総合評価
世界平和度指数第7位(2024年)にランクされる極めて安全な国ですが、2025年にかけて観光客を狙った軽犯罪や暴力犯罪の微増が見られ、油断は禁物です。
身体的安全 (A)
殺人率は欧州最低水準(人口10万人あたり0.7件)ですが、2024年に暴力犯罪が2.6%増加。夜間の人通りの少ない路地や一部の郊外地域では強盗への注意が必要です。
医療・衛生 (A)
WHOランキング12位の高品質な医療。都市部の民間病院は英語対応も万全ですが、公的病院は待ち時間が極めて長いため、十分な補償額の海外旅行保険への加入を推奨します。
詐欺・スリ (B-)
観光客を狙ったスリが前年比12%増加。リスボンの市電28番や主要観光地での「挟み撃ち」スリや偽ドラッグ販売、偽警官による所持品検査詐欺が多発しており、警戒が必須です。
テロリスク (A)
過去に大規模なテロ事件はなく、リスクは低い(Level 1)とされています。ただし、欧州全体の情勢を踏まえ、公共交通機関や宗教施設などの混雑した場所での警戒は必要です。
最新インテリジェンスレポート
ポルトガルは世界平和度指数で常に上位を維持する極めて安全な国ですが、2024年から2025年にかけて観光客を狙ったスリが12%増加し、暴力犯罪も2.6%微増するなど、治安の質に変化が見られます。特にリスボンの市電28番や観光名所での軽犯罪は常態化しており、十分な警戒が必要です。また、住宅価格の高騰や労働問題に起因する大規模デモ、2026年1月の大統領選挙に伴う政治的集会など、社会情勢の変動に伴う混雑や突発的な混乱にも注視する必要があります。
背景分析
経済面では観光業の好調によりGDP成長率はEU平均を上回る一方、インフレと住宅価格の急騰(1年で17%増)が深刻な社会問題化し、若年層の不満が高まっています。政治面では、2025年3月に少数与党政権が崩壊し、政局の不安定さが続いています。2026年1月には大統領選挙が控えており、極右政党の台頭や社会的不満がデモや集会として表出する機会が増えています。さらに、夏季(6-9月)の深刻な森林火災や、冬季の嵐「クラウディア」のような気象災害が、インフラや人命に影響を与えるリスクとして定着しつつあります。
重要ポイント
- リスボンの市電28番・15番はスリ集団の主要活動拠点であり、常にバッグを前に抱えること。
- 2026年1月18日の大統領選挙前後、主要都市の広場周辺で大規模な政治集会が予想されます。
- 住宅価格高騰への不満から、労働組合による公共交通機関のストライキが頻繁に発生します。
- 夏季(6月〜9月)の内陸部への旅行は、深刻な森林火災の警戒情報を必ず確認すること。
- レストランで提供される注文外のパンやオリーブ(Covert)は有料の商習慣です。
- 夜間のカイス・ド・ソドレやバイロ・アルトでの「偽ドラッグ」販売は組織的詐欺の一種です。
- 日本との外交関係は極めて良好で、親日的な国民性ですが、スリは日本人の所持金を狙います。
- ATM利用時は、ロシオ広場などの路上にある独立型ATMを避け、銀行内の端末を使用すること。
- 配車アプリ(Uber, Bolt)は明朗会計であり、タクシーによる高額請求リスクを回避できます。
- 警察(PSP)の観光支援ユニットは英語対応が可能で、被害届の作成に協力的です。
各国政府の渡航情報
| 情報源 | 警戒レベル |
|---|---|
| 日本外務省 | レベル1:十分注意してください |
| 米国国務省 | Level 1: Exercise Normal Precautions |
| 英国外務省 | Travel Advice |
| カナダ政府 | Take normal security precautions |
| ドイツ外務省 | Normal |
| フランス外務省 | Vigilance normale |
地域別リスク評価
リスボン中心部(バイシャ、ロシオ、ベレン)
軽犯罪警戒リスク観光客が最も多く、スリや置き引き、偽警官詐欺が頻発するエリア。特に混雑する市電内は危険。
リスボン郊外(カザル・ベントーゾ、アモーラ)
立ち入り非推奨リスク薬物取引や貧困に関連する暴力犯罪のリスクがあり、観光客が立ち入るメリットはありません。
ポルト中心部(リベイラ地区、サン・ベント駅周辺)
窃盗注意リスクドウロ川沿いの混雑エリアや公共バス内でのスリ被害が報告されています。
アルガルヴェ地方(ファロ、ラゴス等のビーチ)
車上荒らし警戒リスク夏季の観光客を狙った車上荒らしが多発。駐車場に荷物を置いたままにしないこと。
北部・中部森林地帯(ガード、コヴィリャン等)
季節的自然災害リスク夏季(6-9月)の森林火災リスクが非常に高く、道路閉鎖や停電の恐れがあります。
マデイラ諸島
低リスクリスク治安は非常に良いが、デング熱や土砂崩れ等の自然リスクに注意が必要です。
カイス・ド・ソドレ(リスボン繁華街)
夜間警戒リスク深夜、酔客を狙った強盗や「偽ドラッグ」販売の執拗な勧誘が多発します。
アゾレス諸島
低リスクリスク極めて安全。ただし、火山活動や地震の観測が定期的になされています。
コインブラ、エヴォラ(地方都市)
低リスクリスク主要都市に比べ犯罪率は低く、基本的な対策で安心して観光が可能です。
セーラ・ダ・エストレーラ(国立公園周辺)
山岳リスクリスク冬の積雪による遭難や、夏の火災など、天候と地形によるリスクが中心です。
国内安全マップ
ポルトガル全土の治安は非常に安定していますが、2025年以降の傾向として、観光客を狙った窃盗の『組織化』が顕著です。特にリスボンの旧市街や公共交通機関は、スリグループの活動が常態化しています。また、2026年1月の大統領選挙という政治的節目に伴い、突発的な集会や交通規制のリスクがあります。地方都市や島嶼部は極めて安全ですが、夏季の森林火災と冬季の嵐という自然災害リスクが年々高まっているため、渡航時期に合わせた当局情報の確認が必須となります。
薬物依存者や貧困層が集中する地区。観光客への暴行や強盗のリスクがあり、立ち入り厳禁。
リスク: 薬物犯罪, 暴力強盗
ポルト最大級の薬物取引エリア。一般観光客が迷い込むべきではない危険地帯。
リスク: 薬物犯罪, 治安悪化
犯罪・治安情報
犯罪統計
スリ・窃盗
リスク: 4/5多発エリア: 市電28番・15番, ロシオ広場, リベイラ地区, サン・ベント駅
手口:
- 乗降時の挟み撃ち
- ケチャップ汚れ付着
- ミサンガ強引販売
対策:
- リュックは常に体の前で抱える
- スマホを尻ポケットに入れない
- レストランで椅子に荷物を掛けない
観光客を狙った窃盗は2024年に12%増加。総犯罪の約51%が財産犯罪です。
詐欺
リスク: 3/5多発エリア: バイロ・アルト, 空港タクシー乗り場, 路上のATM
手口:
- 偽ドラッグ(ハーブ)販売
- タクシーメーター不使用
- 偽私服警官による検閲
対策:
- 私服警官の提示を鵜呑みにしない
- ATMは銀行内のものを使う
- 配車アプリを使用する
偽ドラッグ販売は違法ではない物質を売るため検挙が難しく、リスボンで常態化しています。
凶悪犯罪
リスク: 2/5多発エリア: カザル・ベントーゾ, アモーラ, 深夜の路地裏
手口:
- 複数人での包囲
- ナイフによる脅迫
- 些細な口論からの刺傷
対策:
- 深夜は徒歩を避けUberを利用
- 人気の少ない近道を選ばない
- トラブル時は抵抗しない
殺人率は低いものの、2024年は暴力犯罪が2.6%微増。殺人事件数は108件を記録。
薬物関連
リスク: 2/5多発エリア: マルティム・モニス, パストレイラ, ナイトクラブ
手口:
- 路上の売人による勧誘
- 飲み物への薬物混入
対策:
- 知らない人からの飲み物を受け取らない
- 路上での勧誘を無視する
薬物使用は非刑罰化されていますが合法ではありません。営利目的の売買は厳罰(最長15年)です。
traffic_accident
リスク: 2/5多発エリア: リスボン市街地, 地方の高速道路
手口:
- 横断歩道での歩行者無視
- ラウンドアバウトでの優先権誤認
- 豪雨時のスリップ
対策:
- 青信号でも車が止まるか確認する
- Via Verde(ETC)を必ず利用する
事故件数はEU平均並みですが、歩行者事故が都市部で目立ちます。
cyber_crime
リスク: 2/5多発エリア: 公共Wi-Fi, 宿泊予約サイト
手口:
- フィッシング詐欺
- 偽のフリーWi-Fi設置
- 不動産デポジット詐欺
対策:
- VPNを使用する
- 宿泊予約は公式サイトを通す
- 安すぎる物件に飛びつかない
オンライン詐欺被害は年々増加しており、若年層の被害が目立ちます。
健康・医療情報
ワクチン情報
日本からの直接入国に際して義務付けられている予防接種はありませんが、渡航前に通常の定期接種が完了しているか確認してください。特にA型・B型肝炎や破傷風の推奨度が高く、地方での長期滞在や野外活動を予定している場合は狂犬病の検討も推奨されます。黄熱流行国からの入国時には証明書の提示が求められる場合があるため注意が必要です。現地での公的医療登録の際には過去の接種記録が求められることもあるため、英文の記録を携帯しておくと安心です。最新の感染流行状況に応じて、追加のブースター接種も検討してください。
| ワクチン | 必須/推奨 | 備考 |
|---|---|---|
| Hepatitis A | 推奨 | 食べ物や水を通じた感染リスクがあるため、すべての旅行者に推奨されます。 |
| Hepatitis B | 推奨 | 血液や体液を通じた感染リスクがあるため、長期滞在者に推奨されます。 |
| Tetanus | 推奨 | 怪我からの感染を防ぐため、10年以上経過している場合は追加接種が推奨されます。 |
| Diphtheria | 推奨 | 標準的な定期接種の一環として推奨されます。 |
| Measles | 推奨 | 欧州内での流行が稀にあるため、2回の接種完了を確認してください。 |
| Rabies | 推奨 | 地方での野外活動や動物と接触する機会がある場合に検討してください。 |
| Polio | 推奨 | 標準的な定期接種を完了していることが前提です。 |
| Influenza | 推奨 | 冬季に渡航する場合、感染予防として推奨されます。 |
健康リスク
ポルトガル本土ではマラリア等の深刻な熱帯病のリスクはありませんが、マデイラ諸島では蚊が媒介するデング熱の発生例があり注意が必要です。夏季から秋季にかけてはウエストナイル熱が稀に報告されます。森林地帯や地方の草むらでは、マダニによるライム病や地中海ダニ熱のリスクがあるため、長袖の着用や虫除けの使用が推奨されます。春先にはアレルギー反応を引き起こす松の行列毛虫に要注意です。また、海岸部では毒性の強いカツオノエボシが漂着することがあり、触れると激痛を伴うため看板等の注意に従ってください。全体として衛生状態は良好ですが、貝類の生食による食中毒のリスクにも留意が必要です。
医療施設
都市部の医療水準は非常に高く、リスボンやポルトにはCUFやLuzなどの最新設備を備えた民間病院が多数あります。民間病院では英語が広く通じますが、日本語対応可能な医師はほぼ存在しません。公的医療機関(SNS)は費用が抑えられますが、待ち時間が極めて長く、観光客の利用には適していません。軽微な症状であれば「Farmácia(薬局)」で薬剤師に相談することも可能です。医療費は日本より高額になる傾向があるため、十分な補償額の海外旅行保険への加入が必須です。緊急時は112番で救急車を呼ぶことができますが、民間病院へ直接向かう方が早い場合もあります。
入国・ビザ情報
ビザ要件: 日本国籍者は観光や短期商用等の目的で、シェンゲン協定加盟国への入国に際し、あらゆる180日の期間内で合計90日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、2025年中頃から導入予定の欧州渡航情報認証制度(ETIAS)により、ビザ免除対象者であっても渡航前のオンライン申請と手数料の支払いが義務付けられる見込みです。入国時には滞在費用を証明する書類や帰路の航空券提示を求められることがあります。長期滞在や就労を目的とする場合は、目的に応じた適切なビザを事前に日本国内のポルトガル大使館で取得する必要があります。不法残留は厳格に処罰されます。
パスポート有効期限
ポルトガル(シェンゲン圏)出国予定日から3ヶ月以上の有効期間が残っている必要があります。また、入国スタンプ用の余白が少なくとも見開きで2ページ以上あることが推奨されます。残存期間が不足していると搭乗拒否されるため、渡航前に必ず確認してください。
持ち込み禁止・制限品
EU圏外からの肉製品、乳製品の持ち込みは原則として禁止されています。10,000ユーロ相当額以上の現金を所持して入出国する場合は申告義務があります。個人で使用する医薬品の持ち込みは可能ですが、向精神薬などの特殊な薬については英文の診断書や処方箋のコピーを携帯することを強く推奨します。免税範囲を超えるアルコールやタバコの持ち込みには課税されます。
緊急連絡先
時間帯別安全情報
早朝
安全リスボンやポルトの住宅街は静かで比較的安全ですが、清掃員以外の人通りが少なく、浮浪者や酔い覚ましのグループが残っていることがあります。交通機関の始発待ちで狙われる可能性に注意。
安全な活動:
- ・公園でのランニング(パルケ・ダス・ナソンイス等)
- ・主要駅への移動
避けるべきエリア:
- ・マルティム・モニス周辺
- ・人通りのない路地裏
交通: Uberまたはタクシーを推奨。
日中
安全観光のメイン時間帯であり、治安部隊の巡回も多いため身体的な危険は極めて低いです。ただし、市電や観光スポットでの「スリ」の活動が最も活発になる時間帯であり、手荷物の管理が最優先となります。
安全な活動:
- ・世界遺産巡り
- ・カフェでの休憩
- ・主要都市の散策
避けるべきエリア:
- ・特になし(スリには警戒)
交通: メトロ、バス、徒歩。
夕方〜夜
安全夕食時でレストランが混雑し、注意が散漫になりやすい時間帯です。バイロ・アルトなどの繁華街は賑やかで安全に見えますが、グループでの嫌がらせや「ミサンガ詐欺」の勧誘が増え始めます。
安全な活動:
- ・ファド鑑賞
- ・レストランでの食事
- ・夜景観賞
避けるべきエリア:
- ・暗い路地
- ・カイス・ド・ソドレの裏通り
交通: 明るい道を選んでの徒歩、または公共交通。
深夜
危険深夜1時を過ぎると、バーやクラブ周辺で酔客を狙った強盗や「偽ドラッグ」販売、刺傷事件のリスクが高まります。アルファマ地区のような迷路状の路地は街灯が少なく、不審者に後をつけられやすいため避けるべきです。
安全な活動:
- ・宿泊施設内での滞在
- ・事前予約した送迎車での移動
避けるべきエリア:
- ・アルファマ地区の奥
- ・郊外の団地周辺
- ・深夜の駅構内
交通: 配車アプリ(Uber/Bolt)一択。絶対に一人で歩かない。
季節別ガイド
春 (March - May)
気温: 10°C - 22°C
降水: 穏やかな降雨があり、日ごとに晴天が増えていきます。
服装: 重ね着ができる服装。薄手のジャケットやカーディガンが重宝します。
おすすめ活動:
シントラの世界遺産巡り, 花の咲く公園の散策, リスボンの展望台巡り
リスク:
- ・松の行列毛虫によるアレルギー
- ・朝晩の急な冷え込み
夏 (June - August)
気温: 18°C - 35°C
降水: ほとんど雨は降らず、非常に乾燥した晴天が続きます。
服装: 通気性の良い夏服。帽子、サングラス、日焼け止めが必須です。
おすすめ活動:
アルガルヴェでのビーチリゾート, リスボンの聖アントニオ祭, カスカイスでのヨット
リスク:
- ・森林火災による影響
- ・熱中症と脱水症状
- ・日中の強い紫外線
秋 (September - November)
気温: 12°C - 25°C
降水: 10月後半から雨の日が増え、時折激しい嵐が接近します。
服装: 防水性のあるコートやジャケット、歩きやすい靴。
おすすめ活動:
ドウロ渓谷でのワイン収穫体験, リスボンのファド鑑賞, 秋の味覚(焼き栗)を楽しむ
リスク:
- ・大雨による浸水や冠水
- ・海岸部での強風と高波
冬 (December - February)
気温: 8°C - 15°C
降水: 年間で最も雨が多く、湿気が高い時期ですが、気温は穏やかです。
服装: しっかりしたコートと傘。石畳が滑るため滑りにくい靴。
おすすめ活動:
美術館や宮殿の屋内観光, 温泉地でのリラックス, 冬のサーフィン(ナザレの巨波観賞)
リスク:
- ・石畳での転倒
- ・公共交通の雨による遅延
ベストシーズン: 観光に最適なベストシーズンは、5月から6月、および9月から10月です。この時期は気温が20度から25度前後で非常に心地よく、雨も少ないため屋外の観光を存分に楽しめます。特に6月はリスボンの聖アントニオ祭などの伝統的な祭典があり、街が最も活気づく時期です。8月の酷暑や11月以降の長雨を避けることで、石畳の多いポルトガルの街歩きを安全かつ快適に進めることができます。航空券やホテルの価格も、真夏のピーク時よりは抑えられる傾向にあります。
環境リスク
野生動物のリスク
松の行列毛虫 (Lagarta do Pinheiro)
リスク: 4/5生息地: 全国の松林, 公園, リスボン近郊の森林地帯
1月から5月にかけて松林や公園で見られる毛虫の行列には絶対に触れないでください。微細な毒毛が風に乗って飛散することもあり、皮膚炎や呼吸器障害を引き起こします。特に子供やペットが近づかないよう注意が必要です。遭遇した場合は距離を置き、もし触れてしまった場合は患部を擦らずに大量の水で洗い流し、速やかに医師の診断を受けてください。アレルギー反応が激しい場合は緊急医療への連絡が必要です。
治療: 抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏の塗布、重症時は病院での緊急処置。
カツオノエボシ (Caravela-portuguesa)
リスク: 4/5生息地: 大西洋沿岸の全ビーチ, アゾレス諸島, マデイラ諸島
海岸に漂着した青色の餃子のような生物には、死んでいても絶対に触れないでください。長い触手には強力な毒があり、接触すると激痛を伴う炎症を引き起こします。海水浴の際は監視員の指示や掲示板のフラッグを確認し、漂着が確認されている場合は海に入らないようにしてください。特に風の強い日の翌日などは海岸を歩く際も注意が必要です。刺された場合は酢を使わず、海水で触手を洗い流してから医師の診察を受けてください。
治療: 触手の除去後、温水による除毒および抗炎症治療。
ラタストクサリヘビ (Vipera latastei)
リスク: 3/5生息地: 北部・中部の山岳地帯, ドウロ渓谷, セーラ・ダ・エストレーラ
山間部や森林でのハイキングの際は、茂みに手足を入れるのを避け、厚手の靴や長ズボンを着用してください。ヘビは通常、人間を避けますが、誤って踏みつけたり刺激したりすると防衛のために噛みつくことがあります。移動の際は足音を立てて存在を知らせるのが有効です。万が一遭遇した場合は、静かにその場を離れてください。捕まえようとしたり、棒で突いたりする行為は極めて危険です。咬傷時は患部を心臓より低く保ち、安静にして救急車を呼びます。
治療: 病院での抗蛇毒血清の投与。
水の安全性
水道水: 飲用可能
都市部では水道水は飲用可能ですが、石灰分が多く硬度が高いため、胃腸が弱い方はミネラルウォーターの購入を推奨します。また、古い建物では配管の劣化により味や色に影響が出ることがあります。レストランでは有料のボトルウォーター(Água mineral)を注文するのが一般的です。炭酸なしは「Sem gás」、炭酸ありは「Com gás」と指定してください。公共の噴水など「Água não potável」と表示されている水は飲まないでください。
交通安全
事故死亡率: 10万人あたり約5.2人
歩行者リスク: 横断歩道では歩行者優先が比較的守られていますが、リスボンなどの都市部では石畳が滑りやすく、特に雨の日は車両の制動距離が伸びるため注意が必要です。また、路面電車(トラム)の軌道付近を歩く際は、車両の接近に十分注意してください。信号のない場所での無理な横断は控えるべきです。
公共交通: 公共交通機関の安全性は非常に高いですが、リスボンの路面電車28番や地下鉄では観光客を狙ったスリが多発しています。事故率は低いものの、運転が荒いバスも存在するため、乗車中は手すり等にしっかり掴まることをお勧めします。ストライキによる突然の運休や遅延が頻繁に発生するため、移動前には公式情報の確認が欠かせません。
地域別ガイド
Norte(北部)
レベル 1ポルトガル発祥の地であり、第2の都市ポルトを中心にドウロ川流域の美しい景観が広がります。人々は素朴で親切ですが、ポルトの歴史地区リベイラなどでは観光客狙いのスリが発生します。
主要都市: Porto, Braga, Guimarães
特有リスク:
- ・観光地でのスリ・置き引き
- ・山間部の霧による運転リスク
- ・一部の低所得者層居住区での夜間犯罪
Centro(中部)
レベル 2大学都市コインブラや聖地ファティマを擁する歴史的な地域。夏期は乾燥による大規模な山火事のリスクが非常に高く、森林地帯への立ち入りには当局の警告確認が必須です。
主要都市: Coimbra, Aveiro, Fátima
特有リスク:
- ・夏季の深刻な山火事
- ・冬季の河川氾濫
- ・古い建物の多い市街地での躓き転倒
Área Metropolitana de Lisboa(リスボン圏)
レベル 2首都リスボンとその周辺都市。観光のハイライトですが、ポルトガルで最も犯罪件数(主に軽犯罪)が多いエリアです。路面電車28番は「スリの職場」と呼ばれるほど警戒が必要です。
主要都市: Lisbon, Sintra, Cascais
特有リスク:
- ・市電内での組織的スリ
- ・偽ドラッグの押し売り
- ・夜間のカイス・ド・ソドレ周辺での強盗
Alentejo(アレンテージョ)
レベル 1広大なコルク樫の森と小麦畑が続く農村地帯。治安は極めて良好で、ゆったりとした時間が流れます。夏の気温が40度を超える「酷暑」が最大の物理的リスクとなります。
主要都市: Évora, Beja, Elvas
特有リスク:
- ・熱中症(夏季)
- ・公共交通の極端な少なさ
- ・野生動物の飛び出しによる交通事故
Algarve(アルガルヴェ)
レベル 2欧州有数のビーチリゾート。夏期は世界中から観光客が集まり、開放的な雰囲気になりますが、酔客間のトラブルや空き巣、車上荒らしが増加する傾向にあります。
主要都市: Faro, Lagos, Albufeira
特有リスク:
- ・レンタカーの車上荒らし
- ・離岸流による水難事故
- ・夜間のバー周辺での集団暴行
Madeira(マデイラ諸島)
レベル 1「大西洋の真珠」と称される火山島。治安はポルトガル本土以上に安定していますが、険しい地形による登山道の滑落事故や、マデイラ空港の強風による欠航が実用上のリスクです。
主要都市: Funchal, Câmara de Lobos
特有リスク:
- ・急峻なレヴァダ(水路)での滑落
- ・突発的な強風による航空機欠航
- ・海岸沿いの落石
経済・物価情報
経済概要
ポルトガル経済は近年、観光業の飛躍的な成長に支えられ、EU平均を上回る堅調な推移を見せています。2024年から2025年にかけてのGDP成長率は約1.9%から2.3%と予測されており、失業率も6%前後と安定しています。一方で、主要都市における不動産価格の急騰とインフレに伴う生活コストの上昇が深刻な社会問題となっており、これが労働組合による大規模なデモやストライキの主な要因となっています。政府はデジタルノマドや外国投資の誘致を継続しつつ、国内の住宅供給安定化に向けた政策課題に直面しています。日本との貿易関係も、伝統的な農産物から再生可能エネルギー分野へと拡大しています。
生活費・物価
西欧諸国の中では比較的物価が安いポルトガルですが、近年は上昇傾向にあります。食事はランチの定食(Prato do Dia)で10-15ユーロ、ディナーはワイン込みで30ユーロからが目安です。宿泊費は、リスボンの3つ星ホテルで1泊120-180ユーロ程度。交通費は地下鉄やバスの1回券が約1.8ユーロ、Uberは市内10分程度の移動で7-10ユーロと非常にリーズナブルです。スーパーでの食料品(特にワインやパン、オリーブオイル)は日本より安く購入できますが、輸入品や外食チェーンの価格は日本と同等かそれ以上になる場合があります。
通貨情報
通貨はユーロ(EUR)です。2026年時点の想定レートは1ユーロ=160円から170円前後。決済はクレジットカードが広く普及しており、VisaとMastercardがあればほぼ全てのレストランやショップで非接触決済(コンタクトレス)が可能です。一方で、個人経営の小さなカフェや地方の商店、タクシーの一部では「Multibanco」という国内専用カードのみ受付、または現金のみの場合があるため、常に20-50ユーロ程度の小銭・紙幣を携行することを推奨します。両替は空港よりも市内のATMでのキャッシングが最もレートが良い傾向にあります。
チップガイド
ポルトガルではチップは義務ではありませんが、サービスへの感謝を示す習慣として一般的です。高級レストランでは総額の5-10%程度、カジュアルなカフェではお釣り(端数)を置いていく程度で十分です。タクシーも端数を切り上げるか、荷物を運んでもらった際に1-2ユーロ渡すと喜ばれます。ホテルではベルボーイやルームクリーニングに1-2ユーロ渡すのが目安。逆に、サービス料が最初から含まれている場合や、パブでの立ち飲み、セルフサービスの店ではチップの必要はありません。日本のように過度なチップは不要ですが、気持ちを添えるのがポルトガル流です。
予算ガイド
バックパッカー予算(1日50-80ユーロ):ホステルのドミトリーに宿泊し、食事はスーパーでの買い出しや安価なサンドイッチ、移動は公共交通機関のみを利用。ミドルレンジ予算(1日150-250ユーロ):3つ星以上の個室ホテルに宿泊し、1日1回はレストランでの食事を楽しみ、近距離移動に配車アプリを活用。ラグジュアリー予算(1日400ユーロ以上):5つ星のポサーダや高級ホテルに宿泊し、星付きレストランでの食事やプライベートガイドツアー、レンタカーまたは専用車での移動を選択。いずれの予算帯でも、美術館や修道院の入場料(各10-15ユーロ程度)を考慮に入れておく必要があります。
文化・マナー情報
歴史的背景
15世紀から16世紀にかけての大航海時代、ポルトガルは世界最強の海洋帝国として名を馳せました。エンリケ航海王子の主導により、アフリカ、インド、そして1543年の日本への到達など、世界地図を塗り替える功績を残しました。1755年のリスボン大震災という悲劇を乗り越え、現在はその栄華の記憶をサウダージ(郷愁)という独自の感情として文化の中に留めています。マヌエル様式の装飾的な建築、街を彩るアズレージョ(タイル)などは、その長い歴史の産物です。1974年のカーネーション革命による平和的な民主化を経て、現在はEU加盟国として現代的な価値観と伝統が共存する社会を築いています。
社会規範・マナー
ポルトガルの人々は一般的に親切で礼儀正しく、家族や友人との時間を大切にする保守的な側面があります。挨拶は非常に重要で、店に入る際やタクシーに乗る際は「Bom dia(ボン・ディーア/おはよう)」や「Boa tarde(ボア・タルデ/こんにちは)」と声をかけるのがマナーです。食事の時間は日本より遅めで、夕食は20時以降に始まるのが一般的。また、スペイン語で話しかけるのは避けましょう。歴史的・文化的に別個のアイデンティティを持っており、ポルトガル語で「Obrigado/a」と言うことが敬意の表現となります。公の場での大声や、教会での露出度の高い服装は控えるべきとされています。
宗教・慣習
国民の約8割がカトリック教徒であり、生活の節目や年中行事に宗教が深く根付いています。ファティマなどの聖地への巡礼、各都市の守護聖人を祝う祭(リスボンの聖アントニオ祭など)は国民的な熱狂を伴います。宗教的なタブーは少ないですが、ミサ中の教会内での撮影や、大声での会話、露出の多い服装(タンクトップや短パン)での訪問は厳に慎むべきです。また、日曜日には閉館する店舗や減便される公共交通機関があるため注意が必要です。政治と宗教は分離されていますが、保守的な地域では依然として伝統的なカトリックの価値観が強く尊重されています。
宿泊・食事ガイド
宿泊ガイド
ポルトガルは宿泊施設の選択肢が豊富です。歴史的な修道院や城を改装した国営ホテル「Pousada(ポサーダ)」は、文化体験と高級感を兼ね備えた最高の選択肢です。都市部ではモダンなデザインホテルや、家族経営の「Pensão(ペンサォン)」もあり、温かいもてなしを受けられます。リスボンやポルトのホステルは世界的に評価が高く清潔ですが、共用スペースでの盗難を防ぐため、ロッカー用の南京錠は自前で用意してください。予約はBooking.comやExpediaが主流ですが、ポサーダは公式サイトからの予約が確実です。
食事ガイド
新鮮な魚介類を中心とした料理が魅力です。国民食のバカリャウ(干しダラ)は365通りの調理法があると言われ、どこでも楽しめます。リスボンの「パステル・デ・ナタ(エッグタルト)」はベレン地区の老舗が有名。レストランでは、注文していないパンやオリーブが提供される「Covert」という習慣があり、これらは有料です。不要なら手をつけずに返せば請求されません。ランチは13時、ディナーは20時以降がピークで、人気店は予約必須。水道水は飲用可能ですが、古い配管を避けるためミネラルウォーターの購入が一般的です。
実用情報
通信・SIM
大手キャリアはMEO、Vodafone、NOSの3社です。空港や主要駅に店舗があり、観光客向けのプリペイドSIM(例:15ユーロで30GB/30日間など)が容易に購入できます。パスポートの提示が必要です。eSIM(AiraloやHolaflyなど)も広く普及しており、設定が容易なため推奨されます。都市部のカフェやレストランでは無料WiFiが一般的ですが、セキュリティのためVPNの使用を強く推奨します。5Gネットワークは主要都市で良好に整備されています。
銀行・ATM
銀行併設のATM(Multibanco)は信頼性が高く、手数料も安いです。一方、街角の「Euronet」等の独立型ATMはレートが非常に悪く、高額な手数料がかかるため避けるべきです。引き出しの際「With Conversion」か「Without Conversion」を選べる場合は、必ず「Without Conversion(現地通貨建て)」を選択してください。カードのスキミング対策として、ATM利用時は周囲を警戒し、暗証番号を入力する手元を隠すことを徹底してください。
郵便・配送
ポルトガルの郵便局は「CTT」と呼ばれ、赤いロゴが目印です。営業時間は通常平日9:00-18:00。日本へのハガキは1-2週間程度で届きます。荷物を送る場合は、EMS(国際スピード郵便)が利用可能です。小包の梱包材は郵便局で購入できますが、手続きにはパスポートの提示を求められることがあります。民間宅配便(DHLやFedEx)も主要都市に拠点を持ち、高価なものや急ぎの発送にはこちらの方が確実ですが、料金は高めです。
電源・アダプター
電圧は230V、周波数は50Hzです。プラグの形状は、丸い2本足の「C型」または「F型」が使用されています。日本の家電(100V専用)をそのまま使用すると故障・発火の原因となるため、必ず変圧器が必要ですが、スマホやPCの充電器は100V-240V対応のものが多いため、変換プラグのみで対応可能です。古いポサーダなどではコンセントの数が少ない場合があるため、複数の機器を充電するには電源タップの携行が便利です。
洗濯サービス
主要都市の観光エリアには、コインランドリー(Lavandaria Self-service)が増えています。洗濯と乾燥で合計8-12ユーロ程度、約1時間で完了します。洗剤は自動投入されるタイプが多いです。ホテルのランドリーサービスは高額(1点数ユーロ)ですが、丁寧な仕上げが期待できます。長期滞在の場合は、アパートメントホテルを選び、室内の洗濯機を利用するのが経済的です。ポルトガルの日差しは強いため、外干しをすれば短時間で乾きます。
公衆トイレ
主要駅やショッピングセンター、観光施設には公共トイレがありますが、数は日本ほど多くありません。一部では0.5ユーロ程度のチップ(清掃員への支払い)が必要な場合があります。外出先でトイレに行きたくなった場合は、カフェ(Pastelaria)を利用するのが一般的です。コーヒーを1杯注文して借りるのがスマートなマナーです。清掃状況は概ね良好ですが、古い施設ではトイレットペーパーがない場合があるため、ポケットティッシュの携行を推奨します。
主要都市ガイド
リスボン
Lisbon
7つの丘に広がる迷路のような首都。歴史的な路面電車とアズレージョの街並みが魅力。治安は良好だが、観光客過多によるスリが深刻。特にバイシャ地区やベレン地区でのバッグ管理を徹底すること。
主な観光地:
ベレンの塔, ジェロニモス修道院, サン・ジョルジェ城, アルファマ地区
避けるべきエリア:
- ・カザル・ベントーゾ
- ・マルティム・モニスの裏通り(夜間)
- ・セーラ・ダ・ルズ
ベストシーズン: 5月-6月
詳細ページへ →ポルト
Porto
ポルトワインの拠点であり、世界遺産の歴史地区を持つ第2の都市。リスボンより落ち着いた雰囲気だが、サン・ベント駅やリベイラ地区での組織的スリに注意。夜間のドウロ川沿いは人通りを確認して歩くこと。
主な観光地:
ドン・ルイス1世橋, ボルサ宮, クレリゴス教会, サン・ベント駅
避けるべきエリア:
- ・パストレイラ地区
- ・夜間の路地裏
ベストシーズン: 6月-9月
詳細ページへ →コインブラ
Coimbra
世界最古級の大学を擁する学生の街。治安は非常に良いが、学生による伝統的な祭りの時期は混雑と騒乱に注意。モンデゴ川沿いの夜間散策も比較的安全だが、暗い場所は避けるべき。
主な観光地:
コインブラ大学ジョアニナ図書館, 旧大聖堂, サンタ・クルース修道院
避けるべきエリア:
- ・鉄道駅周辺(深夜)
ベストシーズン: 4月-6月
詳細ページへ →ブラガ
Braga
「ポルトガルのローマ」と呼ばれる宗教都市。静かで治安が良く、家族連れにも最適。郊外のボン・ジェズス・ド・モンテ聖堂へはバス移動が中心となるが、車内での軽犯罪は稀。
主な観光地:
ボン・ジェズス・ド・モンテ, ブラガ大聖堂, サンタ・バルバラ庭園
避けるべきエリア:
- ・特になし
ベストシーズン: 5月-10月
詳細ページへ →ファーロ
Faro
アルガルヴェ地方の玄関口。旧市街は安全だが、夜間の空港周辺や港付近での酔客によるトラブルに注意が必要。夏期はリゾート地特有の開放感から警戒心が緩みがちなので注意。
主な観光地:
ファーロ大聖堂, カペラ・ドス・オソス(骨の礼拝堂), リア・フォルモーザ自然公園
避けるべきエリア:
- ・深夜の港湾地区
ベストシーズン: 7月-9月
詳細ページへ →交通詳細ガイド
国内線フライト
TAPポルトガル航空がリスボンをハブに、ポルト、ファーロ、そしてマデイラ諸島やアゾレス諸島を頻繁に結んでいます。本土内の移動(リスボン-ポルト間など)は鉄道の方が利便性が高い場合が多いですが、島嶼部へのアクセスには航空便が必須です。マデイラ空港は強風による欠航やダイバートが発生しやすいため、余裕を持った日程を組むことが重要です。格安航空会社(LCC)も参入していますが、手荷物制限が厳格なので事前に確認を。
鉄道・バス
ポルトガル鉄道(CP)が主要都市を網羅しており、リスボン-ポルト間を約2時間半で結ぶ高速列車「アルファ・ペンドゥラール」は快適で安全です。チケットはオンラインで30日以上前に購入すると半額程度の早割が適用されます。長距離バスは「Rede Expressos」や欧州広域の「FlixBus」が鉄道より安価で本数も多く、非常に信頼性が高いです。長距離移動の際は、車内での置き引き防止のため貴重品は必ず身につけてください。
レンタカー・配車サービス
レンタカーは地方(アレンテージョやドウロ地方)を巡るには最適です。高速道路の料金は電子決済(SCUT)が主流のため、必ず「Via Verde」端末付きの車両を借りてください。右側通行で、ラウンドアバウト内が優先されるルールに注意。配車アプリは「Uber」と「Bolt」が都市部で非常に普及しており、従来のタクシーより安く明朗会計です。深夜の移動や空港からの移動には、GPSで記録が残る配車アプリの利用が最も安全な選択肢となります。
交通リスク評価
ポルトガルの公共交通機関は統計的に非常に安全ですが、物理的な危険よりも「軽犯罪」のリスクが突出しています。特にリスボンの路面電車や地下鉄の乗降時は、プロのスリ集団が「挟み撃ち」などの手法で狙ってきます。また、冬期の洪水時には地下鉄駅が浸水したり、鉄道が運休したりする自然災害リスクもあります。移動前には公式アプリでストライキ情報や遅延情報を確認する習慣をつけてください。
都市別交通ガイド
リスボン
地下鉄: 4路線。夜1時まで運行。治安は概ね良好だが車内スリに注意。
バス: バスと路面電車が補完。28番・15番系統は観光客狙いのスリが多発。
タクシー: Uber/Boltが主流。タクシーは空港でメーター不使用トラブルが稀にあり。
徒歩・自転車: 急な坂道と滑りやすい石畳が多い。歩きやすい靴が必須。
費用目安: 1回券約1.8ユーロ、24時間券約6.8ユーロ。
ポルト
地下鉄: 6路線。空港直通で便利。D線(黄色)でのスリに警戒。
バス: 市内全域を網羅。STCP社が運営。夜間運行もあり。
タクシー: Uberが安価。中心部は一方通行が多く、徒歩の方が早い場合も。
徒歩・自転車: ドウロ川沿いのサイクリングは快適だが、旧市街は急坂。
費用目安: Z2ゾーン1.4ユーロから。アンダンテカードを使用。
大使館・長期滞在情報
在外公館ネットワーク
在ポルトガル日本国大使館
Embassy - Lisbon
住所: Rua Ramalho Ortigão 51, 6º andar, 1070-229 Lisboa
電話: +351-21-311-0560
管轄: ポルトガル全土
緊急対応: 24時間(閉館時は音声案内により緊急連絡先へ誘導)
在ポルト日本名誉領事館
Consulate - Porto
住所: Rua do Amial, 315, 4200-062 Porto
電話: +351-22-834-8260
管轄: ポルト県
緊急対応: 平日日中のみ
領事サービス
在ポルトガル日本大使館では、パスポートの更新・紛失届、証明書の発行(在留証明、署名証明など)、戸籍関係の届け出を受理しています。特に盗難被害に遭った際の「帰国のための渡航書」の発行には、現地の警察署が発行した盗難届の原本、写真2枚、戸籍謄本の写し等が必要です。領事窓口は原則予約制となっているため、事前に電話またはメールで確認することをお勧めします。また、大規模災害やテロ発生時の安否確認のため、3ヶ月以上の滞在者は在留届の提出、短期旅行者は「たびレジ」への登録が強く推奨されます。
長期滞在ビザ
日本国籍者が90日を超えて滞在する場合、目的(就労、留学、家族呼び寄せ等)に応じたビザを事前に日本国内の大使館で取得する必要があります。主要なものとして、就労ビザ(D1)、起業家ビザ(D2)、文化・研究活動ビザ(D4)、年金生活者や安定収入がある人向けのD7ビザがあります。申請には無犯罪証明書、健康診断書、経済力を証明する書類、滞在先確保の証明などが求められ、手続きには数ヶ月を要することがあります。入国後は、現地当局(AIMA - 旧SEF)での居住許可証(Título de Residência)の申請・取得が義務付けられています。
リモートワーク・デジタルノマド
ポルトガルは2022年に「デジタルノマドビザ(D8)」を新設しました。EU圏外の国で雇用されている、または事業を行っているリモートワーカーが対象で、月額約3,280ユーロ以上の収入証明が必要です。1年以内の「一時滞在」と、2年(更新可能)の「居住」の2タイプがあります。リスボン、ポルト、マデイラ諸島の「ポンタ・ド・ソル」などはデジタルノマドコミュニティが非常に活発で、コワーキングスペースや高速通信インフラも整っています。生活コストの安さと気候の良さから、世界中のノマドから人気を集めています。
ビジネスビザ
短期の商談、市場調査、会議出席など、90日以内のビジネス目的であれば日本国籍者はビザなしで入国可能です。ただし、現地での実務作業や報酬を伴う活動は短期就労ビザが必要になる場合があります。長期のビジネス目的には、起業家ビザ(D2)や、特定の投資(投資ファンドへの出資等)を行うことで得られる「ゴールデンビザ」制度がありますが、ゴールデンビザは近年要件が大幅に変更され、不動産購入による取得は不可となりました。法人設立には「Empresa na Hora」という窓口を利用すれば最短1日で手続き可能ですが、現地の税理士との契約が実質的に必須です。
推奨防犯装備
セキュリティポーチ(腹巻きタイプ)
必須防犯グッズ
パスポートや予備の現金、クレジットカードを服の下に隠して保持するためのポーチ。リスボンの市電28番や観光地での巧妙なスリ対策として最も効果的です。
ダミー財布
推奨防犯グッズ
少額の現金だけを入れた財布。万が一強盗や脅迫に遭った際、本物の財布を渡さず身を守るために差し出す用として機能します。
TSAロック南京錠
必須防犯グッズ
宿泊施設のロッカーやスーツケースの施錠に使用。ポルトガルのホステルや預かり所を利用する際の盗難防止に不可欠な基本アイテムです。
ネックストラップ付きスマホケース
推奨防犯グッズ
歩行中のスマホひったくりを防止。特に地図を見ながら移動する際、不意に手から奪われるリスクを大幅に軽減します。
モバイルバッテリー(10000mAh以上)
必須通信機器
配車アプリ(Uber/Bolt)の利用頻度が高くなるため、外出先での電池切れは移動の安全を損ないます。常にフル充電のものを携帯してください。
海外旅行保険(疾病・携行品損害)
必須保険
ポルトガルの医療費や盗難被害に備え、十分な補償額のもの。キャッシュレス診療対応のカード付帯保険または専用保険の加入が必須です。
除菌ジェル・ウェットティッシュ
推奨衛生用品
ポルトガルは路上の清掃状況が場所により異なり、また古い施設の公共トイレでは石鹸がない場合も多いため、衛生維持に役立ちます。
折りたたみ傘・レインジャケット
必須衣類
冬期(11月-3月)は突発的な豪雨や洪水が発生しやすいため、軽量で撥水性の高い雨具は移動の安全を確保するために重要です。
緊急連絡先カード(オフライン)
必須防犯グッズ
スマホ紛失時に備え、大使館や保険会社の連絡先、宿泊先住所をポルトガル語と英語で記した紙のカード。財布とは別の場所に保管します。
防犯ブザー
オプション防犯グッズ
夜間の移動や人通りの少ない路地を歩く際、周囲に異変を知らせるために有効。特に女性の一人歩き時の心理的安心感にも繋がります。
旅行者タイプ別ガイド
女性旅行者向けガイド
ポルトガルは女性の一人歩きが欧州の中でも特に安全な国の一つとされています。夜間でも主要都市の幹線道路や人通りのある場所であれば過度に恐れる必要はありません。ただし、リスボンのカイス・ド・ソドレやバイロ・アルトなどの繁華街では、泥酔者によるしつこい付き纏いやナンパが発生することがあります。夜間に移動する際は、流しのタクシーよりも記録の残る配車アプリ(UberやBolt)の利用を強く推奨します。また、バーやクラブでは飲み物から目を離さない(デートレイプドラッグ対策)といった基本的な自己防衛は必須です。ファッションについては非常に寛容ですが、教会や修道院などの宗教施設を訪れる際は、肩や膝を覆うスカーフ等を用意するのがマナーです。万が一被害に遭った場合は、主要都市に設置されている観光警察(PSP)のサポートユニットが英語で対応してくれます。現地の女性も夜遅くまで外出しているため、周囲の状況を観察して行動すれば、トラブルを最小限に抑えられます。
LGBTQ+旅行者向けガイド
ポルトガルはLGBTQ+に対して非常に寛容な法的・社会的基盤を持つ国です。2010年に同性婚が合法化され、欧州の中でも進歩的な権利を認めています。リスボン(特にプリンシペ・レアル地区)やポルトには多くのゲイバーやフレンドリーな施設があり、プライドパレードも盛大に開催されます。都市部では同性カップルが手を繋いで歩く姿も一般的で、差別的な扱いを受けるリスクは極めて低いです。ただし、地方の保守的な農村部や、高齢層が多く住む地域では依然として伝統的な価値観が残っている場合があるため、過度な愛情表現には周囲の状況を確認する程度の配慮があれば安心です。法的に保護されており、ヘイトクライムに対する罰則も厳格なため、安心して旅行を楽しめる目的地と言えます。
家族・シニア旅行者向けガイド
ポルトガルは子供や高齢者に非常に優しい文化を持っています。レストランや公共交通機関、美術館等の入場口では、乳幼児連れや高齢者、障害者に対する「優先列(Atendimento Prioritário)」が法的に定められており、行列をスキップできる権利があります。家族連れには、広い公園や水族館があるリスボンのパルケ・ダス・ナソンイス地区が特におすすめです。高齢者にとっては、リスボンの坂道や石畳は膝や腰に負担がかかるため、移動には積極的にUberやタクシー、リフト(エレベーター)を利用することを推奨します。食事についても、野菜スープや魚料理など日本人の口に合いやすく消化に良いメニューが豊富です。ポサーダなどの伝統的な宿泊施設は静かで落ち着いており、シニア層の滞在に適しています。夏季の酷暑は、特に子供や高齢者の体力を奪うため、日中の最も暑い時間帯は休憩に充て、朝夕に活動する現地流のスケジュールが理想的です。
安全に関するよくある質問
リスボンの路面電車28番は本当に危険ですか? ▼
命の危険はありませんが、スリの被害率は極めて高いです。バッグは体の前で抱え、ジッパーには手を添えてください。
夜間に一人歩きしても大丈夫ですか? ▼
主要都市の明るい通りなら概ね安全ですが、リスボンのカザル・ベントーゾや深夜の路地裏は避けてください。
車上荒らし対策を教えてください。 ▼
車内にバッグや電子機器を絶対に残さないでください。外から見える場所に物があると窓を割られます。
偽警官に遭遇したらどうすればいいですか? ▼
警察署(Esquadra)への同行を求めてください。路上で財布を見せる必要はありません。
タクシーでぼったくられない方法は? ▼
流しよりもUberやBolt等の配車アプリを使ってください。料金が事前に確定します。
ビーチでの荷物管理はどうすればいい? ▼
誰かが荷物を見守るか、防水ケースに入れて身につけてください。置き引きが多発します。
ATMでのキャッシングは安全ですか? ▼
銀行併設のATMを日中に利用するのが最も安全です。夜間の一人での利用は避けてください。
テロのリスクはありますか? ▼
リスクは低い(レベル1)とされていますが、公共の場では常に周囲に注意を払ってください。
薬物を勧められたら? ▼
「No」とはっきり断り、即座にその場を離れてください。
デモに遭遇したら? ▼
近づかずに速やかに離れてください。平和的なデモでも突発的に混乱することがあります。
実用的なよくある質問
水道水は飲めますか? ▼
飲めますが、古い建物の配管の影響があるため、ミネラルウォーターの購入を推奨します。
英語は通じますか? ▼
観光地や都市部の若者には非常によく通じます。地方では簡単なポルトガル語が必要です。
チップの相場は? ▼
レストランでは5-10%、タクシーはお釣りの端数を渡すのが一般的です。
コンセントの形は? ▼
丸2本のC型またはF型です。日本の電化製品には変換プラグが必要です。
日曜日に店は開いていますか? ▼
ショッピングモールは開いていますが、個人商店や一部の観光施設は休みの場合があります。
鉄道の早割はどうやって買いますか? ▼
CPの公式サイトやアプリで30日前から購入可能です。半額近くなることもあります。
SIMカードはどこで買えますか? ▼
空港の到着ロビーにあるVodafoneやMEOの店舗で即時購入・設定が可能です。
クレジットカードはどこでも使えますか? ▼
ほぼ全域で使えますが、一部の小規模店では「Multibanco」のみの場合があるため現金も必要です。
石畳を歩くコツは? ▼
スニーカー等の歩きやすい靴が必須です。濡れた石畳は非常に滑りやすいので注意してください。
レストランの予約は必要ですか? ▼
夕食の人気店は必須です。前日までにオンラインか電話で予約してください。
ポルトガルの治安に関するよくある質問
ポルトガルの治安は良い?悪い? ▼
ポルトガルは世界平和度指数で第7位(2024年)にランクされており、世界で最も安全な国の一つです。しかし、2025年にかけて観光客を狙ったスリが12%増加するなど、治安の質に変化が見られます。全体的な治安は良好で、重犯罪に巻き込まれる可能性は低いですが、観光地や混雑した公共交通機関ではスリや置き引きに対する基本的な警戒が不可欠です。
ポルトガルで危険な地域はどこ? ▼
リスボン中心部のバイシャやロシオ、ポルトのリベイラ地区などは観光客が多くスリが頻発します。特にリスボンの市電28番内は非常に危険です。また、リスボン郊外のカザル・ベントーゾやアモーラは薬物取引や貧困層の集中により暴力犯罪のリスクがあり、観光客は立ち入るべきではありません。夏季は北部・中部の森林地帯が森林火災の影響で通行不能になる場合があります。
ポルトガル旅行はやばい?本当に行って大丈夫? ▼
「やばい」と言われるような深刻な治安悪化はなく、基本的には安心して旅行できる国です。ただし、近年はインフレによる生活苦から、観光客を狙った軽犯罪や車上荒らしが微増しています。また、2026年の大統領選挙に向けた政治的デモや、夏季の記録的な森林火災など、社会情勢や自然災害による「やばい」状況には注意が必要です。事前の情報収集を怠らなければ問題ありません。
ポルトガルは女性一人でも怖くない? ▼
ポルトガルは女性一人旅でも比較的安全で、夜間にリスボンの中心部を歩いても過度に「怖い」と感じることは少ないでしょう。ただし、夜のバイロ・アルト地区など酔客が多いエリアの裏通りや、人通りの少ない地下鉄の駅などは避けるべきです。また、しつこい客引きやナンパに遭遇した際は、毅然とした態度で断るか、無視してその場を立ち去ることが大切です。
ポルトガルでスリに遭わないための対策は? ▼
最も被害が多いのはリスボンの市電28番や、サント・ジュスタのエレベーター周辺です。カバンは必ず体の前に抱え、ファスナーを手で押さえるようにしてください。レストランではバッグを椅子の背もたれにかけず、膝の上に置くことが重要です。また、歩行中にスマートフォンの地図を凝視していると狙われやすいため、周囲への警戒を怠らないようにしましょう。
ポルトガルで多い詐欺の手口は? ▼
「偽警官」による所持品検査詐欺や、署名を求めて注意を逸らす「署名詐欺」が報告されています。警察官を名乗る人物が薬物の取り締まりを装い、財布を提示させて現金を抜き取る手口に注意してください。本物の警察官が街中で観光客の財布を確認することはまずありません。不審に思ったら身分証の提示を求めるか、人通りの多い場所へ移動して周囲に助けを求めてください。
ポルトガルで日本人が巻き込まれやすい犯罪は? ▼
日本人は現金を多く持ち歩いていると思われやすく、スリや置き引きの標的になりがちです。また、アルガルヴェ地方などのリゾート地では、レンタカーを狙った車上荒らしも発生しています。窓ガラスを割って車内の荷物を盗む手口が一般的ですので、たとえ短時間であっても、貴重品やカバンを車外から見える場所に放置しないことが鉄則です。
ポルトガル旅行で注意すべきことは? ▼
最新の社会情勢に注意が必要です。2025年から2026年にかけて、住宅価格高騰への不満や政治的な背景から大規模なデモが頻発しています。デモが発生すると公共交通機関が麻痺し、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があるため、デモ隊には近づかないようにしましょう。また、夏季は非常に乾燥し、北部を中心に大規模な森林火災が発生しやすいため、移動ルートの確認が必須です。
ポルトガルで起こりやすいトラブルは? ▼
公共交通機関のストライキによる運行キャンセルや遅延が頻繁に起こります。また、レストランでの会計時に、注文していないパンや前菜(クーベル)が出され、手をつけると料金を請求される習慣があります。これは詐欺ではありませんが、不要な場合は最初に断るようにしましょう。さらに、政治的集会やインフレに関連した抗議活動による混乱も、近年の典型的なトラブル事例です。
ポルトガルで被害に遭ったらどうする? ▼
緊急時は「112」に電話して警察(PSP)や救急車を呼びましょう。盗難被害の場合は、最寄りの警察署で「ポリスレポート」を作成してもらう必要があります。これは保険請求やパスポート再発行の際に必須となります。パスポートを紛失した場合は、リスボンにある在ポルトガル日本国大使館へ連絡し、必要な手続きを行ってください。常に大使館の連絡先を控えておくことが重要です。
ポルトガルの治安詳細
ポルトガルの治安概要
ポルトガルは2024年の世界平和度指数で第7位にランクインする、世界でも有数の安全な国です。しかし、2025年にかけて観光客を狙った軽犯罪が微増しており、特にリスボンやポルトなどの主要都市では注意が必要です。経済的な背景として、インフレや住宅価格の急騰による社会的不満が高まっており、労働組合によるストライキや大規模なデモが散発的に発生しています。政治面では2026年1月の大統領選挙を控え、集会が増える傾向にあります。全体としては治安は良好ですが、観光客としての基本的な警戒心を持ち、社会情勢の変動に留意することが求められます。
ポルトガルは危険?やばい?
ポルトガルが「危険」や「やばい」とされることは稀ですが、特定の状況下では注意が必要です。リスボン郊外のアモーラなどの一部地域は、薬物取引や貧困に伴う犯罪のリスクがあるため、観光客が立ち入るべきではありません。また、観光地ではスリ被害が12%増加しており、「いつの間にか財布がない」という事態は頻発しています。さらに夏季の北部・中部森林地帯では森林火災が深刻なリスクとなり、道路閉鎖や停電を招くことがあります。命に関わるような危険は少ないものの、場所と時期を選ばない行動はリスクを伴います。
ポルトガルは怖い?一人旅でも大丈夫?
女性一人旅でも、ポルトガルは欧州の中でも特に「怖くない」国の一つです。地元の人々は親切で、日中の観光エリアは非常に賑やかです。ただし、夜間の旧市街の入り組んだ路地や、人通りの途絶える深夜の地下鉄駅などは不安を感じる場面もあるでしょう。女性が一人で夜間に歩く際は、大通りを選び、過度に露出した服装を避けるなどの配慮をすれば、危険な目に遭う確率は低いです。不審な人物に声をかけられても無視して足早に立ち去ることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
スリ・詐欺・犯罪の実態
ポルトガルでの犯罪の主流はスリ、置き引き、詐欺といった軽犯罪です。特にリスボンの市電28番、ロシオ広場、ベレンの塔付近はプロのスリ集団の活動拠点となっています。手口としては、一人が地図を広げて話しかけている隙に仲間がバッグから財布を抜く、あるいは満員電車で物理的に押し寄せて盗む方法が一般的です。また、偽の警官が「薬物捜査」を理由に財布の中身を検査するふりをして現金を抜き取る詐欺も報告されています。暴力犯罪は2.6%と微増していますが、依然として観光客が直接被害に遭うケースは少数です。
地域別の危険度
リスボン中心部(レベル2)は、観光客狙いのスリや詐欺が常態化しており、最も注意が必要です。特にバイシャ、ロシオ地区、市電28番の車内は警戒レベルを上げてください。リスボン郊外(レベル3)のカザル・ベントーゾやアモーラは犯罪率が高く、立ち入りは推奨されません。ポルト中心部(レベル2)もドウロ川沿いやサン・ベント駅周辺での軽犯罪に注意。アルガルヴェ地方(レベル2)は、ビーチの駐車場での車上荒らしが多発しています。北部・中部の森林地帯(レベル3)は、夏季の森林火災リスクが極めて高く、気象状況によっては物理的な危険が生じます。
ポルトガル旅行で注意すべきポイント
旅行者が最も注意すべきは、まず観光地での「隙」を見せないことです。バッグは必ずファスナー付きのものを選び、体から離さないでください。次に、政治・社会情勢によるデモやストライキです。2026年の大統領選挙に向けて政治的緊張が高まっており、突発的な集会が交通網に影響を与えることがあります。さらに、気象災害への注意も重要です。夏季(6-9月)は森林火災が多発し、冬季は嵐「クラウディア」のような強風・豪雨による被害が想定されます。公式な気象情報やニュースを定期的に確認することが安全への近道です。
よくあるトラブル事例
具体的なトラブル事例として、リスボンのレストランでバッグを椅子の後ろに掛けて食事をしていた際、背中合わせに座った人物に中身を抜かれたケースがあります。また、レンタカーでアルガルヴェ地方のビーチへ行き、駐車場で荷物をトランクに隠すところを監視されており、車を離れた瞬間に窓ガラスを割られて盗難に遭った例も多いです。さらに、公共交通機関の抜き打ちストライキにより、空港へのアクセスが遮断され、フライトを逃すといったスケジュール上のトラブルもポルトガルでは珍しくありません。
被害に遭った場合の対応
万が一被害に遭った場合は、まず緊急ダイヤル「112」に連絡します。盗難の場合は、速やかに最寄りの警察署(PSP:治安警察)へ行き、紛失・盗難証明書(ポリスレポート)の発行を依頼してください。これは海外旅行保険の請求やパスポートの紛失届に必要です。パスポートを紛失した場合は、在ポルトガル日本国大使館(リスボン)へ行き、再発行や「帰国のための渡航書」の手続きを行います。クレジットカードの盗難なら、すぐにカード会社へ連絡して利用停止措置を取ってください。