ミナスジェライス州
緊急対応: 24時間
領事サービス
在外公館では、パスポートの紛失・盗難に伴う「帰国のための渡航書」の発行、事件・事故に遭遇した際の助言、日本の公文書の証明、選挙権の行使(在外選挙)などのサービスを提供しています。特にブラジルでは強盗被害が多いため、被害届の出し方や弁護士・通訳のリスト提供などの支援が重要です。ただし、金銭の貸し付けや身元保証、捜査権の行使などはできません。緊急連絡先はスマホに登録するだけでなく、紙に書いて分散保持することを推奨します。
長期滞在ビザ
90日を超える滞在には適切なビザ(VITEM)が必要です。就労ビザ、学生ビザ、永住ビザなどがありますが、ブラジルのビザ申請は必要書類が多く、審査も厳格で時間がかかることで知られています。特に犯罪経歴証明書(アポスティーユ付)が必要な場合が多く、日本国内での準備が必須。不法滞在には厳しい罰金と強制送還、将来の入国禁止措置が取られるため、期限管理は極めて重要です。延長申請は連邦警察(Policia Federal)で行いますが、事前予約が非常に取りにくい状況が続いています。
リモートワーク・デジタルノマド
ブラジルはデジタルノマドビザ(VITEM XIV)を導入しています。1年間の滞在が可能で、さらに1年の更新が可能です。申請には月額1,500米ドル以上の収入証明、または18,000米ドル以上の銀行残高、無犯罪証明書、有効な健康保険への加入が必要です。サンパウロのヴィラ・マダレナ地区やフロリアノーポリスなどはコワーキングスペースも充実しており、ノマドに人気の拠点となっています。ただし、デジタル機器を持ち歩く際のスリや強盗リスク、サイバーセキュリティには格段の注意が必要です。
ビジネスビザ
短期の商用(会議、商談、契約調印など)であれば、日本人はビザ免除の対象となりますが、技術指導や報酬を伴う実務作業を行う場合は、たとえ短期であっても技術支援ビザ(VITEM V)等が必要となるため注意が必要です。商用での入国時は、念のため招待状や帰路の航空券、滞在費用証明の準備を推奨します。ブラジルのビジネス習慣は対面重視で、「Cafezinho(コーヒー)」を飲みながらの人間関係構築が成功の鍵となります。
推奨防犯装備
ダミー用スマートフォン
推奨防犯グッズ
強盗に遭遇した際、本物の代わりに差し出すための古い端末。ブラジルの強盗はスマホを強く要求するため、無抵抗を示すための「生贄」として非常に有効です。
マネーベルト・隠しポーチ
必須防犯グッズ
パスポートや予備のクレジットカード、高額紙幣を服の下に隠すためのポーチ。人前で財布を出す行為自体がリスクになるため、小銭とは別に管理します。
高耐久モバイルバッテリー
必須通信機器
Uberなどの配車アプリが生命線となるため、スマホの電池切れは致命的です。路上での充電は避け、バッグの中で給電できる信頼性の高いものを選びましょう。
強力な虫除け(DEET高配合)
必須衛生用品
デング熱、ジカ熱、そして2025年に流行しているオロプーシェ熱対策として不可欠。現地調達も可能ですが、肌に合う日本製を持参するのが安心です。
海外旅行保険(キャッシュレス対応)
必須保険
ブラジルの私立病院は極めて高額です。強盗被害による負傷や感染症に備え、治療費が無制限または高額設定、かつ提携病院で現金不要なプランが必須です。
ポータブルドアロック
オプション防犯グッズ
安宿や民泊に宿泊する際、内側からドアを固定する器具。ブラジルでは宿泊施設への侵入窃盗も報告されているため、物理的な防護を一段階高めます。
信頼できるVPNサービス
推奨通信機器
フリーWi-Fi経由のスキミング対策。また、ブラジルでは司法判断により特定のSNSが一時遮断されることがあるため、通信の自由を確保するために役立ちます。
ポータブル浄水ボトル
推奨衛生用品
水道水は飲用不可。地方都市やアマゾン地域を訪れる際、飲料水の確保が難しい場合に役立ちます。また、ペットボトルの購入頻度を減らせるためエコです。
旅行者タイプ別ガイド
女性旅行者向けガイド
ブラジルでは女性へのキャットコール(しつこい声掛け)は一般的ですが、無視するのが最善です。治安面では一人での行動を最小限にし、特に夜間の移動はUberを利用してください。リオやサンパウロの地下鉄には、ラッシュ時間帯(6:00-9:00, 17:00-20:00)に女性専用車両(Vagao Rosa)があります。男性の誤入を避けるためにも積極的に利用しましょう。服装は目立ちすぎず、現地女性に馴染むカジュアルなものがおすすめ。また、飲み物を放置しない、知らない人からの誘いには絶対に乗らないなど、薬物混入強盗(グッドナイト・シンデレラ)への対策を徹底してください。
LGBTQ+旅行者向けガイド
ブラジルは世界最大のプライドパレードが開催されるなど、法的には同性婚が認められ、LGBTQ+の権利が保護されている先進的な国です。特にサンパウロやリオは非常にオープンです。しかし、地方や保守的な地域ではマチズモ(男性優位主義)が強く、偏見や暴力が残っている現実もあります。公の場での過度な愛情表現は、場所(保守的な地区や夜間の不人気な場所)によってはトラブルの原因になる可能性があるため、周囲の状況を判断することが賢明です。都会の洗練されたエリアであれば、多くのLGBTQ+向けバーやスポットがあり、安心して楽しめます。
家族・シニア旅行者向けガイド
ブラジル人は子供と高齢者に非常に寛容で親切です。空港、公共交通機関、銀行などでは「Atendimento Prioritario(優先対応)」の列があり、子供連れや高齢者は待たずに済みます。ただし、インフラ面では歩道の凹凸が多く、ベビーカーや車椅子での移動は困難を伴うことが多いです。また、夏の猛暑(40度超え)は子供や高齢者には過酷なため、移動はエアコン付きのUberを利用し、こまめな水分補給を。医療面では私立病院の質は高いですが、海外旅行保険への加入は必須です。食事は「キロ飯」なら好き嫌いがある子供でも食べやすく、野菜も豊富に摂れるため重宝します。
安全に関するよくある質問
路上で強盗に遭ったらどうすればいいですか? ▼
絶対に抵抗しないでください。犯人は銃を持っている可能性が高く、命を最優先に。要求されたスマホや財布をゆっくり差し出し、犯人と目を合わせないようにします。急な動作は攻撃とみなされるため厳禁です。
夜間に一人で歩くのは危険ですか? ▼
非常に危険です。たとえ観光地であっても、夜間の歩行は避け、移動は必ずUber等の配車アプリを使用してください。人通りのない通りは昼間でも避けるべきです。
実用的なよくある質問
日本人はビザが必要ですか? ▼
2023年9月より、日本人は観光・商用目的で90日以内の滞在であればビザ不要(免除)となりました。パスポートの残存期間を確認してください。
チップの習慣はありますか? ▼
レストランでは会計に10〜13%のサービス料が含まれるため不要です。ホテルやタクシーでは端数を切り上げる程度で十分です。
ブラジルの治安に関するよくある質問
ブラジルの治安は良い?悪い? ▼
ブラジルの治安は、先進国と比較して非常に悪いと言わざるを得ません。統計上、殺人事件などの凶悪犯罪は減少傾向にありますが、依然として世界的に高い水準にあります。特に都市部では強盗や窃盗が極めて深刻で、観光客であっても生命に関わるリスクを想定した警戒が常に必要です。2025年以降はスマホを標的とした路上強盗や、デジタル決済アプリを悪用した強奪事件が急増しており、現地では「防弾レベル」の警戒態勢が推奨されています。安全を確保するためには、最新の治安情報を常に確認し、危険な地域には近づかないなどの徹底した自己防衛が不可欠です。
ブラジルで危険な地域はどこ? ▼
特に危険なのは、サンパウロ旧市街(セー広場周辺)やリオデジャネイロのファベーラ(スラム街)付近です。サンパウロ旧市街は薬物中毒者が集結するエリアがあり、昼間でも強盗が頻発しています。リオではコパカバーナ等の観光地でも集団強盗「アハスタォン」に注意が必要です。また、フォルタレザやナタールといった北東部諸州は、ギャング間の抗争により殺人率が人口10万人あたり70人を超える「世界最悪水準」の都市が含まれます。マナウスなどアマゾン地域も麻薬ルートの要衝であり、暴力犯罪が増加しています。これらの地域への立ち入りは極力避け、移動には細心の注意を払ってください。
ブラジル旅行はやばい?本当に行って大丈夫? ▼
「やばい」と言われる最大の理由は、観光客が不慣れなGPS操作ミスにより、誤って武装組織が支配するスラム街(ファベーラ)へ進入し、銃撃される事件が絶えない点にあります。また、白昼堂々と銃器を用いた強盗が行われることも珍しくありません。しかし、適切な知識を持ち、移動手段を信頼できる配車アプリに限定し、金品を露出させないなどの対策を徹底すれば、観光自体は可能です。ただし、日本と同じ感覚での行動は一切通用しないことを認識し、常に周囲を警戒して「ターゲットにされない」振る舞いを心がけることが、ブラジル旅行を成功させる絶対条件となります。
ブラジルは女性一人でも怖くない? ▼
ブラジルの女性一人旅は、非常に高いリスクを伴い「怖い」と感じる場面が多いでしょう。女性を狙ったひったくりや性的暴行、タクシーを装った連れ去りなどのリスクが存在します。特に夜間の独り歩きは数メートルであっても厳禁であり、人通りの多い大通りであっても日中に限った行動が求められます。移動には必ずUberなどの配車アプリを利用し、乗車中もドアをロックして窓を開けないようにしてください。地味な服装を心がけ、現地の女性がどのように周囲を警戒しているかを観察し、常に緊張感を持って行動する必要があります。単独での渡航は可能な限り避けるのが賢明です。
ブラジルでスリに遭わないための対策は? ▼
スリ対策の基本は「何も持っていないように見せる」ことです。高級時計やネックレス、イヤホンなどは一切身につけず、バッグもなるべく持たないのが理想です。スマートフォンの露出は最も危険で、路上で地図を確認する際は必ず建物の中に入ってから行ってください。また、リオのビーチなどで発生する「アハスタォン」と呼ばれる集団強盗は、数十人で一気に襲いかかるため防ぐのが困難です。多額の現金やカードは持ち歩かず、予備の「捨て財布」を用意し、万が一の際は即座に差し出す準備をしておきましょう。リュックは前抱えにするのではなく、そもそも標的になるような荷物を持たないことが最大の防御です。
ブラジルで多い詐欺の手口は? ▼
近年、急増しているのがマッチングアプリを悪用した誘拐詐欺です。出会いを装って誘い出し、拉致監禁してデジタル決済(PIX)で全財産を送金させる手口が横行しています。また、ATM周辺で親切を装って話しかけ、カードをスキミングしたり暗証番号を盗み見る詐欺も古典的ですが根強いです。さらに、路上でケチャップや汚れをかけ、親切を装って拭き取る間に仲間が荷物を奪う「ケチャップ詐欺」も報告されています。知らない人からの声掛けには絶対に応じず、不自然な接触があった場合は即座にその場を離れることが重要です。デジタル送金の強要は命に関わるため、スマホの管理も死活問題となります。
ブラジルで日本人が巻き込まれやすい犯罪は? ▼
日本人が巻き込まれやすいのは、路上での銃器を使用した強盗や「電撃誘拐(セクエストロ・レランプゴ)」です。日本人は「多額の現金を持っている」「抵抗しない」というイメージを持たれやすく、標的にされがちです。特にサンパウロのパウリスタ通りなどの繁華街で、スマホを操作している際にバイクに乗った二人組に襲われるケースが頻発しています。また、空港や高級ホテルの出口で待ち伏せされ、車に乗った瞬間に襲われるケースもあります。デジタル決済PIXの普及により、スマホ内の銀行アプリにアクセスさせられる被害も目立っており、物理的な被害だけでなく精神的・経済的なダメージも非常に大きいのが特徴です。
ブラジル旅行で注意すべきことは? ▼
最大の注意点は、スマートフォンの使用制限と移動経路の確認です。路上でのスマホ利用は強盗を招く行為であり、GPSアプリに頼った歩行はスラム街への誤進入のリスクを高めます。移動は必ずドアロックが可能な配車アプリや、ホテルが手配したタクシーを利用してください。また、万が一強盗に遭遇した際は「絶対に抵抗しない、犯人の目を見ない、急な動きをしない」という3原則を守ってください。犯人は非常に気が短く、少しの抵抗や不審な動きで発砲する危険があります。命を守るために、渡すべき金品をあらかじめ「捨て財布」として用意しておくなどの事前のシミュレーションが極めて重要です。
ブラジルで起こりやすいトラブルは? ▼
頻発するトラブルには、ATMでのスキミング被害、配車アプリの偽物によるトラブル、そして政治的デモへの遭遇があります。2026年の総選挙を控え、国内では政治的対立が激化しており、大規模なデモや暴動が突発的に発生する可能性があります。これらに遭遇すると、交通の遮断や不測の暴力に巻き込まれる恐れがあるため、人だかりには絶対に近づかないでください。また、インフラ面でも大雨による冠水や停電が頻繁に起こり、それに乗じた略奪や犯罪が発生することもあります。常に現地ニュースや大使館の配信情報をチェックし、社会情勢の変化に敏感であることがトラブル回避の鍵となります。
ブラジルで被害に遭ったらどうする? ▼
被害に遭った際は、まず身の安全を最優先し、安全な場所に移動してから警察(DEATUR:観光警察)へ届け出てください。盗難・紛失の証明書(Boletim de Ocorrência)は、保険請求やパスポート再発行に必要です。スマホを奪われた場合は、即座に日本国内の銀行やキャリアへ連絡し、アカウントの停止やPIX等の決済機能のロックを行ってください。パスポートを紛失した場合は、在ブラジル日本国大使館または各地の総領事館へ連絡し、再発行の手続きを行います。ポルトガル語が話せない場合は、現地の信頼できる知人や、ホテルのスタッフにサポートを依頼することも検討してください。
ブラジルの治安詳細
ブラジルの治安概要
ブラジルの治安は、殺人率が統計上過去10年で最低水準となった一方で、強盗や窃盗は依然として極めて深刻な状況です。先進国並みの安全基準は存在せず、都市部では常に生命のリスクを想定した警戒が必要です。特に観光客を狙った銃器強盗や、数時間拘束してデジタル決済を強要する「電撃誘拐」が頻発しています。2026年に向けて政治的な二極化や社会不安が犯罪を誘発しやすい環境となっており、旅行者には徹底した自己防衛が不可欠です。
ブラジルは危険?やばい?
ブラジルは非常に「危険」であり、観光客にとっても「やばい」状況と隣り合わせです。特にサンパウロのセー広場周辺やリオのファベーラ近辺はレベル4相当の危険度で、白昼でも銃器を用いた強盗が多発します。最もやばい事態は、GPSの指示通りに移動して誤ってスラム街へ迷い込むことで、これにより武装組織に銃撃される事件が絶えません。単独歩行や公共交通機関の安易な利用は避け、常に犯罪の標的になっているという認識を持つことが重要です。
ブラジルは怖い?一人旅でも大丈夫?
「怖い」と感じるのは当然の環境であり、特に女性一人旅や不慣れな個人旅行は推奨されません。路上でのスマホ使用は強盗の直接的な誘因となり、一歩裏通りに入れば命の危険があるため、常に張り詰めた緊張感が必要です。移動は信頼できる配車アプリに限定し、夜間は一歩も出歩かないのが鉄則です。現地の治安情勢に詳しくない限り、単独での行動は控え、現地事情を熟知したガイドやツアーを利用することが、恐怖を回避し安全を確保するための唯一の手段と言えます。
スリ・詐欺・犯罪の実態
犯罪の質的変化が顕著で、スマートフォンのひったくりから、銀行アプリを悪用した送金強要へと手口が巧妙化しています。即時決済システム「PIX」を悪用するため、被害者を一時的に拘束する電撃誘拐が多発しています。また、マッチングアプリで誘い出し、拉致監禁して身代金を要求する「マッチングアプリ詐欺」も急増。古典的なスリも健在で、リオのビーチ等での集団強盗(アハスタォン)や、複数人で囲んで意識を逸らしている隙に全財産を奪う手口が日常的に発生しています。
地域別の危険度
リオデジャネイロの観光地区は強盗やスマホひったくりが日常化しておりレベル3の警戒が必要です。サンパウロ旧市街は薬物中毒者が多く、日中でもレベル4の危険度。北東部諸州(フォルタレザ、ナタール等)はギャング抗争により世界最悪水準の殺人率を記録するエリアを含みます。アマゾン地域のマナウスは麻薬ルートの要衝で暴力犯罪が増加中。ブラジリアは中心部こそ比較的穏やかですが、セイランジア等の郊外(衛星都市)は夜間の凶悪犯罪率が極端に高く、注意が必要です。
ブラジル旅行で注意すべきポイント
注意すべきは「スマホを路上で出さない」「GPSを過信しない」「抵抗しない」の3点です。スマホは建物内でのみ使用し、移動は必ず信頼できる配車アプリを利用してください。GPSミスによるスラム進入を避けるため、事前に経路の安全性を確認しましょう。強盗に遭った際は、犯人が銃を持っていることを前提に、絶対に逆らわず金品を渡してください。命を守るため、あらかじめ少額を入れた「捨て財布」を用意し、犯人を刺激しない行動をシミュレーションしておくことが重要です。
よくあるトラブル事例
実際のトラブル事例として、サンパウロのセントロ地区を昼間に歩いていた日本人旅行者が、背後から首を絞められ失神している間にスマホと現金を奪われる事件が発生しています。また、コパカバーナ海岸で数十人の若者に囲まれ、一瞬で全ての持ち物を持ち去られる集団強盗被害も後を絶ちません。さらに、空港からのタクシー移動中に渋滞で停車した際、窓を割られて銃を突きつけられ、貴金属を奪われるといったトラブルも頻繁に報告されています。
被害に遭った場合の対応
被害に遭った場合は、まず命の安全を確保し、速やかに観光警察(DEATUR)や最寄りの警察署で被害届を出してください。パスポート紛失時は在ブラジル日本国大使館や総領事館へ連絡し、再発行の手続きを行います。デジタル決済やクレカの不正利用を防ぐため、即座に日本の金融機関へ連絡し利用停止措置を講じることが最優先です。現地の警察対応はポルトガル語が基本となるため、翻訳アプリやホテルのスタッフの助けを借りるなどの迅速な行動が必要です。