総合評価
殺人件数は減少傾向にあるものの、麻薬カルテルの抗争が続く特定州では「非国際的武力紛争」に近い状況が続いています。一方、ユカタン半島などの主要観光地は政府による重点警備が行われており、地域による安全性の差が極めて大きいのが特徴です。
身体的安全 (D)
麻薬組織間の抗争に伴う銃撃戦や、タクシー強盗、特急誘拐のリスクが依然として高く、一部地域ではドローン爆弾等の軍用武器も使用されています。抵抗は即、生命の危険に繋がります。
医療・衛生 (C)
メキシコシティ等の大都市には米国基準の私立病院が存在しますが、地方では医療レベルが限定的です。デング熱やジカ熱等の蚊媒介感染症や、深刻な水質汚染への注意が必須です。
詐欺・スリ (C-)
偽警察による賄賂要求や、空港タクシーの不正決済、観光地での二重価格設定が常態化しています。公的な窓口や警察であっても、金銭的な解決を求められるケースが多く見られます。
テロリスク (C-)
国際テロ組織の活動は見られませんが、カルテルによるIED(即席爆発装置)や暗殺事件が頻発しており、これらが一般市民や旅行者を巻き込む実質的なテロの脅威となっています。
最新インテリジェンスレポート
メキシコの治安情勢は、2024年10月に就任したシェインバウム大統領の新治安戦略により、殺人件数が前年同期比で約40%減少するなど、統計上の改善が見られます。しかし、シナロア州やゲレロ州などの特定地域では、麻薬カルテルの内部抗争が激化しており、ドローン爆弾や即席爆発装置(IED)が使用されるなど犯罪の武装化・高度化が顕著です。また、殺人率の低下とは対照的に、一般市民や企業を対象とした「恐喝(エクストルシオン)」は増加傾向にあり、社会的な不安定要素となっています。観光地ではカンクンやメリダなどは比較的安定していますが、バーやナイトクラブでの抗争に巻き込まれるリスクは依然として排除できません。渡航にあたっては、目的地ごとの最新情報を確認し、危険度の高い地域への不要不急の立ち入りを控えることが強く推奨されます。
背景分析
メキシコの政治・経済情勢は大きな転換点を迎えています。政治面では、与党Morenaが議会で圧倒的多数を占め、初の女性大統領クラウディア・シェインバウム氏の下、前政権の社会福祉路線を継承しつつも、情報収集と警察の連携を強化するより実務的な治安対策へ舵を切っています。しかし、司法選挙の導入を含む抜本的な司法改革を巡り、政府と最高裁の対立が続いており、これが政治的・社会的な緊張を生む要因となっています。経済面では、米国の関税リスクや財政再建の影響で成長は鈍化していますが、「フレンド・ショアリング」の恩恵を受け、自動車産業を中心に日本企業を含む外資の投資は依然として活発です。失業率は約2.8%と低水準ですが、労働人口の約半分が非公式部門に従事しており、激しい貧富の差が犯罪の温床となる構造的問題は解消されていません。2025年には若者世代(Gen Z)による汚職と暴力の根絶を求める大規模な抗議活動が発生し、都市部での交通麻痺や暴動に繋がった事例もあります。対外関係では、米国との移民問題や麻薬流入を巡る外交的摩擦が、メキシコ国内の治安政策や経済政策に強い圧力をかけており、ペソの為替変動を含めた不確実性が高い状態が続いています。カルテルの影響力は依然として国家の統治機能に挑戦し続けており、一部の地域では「事実上の支配者」として機能している現実があります。
重要ポイント
- 強盗に遭遇した際は絶対に抵抗せず、犯人と目を合わせないこと。生命の優先が鉄則です。
- 「流しのタクシー」は特急誘拐の温床となるため、必ずUberや認可タクシー(Sitio)を利用してください。
- 夜間の州境をまたぐ陸路移動は、カルテルの検問や車両強盗のリスクが極めて高いため禁止すべきです。
- 警察による「モルディータ(賄賂)」要求には、公式な罰金納付を主張するなど冷静な対応が求められます。
- ATMは銀行内に設置されたもののみを使用し、路上や商業施設の単独設置型は避けてください。
- カンクン等のリゾート地でも、バーやナイトクラブは麻薬抗争の現場になりやすいため、長居は禁物です。
- 水道水は飲用不可。高級ホテルであってもボトル入りの水を使用し、うがい等も注意してください。
- 日本車や高級ブランド品は狙われやすいため、現地では目立たない格好(カモフラージュ)を推奨します。
- SNSで知り合った現地人と会う際は、睡眠薬強盗や拉致のリスクがあることを十分に認識してください。
- デモや集会を見かけた場合は、政治的意図がなくても速やかにその場を離れるようにしてください。
各国政府の渡航情報
| 情報源 | 警戒レベル |
|---|---|
| 日本外務省 | レベル3:渡航中止勧告(一部地域) |
| 米国国務省 | Level 4: Do Not Travel (Specific States) |
| 英国外務省 | Advice against all but essential travel |
| カナダ政府 | Avoid non-essential travel |
| ドイツ外務省 | Teilreisewarnung |
| フランス外務省 | Formellement déconseillé |
地域別リスク評価
ゲレロ州 (Guerrero)
極めて危険(渡航中止)リスクカルテルの勢力争いが最も激しく、チルパンシンゴ等では市長殺害などの政治テロが頻発。観光地アカプルコも治安部隊が及ばない地域があり、銃撃戦の巻き添えリスクが非常に高い。
シナロア州 (Sinaloa)
極めて危険(渡航中止)リスク「エル・マヨ」逮捕後の内部抗争により、クリアカン市内では武装集団による道路封鎖や軍との大規模な戦闘が常態化。一般市民も標的や巻き添えになる可能性が極めて高く、渡航は不可能。
グアナファト州 (Guanajuato)
危険(自粛勧告)リスク日本企業が多いバヒオ地区だが、ガソリン窃盗団とカルテルの抗争で殺人件数が全国最多レベル。セラヤやイラプアトの幹線道路(国道45D)での走行中の車両強盗に厳重な注意が必要。
ユカタン州 (Yucatan)
比較的安全リスクメリダを中心とするこの地域は、独自の強力な警察組織により全土で最も安全。犯罪率も極めて低く、文化観光に最適だが、他州からの犯罪流入には最低限の警戒を怠らないこと。
キンタナ・ロー州 (Quintana Roo)
注意が必要リスクカンクンやトゥルムを含むリゾート地。観光客狙いの軽犯罪や詐欺、ナイトクラブでの抗争巻き添えが散発。リゾートエリアの外側や、夜間のダウンタウンでの一人歩きは避けるべき。
メキシコシティ (CDMX)
注意が必要リスク富裕層地区は安全だが、地下鉄や市場でのスリ、深夜の特急誘拐、偽警察による強盗が頻発。ポランコ等の安全なエリアでも裏通りに入るとリスクが急増するため、移動は常に配車アプリを推奨。
タマウリパス州 (Tamaulipas)
極めて危険リスク米国境付近でカルテルによる誘拐、車両強奪、銃撃戦が激化。バスや乗用車が丸ごと拉致される事件も発生しており、陸路での移動は自死行為に近いほどのリスクを伴う。
ミチョアカン州 (Michoacan)
極めて危険リスク犯罪組織がドローン爆弾や地雷を使用。アボカド利権を巡る恐喝も激しく、治安当局のコントロールが及ばない地域が多数点在する。地方部への不用意な立ち入りは厳禁。
国内安全マップ
メキシコの治安は地域による二極化が極めて顕著です。ユカタン州やケレタロ州などの安定した地域がある一方で、カルテルの抗争地帯であるゲレロ州やシナロア州では軍事衝突に近い暴力が発生しています。観光客としてのリスクは、物理的な暴力の巻き添えに加え、流しのタクシーや非公式なツアーでの「特急誘拐」や詐欺、警察による賄賂要求などが挙げられます。移動には有料道路と一等バス(ETNやADOのデラックスクラス)を利用し、夜間の州境越えや単独行動は絶対に避けてください。2026年のワールドカップ開催に向けて警備は強化されていますが、犯罪の高度化も進んでいるため、最新の安全情報の確認が欠かせません。
富裕層や外国人が多く居住するエリア。警察の巡回が非常に多く、日中は比較的安全に散策が可能。ただし夜間の裏通りでの強盗には警戒が必要。
リスク: 夜間の路上強盗, 駐車車両への車上荒らし, レストランでの置き引き
詳細ページへ →市内の犯罪温床地帯。麻薬密売や盗品売買が公然と行われ、白昼でも銃器を使用した強盗が多発する。観光客が足を踏み入れるべきではない。
リスク: 銃器を使用した強盗, 麻薬関連の暴力, 殺人・暴行事件
詳細ページへ →世界有数のリゾート地。連邦警察や軍が重点警備しており、エリア内は非常に安全。ただし、ナイトクラブ等での抗争の巻き添えには最低限の注意が必要。
リスク: タクシー料金の法外請求, スキミング・詐欺, 飲食物への混入物
詳細ページへ →かつての高級リゾートだが、現在はカルテル間の抗争が激化。ホテル街付近でも銃撃戦が発生しており、観光地としての安全性は崩壊している。
リスク: 麻薬カルテルの抗争, 身代金目的の誘拐, 銃撃戦の巻き添え
メキシコで最も安全な都市。治安は欧米並みに安定しており、夜間でも比較的安心して歩くことができる。観光・長期滞在に最も推奨される場所。
リスク: 軽微なスリ, 交通事故, 熱中症(気候による)
殺人率が世界最悪級だが、国境周辺の観光エリアは日中のみ比較的安全。夜間や観光エリア外はカルテルや強盗のリスクが極めて高い。
リスク: 暴力犯罪, 人身売買・誘拐, 麻薬トラブル
シナロア・カルテルの本拠地。抗争発生時は軍事衝突規模の暴力が吹き荒れ、道路が武装集団に封鎖される。渡航は絶対に止めてください。
リスク: 軍事級の銃撃戦, 車両強奪・道路封鎖, 不当な拘束
美しい景観の観光都市だが、州全体でカルテルの抗争が続いており、観光客を狙った強盗や、移動中の州境越えでの車両強奪が報告されている。
リスク: 州境付近での車両強盗, 路上でのひったくり, 抗争への巻き添え
経済発展著しく、警察の管理が非常に行き届いている都市。監視カメラ網も発達しており、ビジネス・観光ともに比較的安全な環境。
リスク: 車上荒らし, 混雑時のスリ, 交通事故
ラテンアメリカで最も裕福な自治体の一つ。独自の警察部隊による強力な警備が行われており、メキシコで最も安全な住宅・商業エリアとされる。
リスク: 高額な物価を利用した詐欺, 高級車を狙った盗難, 誘拐(極めて稀だが見返りが大きいため警戒)
犯罪・治安情報
犯罪統計
凶悪犯罪
リスク: 5/5多発エリア: ゲレロ州の地方都市, シナロア州クリアカン, グアナファト州の工業地帯, ナイトクラブ周辺
手口:
- 軍用銃器による銃撃戦
- ドローンを使用した爆弾攻撃
- 武装グループによる道路封鎖
対策:
- 治安悪化が報じられている州には絶対に立ち入らない
- 銃声を聞いたら即座に伏せ、堅牢な建物内に避難する
- カルテルに関連する施設や場所には近づかない
殺人件数は減少傾向にあるが、一部の抗争地域では依然として世界最悪水準の暴力を記録。
スリ・窃盗
リスク: 4/5多発エリア: メキシコシティ地下鉄, 観光地の市場(メルカド), 混雑した長距離バス内, 歴史地区(セントロ)
手口:
- ケチャップ詐欺(服を汚して注意を逸らす)
- 集団での囲い込みスリ
- バッグの置き引き(足元や椅子の背)
対策:
- カバンは常に体の前で保持し、手を離さない
- スマホを歩きながら操作しない
- 財布を複数に分け、多額の現金を持ち歩かない
観光地でのスリ被害は日常茶飯事であり、警察への報告も氷山の一角。
強盗
リスク: 5/5多発エリア: 流しのタクシー車内, 夜間の人気のない通り, ATM周辺, 地方の高速道路料金所付近
手口:
- 特急誘拐(ATMで現金を下ろさせる)
- 銃器を突きつけての路上強奪
- 偽警察による車両停止と略奪
対策:
- 流しのタクシーは利用せずUberを使用する
- 抵抗は絶対にせず、金品を速やかに差し出す
- 夜間の外出を控え、移動はドア・ツー・ドアにする
強盗犯は銃器を所持していることが前提。命を金で買う意識が必要。
詐欺
リスク: 4/5多発エリア: 主要空港のタクシー乗り場, リゾート地の路上, インターネット上の予約サイト, 警察官による検問
手口:
- クレジットカードの多重決済
- タイムシェア等の強引な勧誘
- 偽警察によるパスポートチェックと抜き取り
対策:
- 支払いは目の前で行わせ、不審な決済は即キャンセルする
- 警察官には必ず身分証明書の提示を求める
- 知らない人の「無料の食事」や「案内」には乗らない
公的機関の関与を含め、詐欺の手口は巧妙かつ広範囲に及ぶ。
kidnapping
リスク: 4/5多発エリア: 北部国境地帯の幹線道路, 夜間の都市部周辺, 地方の農村地帯, マッチングアプリでの待ち合わせ場所
手口:
- 車両ごと連れ去る誘拐
- 特急誘拐(短時間拘束)
- SNSを通じたハニートラップ拉致
対策:
- SNSにリアルタイムで現在地を投稿しない
- 不審な人物からの電話やメッセージを無視する
- 常に複数の連絡手段を確保しておく
誘拐件数は高止まりしており、外国人観光客も「特急誘拐」の主要な標的。
健康・医療情報
ワクチン情報
メキシコ入国時に義務付けられている予防接種はありませんが、衛生環境の個人差を考慮し、A型肝炎、破傷風、麻疹の接種が強く推奨されます。黄熱流行国から入国する場合はイエローカードの提示が求められることがあるため注意が必要です。2025年現在、麻疹の国内流行が警戒されており、未接種者の渡航はリスクを伴います。渡航の1ヶ月から2ヶ月前には医療機関で相談を開始し、必要な免疫を確保することが重要です。
| ワクチン | 必須/推奨 | 備考 |
|---|---|---|
| A型肝炎 | 推奨 | 食べ物や水から感染するため、経口感染のリスクが高いメキシコ全域で推奨されます。 |
| B型肝炎 | 推奨 | 長期滞在や医療処置、血液接触の可能性がある場合に推奨されます。 |
| 破傷風 | 推奨 | 屋外活動や怪我に備え、成人でも追加接種が強く推奨されます。 |
| チフス | 推奨 | 不衛生な環境での飲食による感染リスクに備えて推奨されます。 |
| 麻疹 | 推奨 | 2024年から2025年にかけて流行警告が出ているため、最新の接種履歴を確認してください。 |
| 狂犬病 | 推奨 | 地方部や動物と接触する機会が多い場合に推奨されます。 |
健康リスク
デング熱、ジカ熱、チクングニア熱などの蚊媒介感染症が全土、特に海岸部や低地で通年発生しています。2025年もこれら感染症の報告数は高水準にあり、長袖の着用や強力な虫除け剤の使用が不可欠です。また、野良犬や野生動物(コウモリ等)による狂犬病リスクが存在するため、安易な接触は避けてください。標高2,250mを超えるメキシコシティでは高山病のリスクもあり、到着後数日は激しい運動を控え、十分な水分摂取を心がける必要があります。
医療施設
メキシコシティやグアダラハラ等の大都市には、米国基準の最新設備を備えた「ABC病院」などの高級私立病院があり、質の高い医療を受けられます。私立病院では英語が通じることが多いですが、日本語対応が可能な病院は極めて限定的です。公立病院は設備が古く待ち時間も長いため、観光客には適しません。私立病院での治療費は非常に高額になるため、必ず十分な補償額の海外旅行保険に加入し、キャッシュレス診療の可否を確認しておくことが強く推奨されます。
入国・ビザ情報
ビザ要件: 日本国籍者は、180日以内の観光、ビジネス、会議出席等の報酬を伴わない活動であれば、ビザなしで入国可能です。主要国際空港では入国審査(FMM)の電子化が進んでおり、パスポートへのスタンプで滞在許可が管理されます。入国時には帰国便の航空券の提示や滞在先情報の申告を求められることがあり、滞在日数についても180日分が必ず与えられるとは限らないため、スタンプの記載をその場で確認することが重要です。
パスポート有効期限
メキシコ入国時に滞在予定期間を満たしている必要があります。ただし、米国を経由する場合や航空会社の規定により、6ヶ月以上の残存有効期間が推奨されるのが一般的です。査証欄に最低1から2ページの余白があることを確認してください。
持ち込み禁止・制限品
電子タバコの所持・持ち込みは法律で厳格に禁止されており、空港で没収や高額な罰金の対象となるため絶対に持参しないでください。1万米ドル相当額以上の現金は申告が必要です。また、肉製品(生、加工品問わず)や種子、土付きの植物の持ち込みは検疫により厳しく制限されています。
緊急連絡先
時間帯別安全情報
早朝
注意早朝(日の出直後)は、清掃員や通勤客で人通りが戻り始めますが、夜間から活動している不審者も残っており、注意が必要です。特に地下鉄駅周辺やバス停では、通勤客を狙ったスリやひったくりが散発します。人通りが少ない裏通りはこの時間帯でも強盗のリスクがあり、明るいからと油断して一人歩きすることは推奨されません。また、地方部の道路では霧が発生しやすく、交通事故のリスクも高まります。
安全な活動:
- ・ホテル周辺の明るい通りでの短時間の散歩
- ・主要駅までのUberでの移動
- ・警備員のいるホテル内のカフェでの朝食
避けるべきエリア:
- ・人通りのない路地裏
- ・深夜まで営業していたナイトクラブの周辺
- ・貧困層が居住するスラム地域近隣
交通: Uber、またはホテルが呼ぶ認可タクシー。
日中
安全日中はメキシコで最も安全な時間帯です。主要な観光地、ポランコやコンデサといった富裕層地区、ショッピングモールなどは多くの人で賑わい、警察のパトロールも頻繁に行われています。ただし、地下鉄の混雑時や市場ではスリが非常に多く、常に荷物に気を配る必要があります。また、日中であっても特定の「危険地区(テピト等)」へ不用意に足を踏み入れると、昼夜を問わず暴力犯罪に遭うリスクがあります。
安全な活動:
- ・主要な博物館・遺跡の観光
- ・有名レストランでの食事
- ・ショッピングモールでの買い物
避けるべきエリア:
- ・テピト地区、ドクトーレス地区等の既知の危険エリア
- ・都市郊外の貧困地区
- ・デモが行われている政府庁舎周辺
交通: メトロブス、地下鉄、配車アプリ(Uber/DiDi)。
夕方〜夜
注意日没後は急速に治安が悪化します。オフィス街や商業地でも、路地を一本入ると街灯が少なくなり、強盗の発生率が上昇します。夕食のために外出する際は、必ず目的地まで配車アプリを利用し、路上での待ち時間を最小限にしてください。また、ラッシュ時の交通渋滞に乗じた車上荒らしや、窓ガラスを割っての強奪も報告されているため、車両移動中もドアのロックと窓の閉鎖を徹底する必要があります。
安全な活動:
- ・予約したレストランでのディナー
- ・高級ホテル内のバーの利用
- ・明るい繁華街での散策(グループ行動)
避けるべきエリア:
- ・住宅街の暗い通り
- ・夜の公園周辺
- ・治安が不安定とされる駅の出口付近
交通: 配車アプリ(Uber/DiDi)によるドア・ツー・ドアの移動。
深夜
危険深夜(22時以降)の外出は、極めて高いリスクを伴います。いかなる理由があっても、深夜の徒歩移動は絶対に避けてください。バーやナイトクラブの周辺は麻薬関連のトラブルや銃撃戦が発生しやすく、巻き添えになる危険が常にあります。また、この時間帯は「流しのタクシー」を利用した特急誘拐が最も多く、信頼できる移動手段の確保が生命維持に直結します。地方部での夜間走行はカルテルの検問に遭遇する恐れがあり、絶対に厳禁です。
安全な活動:
- ・ホテル内での滞在
- ・24時間警備のある複合施設内の活動
- ・やむを得ない場合の緊急病院へのUber移動
避けるべきエリア:
- ・ほぼ全ての公共エリアの路上
- ・ダウンタウンのナイトクラブ街
- ・照明の乏しい郊外道路
交通: 絶対に徒歩移動はせず、信頼できる配車アプリのみを利用。
季節別ガイド
春 (March - May)
気温: 15°C - 30°C
降水: 極めて少なく、乾燥しています。1年で最も暑い時期です。
服装: 通気性の良い夏服が基本ですが、メキシコシティなどの高地では夜間に冷え込むため、薄手のジャケットが必要です。
おすすめ活動:
チチェン・イツァの春分ククルカン降臨参観, ビーチリゾートでのマリンスポーツ, ジャカランダの花見(メキシコシティ)
リスク:
- ・極度の乾燥による脱水症状
- ・強い紫外線による日焼け
- ・熱波による健康被害
夏 (June - August)
気温: 20°C - 33°C
降水: 雨季のピーク。午後に激しい雷雨(スコール)が頻発します。
服装: 夏服に加え、しっかりとした雨具(折りたたみ傘やレインコート)を常備してください。
おすすめ活動:
博物館や美術館巡り(雨天回避), ホエールシャーク・スイム(カンクン周辺), インドアでの本格メキシコ料理体験
リスク:
- ・ハリケーンの接近
- ・道路の冠水による交通渋滞
- ・蚊の増殖によるデング熱リスク
秋 (September - November)
気温: 12°C - 26°C
降水: 徐々に減少しますが、9月は依然としてハリケーンのリスクが高いです。
服装: 重ね着ができる服装。11月からは朝晩が冷え込むようになります。
おすすめ活動:
死者の日(11月1日・2日)の祭典, 独立記念日の式典(9月16日), 遺跡巡り(気候が穏やかになる時期)
リスク:
- ・9月下旬までの強いハリケーン
- ・朝晩の急激な気温低下
- ・大規模イベント時の混雑と治安悪化
冬 (December - February)
気温: 7°C - 24°C
降水: 乾季。ほとんど雨は降らず、空気が澄んでいます。
服装: 高地では冬用のジャケットやセーターが必要。日中は暖かいため脱ぎ着しやすい格好で。
おすすめ活動:
オオカバマダラの越冬観察(ミチョアカン), グアダルーペの聖母祭(12月12日), バハ・カリフォルニアでのホエールウォッチング
リスク:
- ・中央高地での深刻な空気乾燥
- ・インフルエンザ等の呼吸器疾患
- ・北部での氷点下を記録する寒波
ベストシーズン: 観光に最適なのは乾季にあたる11月から4月です。気候が安定しており、降雨による予定の変更が少ないのが最大の利点です。特に11月上旬はメキシコの最も重要な文化行事である「死者の日」を体験でき、文化的な魅力も高まります。リゾート地でも湿度が下がり過ごしやすくなりますが、12月の年末年始期間は非常に混雑し料金も高騰するため、時期を少しずらした1月下旬から3月が、快適さとコストのバランスが最も良い時期と言えます。
環境リスク
野生動物のリスク
サソリ
リスク: 5/5生息地: ハリスコ州, ミチョアカン州, 中央高原地帯
メキシコは世界的なサソリの生息地であり、特に猛毒を持つ「ライトイエロー」の種類には細心の注意が必要です。予防策として、靴を履く前には必ず振り、ベッドの脚を壁から離し、衣類を床に置かないことが重要です。遭遇時は決して素手で触れようとしないでください。家屋の暗がりや石の下に潜んでいることが多いため、清掃や屋外活動の際は厚手の軍手を使用し、身を守る対策を講じてください。
治療: 刺された場合は直ちに最寄りの病院へ向かってください。メキシコは抗サソリ毒血清の世界的開発拠点であり、多くの病院に備蓄があります。
毒蛇(ガラガラヘビ等)
リスク: 4/5生息地: 北部砂漠地帯, ジャングル地帯
乾燥地帯や森林部でのハイキング時には、足首を保護するブーツと長ズボンを着用してください。茂みの中に不用意に手を入れないことが肝心です。蛇は一般的に音に敏感なため、杖などで地面を叩きながら歩くことで遭遇を避けられます。万が一遭遇した場合は、刺激せずにゆっくりと後退して距離を取ってください。夜間は視認性が低いため、足元を明るく照らして歩くことが必要です。
治療: 噛まれた部位を心臓より低く保ち、安静を維持しながら救急医療機関へ連絡してください。咬傷箇所の切開や口での吸引は避けてください。
ワニ
リスク: 4/5生息地: カンクン周辺のラグーン, 太平洋沿岸の湿地
観光地のラグーン周辺にはワニの生息を示す警告看板が多く設置されています。これがある場所では絶対に水辺に近づかず、遊泳も禁止してください。特に夕刻から夜間にかけては活動が活発になるため、注意が必要です。ボートツアーなどを利用する際は信頼できる業者を選び、不用意に手足を水面に出さないようにしてください。餌付け行為はワニを人間に慣れさせ、攻撃性を高めるため絶対に禁止されています。
治療: 攻撃を受けた場合は速やかに救急搬送を依頼し、感染症予防を含む外科的治療を受けてください。
水の安全性
水道水: 飲用不可
メキシコ全土において水道水は飲用不可です。飲用、調理、氷、さらには敏感な方の歯磨きに至るまで、必ず「Agua Purificada」と記載されたボトル入りの水を使用してください。高級ホテルであっても水道水をそのまま飲むのは避けるべきです。レストランでの水は通常浄化されていますが、不安な場合は密閉されたボトルの水を注文してください。フィルター付きの携帯用浄水器を持参するのも有効ですが、ウイルス対策まで可能なモデルを選ぶ必要があります。
交通安全
事故死亡率: 約12.8人
歩行者リスク: 歩行者優先の意識は極めて低く、横断歩道であっても車両が止まることは稀です。歩行者が信号を無視して道路を横断することも多いため、常に車両の動きを注視する必要があります。夜間の歩行は視認性が悪く、非常に危険です。
公共交通: 長距離バスは1等以上のクラス(ADOやETNなど)を選べば比較的安全で、有料道路を利用するため強盗リスクも低減されます。一方で、市内のマイクロバスは整備不良や運転の荒さ、強盗被害が多く、観光客の利用は推奨されません。メキシコシティの地下鉄はスリが多発しています。
地域別ガイド
ユカタン半島
レベル 1カンクンやメリダを擁する国内で最も安全な地域の一つ。世界的なリゾート地であり、マヤ遺跡観光の拠点です。観光警察が重点配備されており、比較的安心して旅行を楽しめますが、夜間のバー周辺でのトラブルには注意が必要です。
主要都市: カンクン, メリダ, トゥルム
特有リスク:
- ・ナイトクラブでの薬物混入
- ・ビーチでの置き引き
中央高地
レベル 2首都メキシコシティやプエブラを含む文化・政治の中心地。標高が高く常春の気候です。観光資源が豊富ですが、都市部ではスリや強盗などの一般犯罪が多く、特定の地区への立ち入りは制限すべきです。
主要都市: メキシコシティ, プエブラ, ケレタロ
特有リスク:
- ・地下鉄での集団スリ
- ・流しのタクシーでの特急誘拐
バヒオ地区
レベル 3グアナファト州など日本企業が多く進出する工業地帯。コロニアル様式の美しい街並みが魅力ですが、近年はカルテル間の抗争により治安が悪化。主要都市間の移動ルートでの車両強盗が懸念されています。
主要都市: グアナファト, レオン, セラヤ
特有リスク:
- ・幹線道路での車両強奪
- ・深夜の銃撃戦巻き添え
太平洋沿岸
レベル 4プエルト・バジャルタ等のリゾートがある一方、ゲレロ州(アカプルコ)やミチョアカン州など治安が極めて不安定な州を含みます。一部地域は日本の外務省より渡航中止勧告が出ており、観光客の立ち入りは推奨されません。
主要都市: プエルト・バジャルタ, アカプルコ, マサトラン
特有リスク:
- ・麻薬組織の抗争
- ・ハリケーン被害
北部国境地帯
レベル 5米国との国境を接する地域。工業都市として発展していますが、麻薬密輸ルートの争奪戦が激しく、殺人事件発生率が極めて高い。ビジネス以外の観光目的での滞在は非常にリスクが高いエリアです。
主要都市: ティフアナ, モンテレイ, シウダー・フアレス
特有リスク:
- ・身代金目的の誘拐
- ・当局と組織の銃撃戦
経済・物価情報
経済概要
メキシコはラテンアメリカ第2位の経済規模を誇り、製造業(特に自動車産業)と観光業が主要な柱です。2025年のGDP成長率は約0.4%〜1.1%と予測されており、米国経済の影響を強く受けます。若年労働力が豊富ですが、貧富の差が激しく、人口の約半数が非公式部門に従事していることが治安不安の一因ともなっています。
生活費・物価
旅行者の生活費は日本よりやや安めですが、観光地や高級エリアでは日本と同等かそれ以上です。食事はストリートタコスで1食200-400円、中級レストランで2,000-4,000円。宿泊はホステルが3,000円から、中級ホテルが1万円から。交通費はUberの近距離移動で600-1,000円程度が目安です。
通貨情報
通貨はメキシコ・ペソ(MXN)。1ペソは約8〜9円(2025年時点)。都市部ではクレジットカードが広く普及していますが、市場や屋台、地方都市では現金が必須です。ATMでのキャッシングが最も効率的ですが、スキミング対策として銀行併設のATMのみを使用してください。
チップガイド
レストランではサービス料が含まれていない場合、10〜15%のチップが一般的です。ホテルのポーターや清掃員には20〜50ペソ程度を渡します。タクシーでは基本的に不要ですが、荷物を運んでもらった際は端数を切り上げて渡すのがスマートです。
予算ガイド
バックパッカーは1日5,000〜8,000円(ドミトリー利用、自炊・屋台中心)。ミドルレンジは1.5万〜3万円(中級ホテル、レストラン、ツアー参加)。ラグジュアリー層は5万円以上(高級リゾート、プライベート送迎、高級ダイニング)。カンクンやロス・カボス等のリゾート地ではこの1.5倍の予算が必要です。
文化・マナー情報
歴史的背景
メキシコは、高度な文明を築いたアステカやマヤなどの先住民文化と、300年にわたるスペイン植民地時代の遺産が融合した独特の歴史を持ちます。1821年の独立後も革命を経て、現在の多様な民族が共生する「メスティーソ(混血)」国家としてのアイデンティティが形成されました。各地に残るピラミッド遺構とコロニアル様式の街並みがその歴史を象徴しています。
社会規範・マナー
社交的で礼儀を重んじる文化です。挨拶は非常に重要で、店に入る際も「Hola」と声をかけるのが基本。時間感覚は「Mañana(明日/いつか)」に象徴されるように緩やかですが、ビジネスでは厳守が求められます。また、レディーファーストの習慣や、家族を最優先する価値観が非常に強く根付いています。
宗教・慣習
人口の約8割がカトリックであり、生活の隅々に宗教が浸透しています。特に「グアダルーペの聖母」に対する信仰は絶対的。11月の「死者の日」は、故人を明るく迎えるメキシコ独特の宗教行事です。教会を訪問する際は帽子を取り、過度な露出を避け、ミサ中の撮影は控えるのがマナーです。
宿泊・食事ガイド
宿泊ガイド
メキシコには高級リゾートから格安ホステルまで多様な選択肢があります。予約はBooking.comやExpediaが一般的。安全のため、最低でも24時間警備員がいる宿や、口コミで治安の評価が高いエリアを選ぶべきです。民泊(Airbnb)を利用する場合は、スーパーホストかつオートロック付きの物件を推奨します。
食事ガイド
タコスをはじめとするメキシコ料理はユネスコ無形文化遺産です。屋台料理を楽しむ際は、地元客で賑わっている(回転が良い)店を選び、生野菜や作り置きのソースは避けるのが「旅行者の下痢」を防ぐコツです。高級レストランでは世界レベルの美食体験が可能ですが、ドレスコードを確認してください。
実用情報
通信・SIM
最大手はTelcel(テルセル)で、カバーエリアが最も広いです。コンビニのOXXOでSIMカードとプリペイド(Amigo)のチャージが可能。500円程度で数GBのデータが使えます。
銀行・ATM
銀行併設のATMを営業時間内に利用してください。1回あたりの手数料は300〜800円程度。スキミング防止のため、カード挿入口が改造されていないか必ず確認しましょう。
郵便・配送
国営のCorreos de Mexicoは安価ですが到着に1ヶ月以上かかることもあり、紛失リスクも高いです。重要な書類や荷物はDHLやFedExなどの民間クーラー便の利用が必須です。
電源・アダプター
電圧は127V、プラグは日本と同じAタイプが主流です。日本の100V製品も多くはそのまま使えますが、精密機器や高出力製品は変圧器の使用を検討してください。
洗濯サービス
「Lavanderia」と呼ばれる洗濯屋が街中に多くあります。キロ単位で預け、当日夕方や翌日に畳んだ状態で受け取れます。料金は10kgで1,000円程度と非常に便利です。
公衆トイレ
駅や街中に公衆トイレは少なく、デパートやカフェのトイレを借ります。有料(5〜10ペソ)の場合が多く、トイレットペーパーは流さず備え付けのゴミ箱に捨てるのがマナーです。
主要都市ガイド
メキシコシティ
Mexico City
国の首都であり、歴史、食、芸術が凝縮された巨大都市。ポランコやコンデサ地区は非常に近代的で安全ですが、歴史地区の裏通りや特定の周辺部は危険です。
主な観光地:
国立人類学博物館, ソカロ広場, ベジャス・アルテス宮殿
避けるべきエリア:
- ・テピート地区
- ・ドクトレス地区
- ・イスタパラパ
ベストシーズン: 11月〜4月(乾季)
詳細ページへ →カンクン
Cancun
カリブ海に面した世界屈指のリゾート都市。ホテルゾーンは非常に安全で、深夜まで観光客が歩いています。一方、ダウンタウンの一部は夜間の注意が必要です。
主な観光地:
ドルフィン・ビーチ, イスラ・ムヘーレス, チチェン・イッツァ
避けるべきエリア:
- ・ダウンタウンの外縁部
- ・ローカル市場の裏通り
ベストシーズン: 12月〜4月
詳細ページへ →グアダラハラ
Guadalajara
テキーラとマリアッチの故郷であり、メキシコ第2の都市。IT産業も盛んです。治安は中程度ですが、近年犯罪組織の影響が増しており警戒が必要です。
主な観光地:
カテドラル, オスピシオ・カバーニャス, テキーラ村
避けるべきエリア:
- ・夜のサン・ファン・デ・ディオス市場周辺
ベストシーズン: 10月〜5月
詳細ページへ →モンテレイ
Monterrey
山々に囲まれた近代的な工業都市。米国とのビジネス拠点です。富裕層エリアは安全ですが、格差が大きく治安が不安定な地区も点在します。
主な観光地:
フンディドーラ公園, サンタ・ルシア遊歩道, マクロプラザ
避けるべきエリア:
- ・斜面に形成された貧困地区
ベストシーズン: 3月〜5月、9月〜11月
詳細ページへ →メリダ
Merida
メキシコで最も安全な都市と言われ、夜歩きも可能です。マヤの伝統とフランス様式の建築が混ざり合った美しい「白い街」です。
主な観光地:
モンテホ通り, メリダ大聖堂, ウシュマル遺跡
避けるべきエリア:
- ・特になし(一般的な注意は必要)
ベストシーズン: 11月〜2月
詳細ページへ →交通詳細ガイド
国内線フライト
国内線はメキシコシティをハブとして、アエロメヒコ(フルサービス)、ボラリス、ビバ・アエロブス(LCC)が主要都市を結んでいます。LCCは非常に安価ですが、荷物規定が厳しく遅延も多めです。空港へは出発の2時間前(国際線は3時間前)の到着が必須。チケットは公式サイトやアプリでの事前購入が推奨されます。
鉄道・バス
長距離移動の主役はバスです。「Ejecutivo(特等)」や「Primera Clase(1等)」は、日本の高速バスを超える豪華なシート、トイレ、軽食付きで、安全性も非常に高いです。ADO社やETN社が大手で、公式サイトで予約可能。有料道路を使用するため、一般道を走る格安バスよりも強盗に遭うリスクが大幅に低減されます。
レンタカー・配車サービス
レンタカーは自由度が高いですが、交通マナーが悪く、警察による賄賂要求や、地方での偽検問・強盗のリスクがあるため、上級者向けです。一方、配車アプリのUberやDiDiは非常に普及しており、料金が明確で走行ルートが記録されるため、流しのタクシーよりも格段に安全で、都市部での移動には必須のツールです。
交通リスク評価
最も安全なのは、認定タクシー(Sitio)または配車アプリ(Uber等)、および1等以上の長距離バスです。地下鉄やマイクロバスは、スリや強盗の温床になりやすいため、夜間や多額の現金所持時の利用は避けてください。また、夜間の都市間陸路移動は、犯罪組織による路上の障害物設置や襲撃のリスクがあるため、絶対に控えるべきです。
都市別交通ガイド
Mexico City
地下鉄: 全12路線あり安価ですが、ラッシュ時は極端に混雑しスリが多発します。
バス: メトロブス(BRT)は専用レーンを走行し比較的安全ですが、カードが必要です。
タクシー: Uberを強く推奨。流しのタクシーは「特急誘拐」のリスクがあるため厳禁。
徒歩・自転車: ポランコやレフォルマ通りは歩道が整備され散策可能。
費用目安: 地下鉄5ペソ、メトロブス6ペソ。
Cancun
地下鉄: なし
バス: ホテルゾーンとダウンタウンを結ぶR-1/R-2バスが24時間運行。
タクシー: Uberは利用可能ですが、タクシー組合との対立により乗車場所に制限があります。
徒歩・自転車: ホテルゾーンは自転車道があり快適。
費用目安: 市内バス12ペソ。
大使館・長期滞在情報
在外公館ネットワーク
在メキシコ日本国大使館
Embassy - メキシコシティ
住所: Paseo de la Reforma No. 395, Col. Cuauhtémoc, Ciudad de México
電話: +52-55-5211-0028
管轄: メキシコ全土(下記領事館管轄を除く)
緊急対応: 24時間(閉館時は緊急連絡先へ転送)
在レオン日本国総領事館
Consulate General - レオン
住所: Blvd. Adolfo López Mateos No. 1717, Col. Los Gavilanes, León, Guanajuato
電話: +52-477-343-1150
管轄: グアナファト州, アグアスカリエンテス州, ハリスコ州, ケレタロ州, サン・ルイス・ポトシ州, サカテカス州
緊急対応: 開館時間内(緊急時は大使館経由)
領事サービス
旅券の紛失・盗難時の「帰国のための渡航書」発給、戸籍・国籍事務、各種証明書の発行、在外選挙対応などを行っています。また、邦人が事件・事故に遭遇した際の助言や家族への連絡支援も提供。窓口受付は原則午前中のみの場合が多いため、事前予約や確認が推奨されます。
長期滞在ビザ
観光目的での180日以内の滞在はビザ不要ですが、就労や留学、180日を超える滞在には事前にビザ取得が必要です。現在はオンラインでのFMMD(電子ツーリストカード)への移行が進んでおり、入国時にパスポートに滞在許可日数が直接記入されます。180日の延長は認められないため、一度出国する必要があります。
リモートワーク・デジタルノマド
メキシコはデジタルノマドに非常に人気があり、多くの旅行者が180日の観光許可を利用して滞在しています。インターネット環境は都市部やコワーキングスペースであれば安定していますが、正式な「一時居住者ビザ」を取得することで、1年以上の滞在や銀行口座開設が可能になります。
ビジネスビザ
報酬を得ない出張(会議、商談、技術サポート等)であれば180日以内のビザなし滞在が可能です。ただし、メキシコ国内の法人から報酬を得る場合は、事前の就労許可およびビザ取得が厳格に求められます。入国審査時にビジネス目的を証明する招聘状の提示を求められることがあります。
推奨防犯装備
ダミー財布
必須防犯グッズ
強盗に遭遇した際、命を守るために差し出す用の財布。少額の現金と期限切れのカードを入れておきます。
マネーベルト
必須防犯グッズ
パスポートや予備のクレジットカードを服の下に隠して保持するための薄型ポーチ。
ポータブルドアロック
推奨防犯グッズ
安宿や民泊での宿泊時、内側からドアを固定し、不正な侵入を防ぐための補助鍵。
VPNサブスクリプション
推奨通信機器
公共Wi-Fi利用時の通信傍受を防ぎ、日本のサービスに安全にアクセスするために必要。
モバイルバッテリー
必須通信機器
地図利用や配車アプリの多用で電池を消耗するため、緊急連絡手段を確保するために携行。
手指消毒剤・除菌シート
必須衛生用品
現地の衛生状態が不安定な場所での食事前や、公共交通機関利用後の感染症予防に。
オフライン地図アプリ
推奨通信機器
電波が不安定な地域や、強盗対策でスマホを頻繁に出せない状況に備え、Google Map等を事前保存。
防犯ブザー
推奨防犯グッズ
暴漢や不審者に遭遇した際、周囲の注意を引きつけるための高音量アラーム。
旅行者タイプ別ガイド
女性旅行者向けガイド
女性の一人旅では、過度な露出を避け、周囲から目立たない服装を心がけることが重要です。メキシコシティの地下鉄やメトロブスには「バゴン・ロサ(女性専用車両)」が設置されているため、混雑時は必ず利用してください。路上での「キャットコール(しつこい声かけ)」は無視し、毅然とした態度を保つべきです。夜間のバーやクラブでの単独行動は避け、飲み物に薬を入れられる「スパイク」被害を防ぐため、自分の飲み物から目を離さないようにしてください。
LGBTQ+旅行者向けガイド
メキシコシティやグアダラハラ、プエルト・バジャルタなどの都市部はLGBTQ+に対して非常に寛容で、同性婚も法的に認められています。特にメキシコシティの「ソナ・ロサ」地区は多様なコミュニティの中心地です。ただし、地方の農村部や先住民の村などでは、カトリックの強い影響により伝統的な価値観が根強く、公の場での過度な愛情表現が不快感を与える可能性があるため、周囲の雰囲気に配慮することが推奨されます。
家族・シニア旅行者向けガイド
家族旅行やシニア旅行の場合、カンクン等のオールインクルーシブリゾートはセキュリティと設備が整っており、最も推奨される選択肢です。都市部では歩道が未整備だったり、段差が多かったりするため、ベビーカーや車椅子での移動は困難な場合があります。移動にはプライベート送迎やUberの「XL(大型車)」を積極的に活用してください。医療面では、大都市の私立病院は米国基準の高度な治療が可能ですが、費用が極めて高額になるため、家族全員が十分な補償額の海外旅行保険に加入していることが絶対条件です。
安全に関するよくある質問
夜歩きはできますか? ▼
メリダ等の安全な都市やメキシコシティのポランコ地区を除き、夜間の単独歩行は避けるべきです。移動は必ずUberを利用してください。
水道水は飲めますか? ▼
飲めません。必ずボトル入りの水(Agua Purificada)を購入してください。歯磨きも敏感な方はボトル水の使用を推奨します。
強盗に遭ったらどうすればいい? ▼
絶対に抵抗せず、金品を渡してください。命が最優先です。その後、直ちに警察(911)と日本大使館へ連絡してください。
実用的なよくある質問
チップの相場は? ▼
レストランでは10〜15%が基本です。お会計時に「La propina incluyes?(チップ込み?)」と確認しましょう。
英語は通じますか? ▼
カンクン等のリゾート地以外では通じにくいです。簡単なスペイン語単語を覚えておくと非常に役立ちます。
コンセントは日本と同じ? ▼
はい、Aタイプが主流でそのまま刺せます。電圧は127Vとやや高いですが、多くの充電器は対応しています。
メキシコの治安に関するよくある質問
メキシコの治安は良い?悪い? ▼
統計上は殺人件数が減少していますが、依然として世界的に見れば治安は悪い部類に入ります。特に麻薬カルテルの抗争が激しい地域と、カンクンやメリダなどの観光地では安全性が大きく異なります。渡航先を慎重に選ぶことが不可欠です。
メキシコで危険な地域はどこ? ▼
特に危険なのはゲレロ州やシナロア州で、最高レベルの警戒が必要です。これらの地域では武装集団による戦闘や道路封鎖が頻発しています。グアナファト州も殺人件数が多く、幹線道路での車両強盗に厳重な注意が必要です。
メキシコ旅行はやばい?本当に行って大丈夫? ▼
観光地を選べば「やばい」状況を避けられる可能性は高いですが、無計画な渡航は非常に危険です。カルテル同士の抗争に巻き込まれるリスクはゼロではありません。政府の渡航情報を確認し、危険度の低い州のみを訪れるようにしましょう。
メキシコは女性一人でも怖くない? ▼
治安の良いメリダ等であれば日中は比較的安全ですが、夜間の一人歩きは非常に怖く、リスクが高いです。女性を狙った性犯罪や拉致のリスクも排除できないため、移動には配車アプリを利用し、常に警戒を怠らないようにしてください。
メキシコでスリに遭わないための対策は? ▼
人混みや地下鉄、市場ではバッグを前に抱え、スマートフォンや財布を不用意に出さないことが重要です。高価な時計や宝飾品は避けるなど、裕福に見えない服装を心がけることも効果的です。リュックサックを背負うのも避けましょう。
メキシコで多い詐欺の手口は? ▼
偽警察官による所持品検査を装った盗難や、タクシーの料金水増し、ATM付近での声かけによるキャッシュカードのすり替えなどが一般的です。また、親族を装った電話による「身代金詐欺」も増えていますので注意が必要です。
メキシコで日本人が巻き込まれやすい犯罪は? ▼
短期誘拐(ATMで現金を引き出させる)や強盗、スリが主流です。日本人は現金を持っていると思われやすいため、幹線道路での車両強盗や、ナイトクラブ周辺でのトラブル、薬物に関連する犯罪にも十分な警戒が必要です。
メキシコ旅行で注意すべきことは? ▼
夜間の長距離バス移動や自家用車での移動は避け、公式なタクシーや配車アプリ(Uber等)を利用してください。また、政治的なデモや集会には近づかないこと、生水は飲まず必ずミネラルウォーターを使うことも大切です。
メキシコで起こりやすいトラブルは? ▼
警察官による汚職(言いがかりでの罰金要求)や、交通渋滞に乗じた車両強盗、バーでの喧嘩に巻き込まれるといった事例が多いです。また、デモによる道路封鎖で移動が困難になることもありますので、時間に余裕を持って行動しましょう。
メキシコで被害に遭ったらどうする? ▼
直ちに警察(911)に通報し、同時に最寄りの日本大使館や総領事館へ連絡してください。パスポート紛失時は警察の証明書が必要です。強盗に遭った際は抵抗せず、身の安全を最優先にして犯人の要求に従ってください。
メキシコの治安詳細
メキシコの治安概要
メキシコの治安は、2024年以降の新政権下で殺人件数が減少するなど、統計上の改善が見られます。しかし、麻薬カルテルによる抗争は依然として激しく、一部の州ではドローンや爆発物を用いた高度な武装犯罪が発生しています。また、強盗や恐喝といった一般市民を標的とした犯罪は増加傾向にあります。観光地とそれ以外の地域の治安格差が極めて大きいため、目的地ごとの詳細な情報収集が安全な渡航の絶対条件となります。
メキシコは危険?やばい?
「メキシコは危険、やばい」という認識は、訪れる場所によって正解とも間違いとも言えます。シナロア州やゲレロ州は「非国際的武力紛争」に近い状態と評され、武装集団による戦闘が常態化しているため、渡航は極めて危険です。一方で、ユカタン州のメリダなどは世界的に見ても安全な部類に入ります。つまり、国全体ではなく「点」での安全性を見極める必要があり、危険な地域への立ち入りは絶対に行わないでください。
メキシコは怖い?一人旅でも大丈夫?
女性の一人旅や海外経験が少ない方にとって、メキシコの治安は確かに「怖い」と感じる要素が多いでしょう。特に女性を狙った犯罪や性暴力は深刻な社会問題です。しかし、移動に信頼できる配車アプリを徹底して使い、日中の明るい時間帯にのみ行動し、夜間の外出を控えることでリスクは大幅に下げられます。メリダのような治安レベル1の都市を選び、現地のマナーや危険なエリアを事前に把握しておけば、過度に恐れる必要はありません。
スリ・詐欺・犯罪の実態
メキシコで最も警戒すべきは強盗とスリです。地下鉄や公共交通機関、賑やかな市場では組織的なスリグループが活動しており、バッグを切り裂いて中身を抜く手法も一般的です。また、観光客を一時的に拘束してATMから現金を複数回引き出させる「特急誘拐」も都市部で発生しています。近年はデジタル技術を用いた詐欺も巧妙化しており、警察や親族を装った架空の身代金要求の電話、公共のWi-Fiを介した個人情報の窃取、ATMに巧妙に仕掛けられたスキミング装置への注意も欠かせません。
地域別の危険度
地域別の危険度は明確です。レベル4はカルテルの勢力争いが極めて激しいゲレロ州やシナロア州で、一般市民も標的となるため渡航は不可能です。レベル3には、殺人件数が多いグアナファト州や国境沿いの地域が含まれ、幹線道路での強盗に厳重な注意が必要です。レベル2はカンクンやトゥルムがあるキンタナ・ロー州などの主要観光地で、リゾート内は比較的安全ですが、バーやナイトクラブ周辺での抗争巻き添えに注意。最も安全なレベル1はユカタン州(メリダ等)で、観光地としての安全性が高く保たれています。
メキシコ旅行で注意すべきポイント
旅行者が最も注意すべきは夜間の移動です。州をまたぐ長距離移動は必ず日中に行い、一級バス以上の信頼できる会社を利用してください。また、服装は質素にし、高価なスマートフォンやブランド品を公衆の面前で見せないことが重要です。政治的な緊張からデモや道路封鎖が発生しやすいため、群衆には近づかないでください。さらに、公的機関以外の場所で警察官を名乗る人物から現金を要求されても、絶対に応じないよう注意が必要です。
よくあるトラブル事例
実際のトラブル事例として、グアナファト州の幹線道路を走行中に武装集団に車両を止められ、車と全所持品を奪われたケースがあります。また、カンクンのナイトクラブで客同士の銃撃戦が発生し、無関係の観光客が巻き添えになった事例や、メキシコシティの繁華街で偽の警察官に麻薬所持の疑いをかけられ、多額の現金を要求されるといったトラブルも報告されています。これらは日常的に起こり得るリスクとして認識しておく必要があります。
被害に遭った場合の対応
被害に遭った場合は、まず身の安全を確保した上で、緊急ダイヤル「911」に通報してください。その後、日本大使館や領事館に連絡し、必要な支援を仰ぎましょう。盗難被害の場合は、現地の検察庁(Ministerio Público)で被害届を出し、証明書を受け取ることが保険金請求やパスポート再発行に必要です。メキシコでは公的機関の対応が遅れることも多いため、冷静かつ根気強く、必要であればスペイン語が堪能な方の助けを借りて手続きを進めてください。